ニュースレター | 2018年3月30日 セコム株式会社 |
セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:中山泰男)は、2月25日(日)に開催された「東京マラソン2018」において、「AI画像認識システム」や「移動式監視センター(オンサイトセンター)」など、独自の技術力・開発力を活かしたセキュリティシステムの提供を行い、大会の「安全・安心」な開催・運営を支援しました。
「東京マラソン」は世界6大マラソン(東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)からなるアボット・ワールドマラソンメジャーズの一つであり、日本最大規模のマラソン大会です。
警視庁が「東京マラソン2018」の警備を「2020年東京オリンピック・パラリンピックの試金石」と位置付け、官民合同で約2万人を配置する厳重な警備体制を敷くなか、2015年からオフィシャルパートナーとして協賛するセコムは主要エリアの警備を行いました。
昨今、海外で相次ぐ、群衆を狙ったテロの影響を受け、警視庁が車両突入防止などの策を講じるなか、セコムは、これまでの大規模イベントの警備で蓄積してきたノウハウを活かし、“IT”を活用した、画期的なセキュリティシステムを提供しました。
その一つが、「AI画像認識システム」で、人工知能(AI)を活用した新技術で監視カメラの映像を解析し、混雑状況の把握、コースへの侵入検知を行い、群衆における混乱・異常の早期発見に努めました。
また、「監視カメラ」を前回大会よりも増設して監視を強化。常駐隊員が装着したウェアラブルカメラや、コース沿いに設置した各種監視カメラから送られる映像は、「移動式監視センター(オンサイトセンター)」でも管理・ 分析し、情報収集や状況確認を実施、コースを隈なく見守りました。さらに、こうした警備に先立ち「空間情報」を活用した「セコム3Dセキュリティプランニング」により、隙のない警備計画を立案するなど“IT”を活用した種々のセキュリティシステムで「安全・安心」な大会運営に貢献しました。
今後もセコムは、先端技術を駆使したセキュリティシステムを提供し、大規模スポーツイベントなどの「安全・安心」な運営に貢献します。
※セコムは東京マラソンのオフィシャルパートナーです。
(1) AI画像認識システム ※実証実験
人工知能(AI)を活用した画像認識システムで、映像を解析して混雑状況の把握、コースへの侵入検知を行う新技術を試験導入しました。
人工知能(AI) を活用した画像認識システムを試験導入
(2) 移動式監視センター(オンサイトセンター) ※実証実験
コースに設置した仮設監視カメラや、常駐隊員が装着したウェアラブルカメラから送られる映像を「移動式監視センター(オンサイトセンター)」で管理・ 分析し、情報収集や状況確認、現場指揮を行う実証実験を実施しました。
各種監視カメラから得られる映像を「移動式監視センター(オンサイトセンター)」で集約
(3) セキュリティリストバンド
スタートエリアでランナー約3万6000人の本人確認や入場者管理を行いました。リストバンドには「セキュリティQRコード※」が印刷されており、ランナーをはじめ、ボランティアや観戦者がセコムステッカーのデザインが入ったリストバンドを装着しました。
大会前のナンバーカード受け渡し時に各ランナーに「セキュリティリストバンド」を
装着いただき、大会当日の入場ゲートで本人確認を実施
※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
(4) 顔写真登録
ランナーのナンバーカードと顔画像、「セキュリティリストバンド」を紐づけることで、不正出走防止、ナンバーカードの転売やリストバンド偽造などの禁止行為に対する抑止を行いました。
顔画像とナンバーカードと「セキュリティリストバンド」を紐づけた本人確認を実施
(5) 常駐隊員
他の警備会社と連携し、主にスタートエリア、コース沿道、フィニッシュエリアの巡回警備や入場ゲートの手荷物検査を実施しました。
入場ゲートでの手荷物検査、沿道での巡回警備を実施
(6) ウェアラブルカメラ
コース沿道の巡回警備を行う常駐隊員は、胸にウェアラブルカメラを装着し警備にあたりました。ウェアラブルカメラの映像はリアルタイムに大会本部の本部監視センターに送られ、万一の事件・事故の早期把握、混乱の未然防止や大会の円滑な進行に活かされました。
ウェアラブルカメラの映像は本部監視センターに送信され、リアルタイムに確認
(7) 仮設監視カメラシステム
コース上のセキュリティ重要箇所には、簡単に設置、撤去が可能な仮設の監視カメラを設置。昨年の36台から83台に増強し、コース沿道をくまなく監視しました。
さらに、スタート直後までの短い時間の監視を行う新宿駅構内や駅前では、小型カメラを案内ボードに固定した「看板式仮設防犯カメラ」を、救護所テントでは「スマートフォンカメラ」を使用するなど、用途に応じた計133台の監視カメラシステムで大会を見守りました。
仮設の監視カメラで重要箇所の現場映像を集中監視(左)
新宿駅構内などで使用した「看板式仮設防犯カメラ」(右)
(8) メガホンボックスシステム
災害発生時を想定し、コース上に約1km間隔で「メガホンボックスシステム」を設置。緊急時・災害発生時には、担当スタッフがメガホンを取り出して、ランナーや観客に的確な避難誘導を実施できるようにしました。
緊急・災害に備える「メガホンボックスシステム」
(9) 安全・安心確認システム「セコム安否確認サービス」
万一、災害・事件などが発生した際に、ランナー、運営スタッフ、ボランティアなどの安否確認を速やかに行うためのスマートフォンアプリを提供しました。これは現在、約6600社、約590万人に利用されている国内最大級の「セコム安否確認サービス」を東京マラソン用にカスタマイズしたものです。
災害時などにランナーやスタッフの安否確認を速やかに実施できる体制を構築
(10)セコム・ドローン検知システム
多くのランナー、観客がいるフィニッシュエリアに「セコム・ドローン検知システム」を設置し、有事に備えました。
侵入したドローンを自動的に検知。3D指向性マイクがレーダーで検知した方向の音を集音するとともに、レーダーに連動した近赤外照明付高速パンチルトズームカメラが飛行物体を自動で追跡し、ライブ映像を統合監視センターに送ります。
不審なドローンの早期の侵入を検知
レーダー(中央)3D指向性マイク(左)
近赤外照明付高速パンチルトズームカメラ(右)
本件に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。
セコム株式会社 コーポレート広報部 井踏、中川 TEL:03-5775-8210