認知症~早期発見が大切~
2025.11.27
「認知症」と聞くと、不安や心配を感じるかもしれません。認知症は進行性の病気でありながら、早期発見でその後の生活に大きな違いをもたらすことができます。大切なのは、正しい知識を持ち、早めに適切な対策を講じることです。このコラムでは、認知症についての基本的な情報や日常生活での気付きのポイントをお伝えします。
目次
認知症とは
さまざまな原因によって脳の細胞が障害され、認知機能(記憶や判断力)が低下し、社会生活に支障をきたす状態が「認知症」です。
65歳以上を対象にした令和4年度(2022年度)厚生労働省の調査では、認知症の人の割合は約12%、認知症の前段階と考えられている軽度認知障害(MCI※)の人の割合は約16%とされ、両方を合わせると、3人に1人が認知機能にかかわる症状があることになります。
- ※MCI・・・記憶障害などの軽度の認知機能の障害が認められるが、日常生活にはあまり支障がないため、認知症とは診断されない状態。
認知症の初期症状
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もの忘れ
最近の出来事や会話の内容を忘れてしまうことがあります。加齢によるもの忘れとは異なり、忘れていること自体を思い出せなくなることが特徴です。置き場所を忘れてしまい、探し物をしていることが多くなることもあります。
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理解力・判断力・注意力の低下
新しいことを覚えるのが難しくなります。買い物の金額計算や料理片付けなど、これまでできていたことにミスが多くなります。物事を段取りよく進められにくくなることもあります。
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趣味嗜好・性格の変化
温厚だった方が急に怒りっぽくなるなど、性格の変化が起こることも多いです。やる気が低下し、落ち込みやすくなることもあります。身だしなみに構わなくなることもあります。
おかしいなと気が付くことが大切
認知症は、早期発見・早期治療により進行を遅らせることが可能です。
ご自身や周りのご家族・ご友人が「以前と違う」と気付いたら、専門家や専門医へ相談することが大切です。
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困ったときの相談先
自分自身や家族、友人など、周りの人について「もしかして認知症では」と思われる症状に気づいたときに相談できる主な相談先です。
症状が軽い段階のうちに認知症に気づき、適切な治療が受けられれば、薬で認知症の進行を遅らせることも可能です。
一人で悩まず、ぜひ相談してみてください。
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かかりつけ医
いきなり専門の病院へ受診するのは抵抗があると思います。
かかりつけ医で相談の上、必要に応じて適切な医療機関を案内してもらいましょう。 -
地域包括支援センター
高齢者の生活や介護など、さまざまな相談に対応する機関です。医療や介護の専門職が配置されています。さまざまなサービス機関と連携をとり、多角的なサポートを行っています。
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もの忘れ外来、精神科、心療内科、神経内科、老年科
このような診療科が認知症を専門としています。

