2004年5月13日
セコム株式会社
セコムトラストネット株式会社
セコムトラストネットが
内部犯行による情報流出を防ぐ新・情報漏洩防止サービスを開始
 セコムグループの情報系企業で、サイバーセキュリティ事業を行っているセコムトラストネット株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:西村達之、略称: STN)は、最近のコンピュータシステムの管理・運営の甘さにより顧客情報流失が頻発している状況に対応し、5月から、内部犯行による情報流出を防ぐ新・ 情報漏洩防止サービスを開始します。具体的には、セコムトラストネットのセキュアデータセンターで、特に重要となる物理的なセキュリティ対策として、「鍵 開閉履歴報告サービス」「作業立会いサービス」を開始します。

 セコムトラストネットは、2000年12月から「セキュアデータセンター」を開設し、わが国でも最高レベルのセキュリティ対策で、「アドバンスト・ハウ ジング」(お客様のサーバーをお預かりする)、「サーバー・ホスティング」(お客様のホームページなどをお預かりする)などのサービスなどを提供していま す。
 このデータセンターのセキュリティ対策の重要なポイントは、物理的セキュリティ、ネットワークセキュリティ、データアクセス制御において、セコムグルー プのフィジカル&サイバーセキュリティのノウハウを最大限に活用し、対策が施されている点です。これまでの物理的なセキュリティは、電源のバックアップや 地震対策など設備面の対策に重点が置かれてきましたが、特に内部犯行による情報流出防止には、コンピュータシステムにアクセスする運用担当者へのけん制・ 抑止対策、不正持出対策が最も効果的であり、今回の新サービスにより、より強固な情報漏洩対策を実現します。

 通信、流通業で相次いで発生した顧客情報流失事件は、長年築いてきた社会的信用の失墜、システム・管理・運用の大幅な見直し作業によ るビジネスの一時的中断、多額の謝罪費用、損害賠償訴訟などの財務的な損失を招き、その対策は企業の存亡にかかわる重要な経営課題であるとの認識が急速に 高まってきています。
 最近の顧客情報流失事件の多くは、コンピュータシステムを管理・運営している社内または運用委託会社の社員等による内部犯行によるものが多いと言われて いますが、それは自社での管理・運営では、セキュリティが甘くなる傾向があることが主因であります。この状況を踏まえ、最近は外部の厳格なセキュリティ環 境で運営している第三者に、サーバーの管理・運用を委託した方が安全であると認識されるようになってきています。
▼新・情報管理サービスの概要
セキュアデータセンターでは、すでに「アドバンスト・ハウジング」や「サーバー・ホスティング」などのサービスを行っていますが、今回の新サービスは、それらのサービスに加えて、以下の2つのサービスを提供します。
1. 「鍵開閉履歴報告サービス」
お客様のサーバーラック開閉のつど、当社担当者が日時・社名・所属・氏名の記録をとり、月次にてお客様の運用責任者に開閉履歴として報告するサービスです。
2. 「作業立会いサービス」
お客様の運用担当者、保守ベンダー等の作業時に、セコムで特別に訓練された常駐警備員による立ち会いを行い、不正行為を未然に防止するサービスです。
また、上記のサービスのメニュー以外に、入退館時の所持品チェックの強化策として、電子媒体、パソコン等のシステム作業に必要な機器についても、持込・持出品の事前申請と持込・持出品に差がある場合は、それを禁止するといった抑止効果によるセキュリティ対策も含まれています。
▼セコムトラストネットが考える情報漏洩対策のポイント
1. 物理的セキュリティ(人に対する「けん制・抑止」、物理的な「不正持出対策」)
ICカード(社員証)や指紋による操作者の識別
監視カメラ、常駐警備員等による操作者の監視
操作区画への入退制御及びその履歴保存
機器、紙、媒体などの持込、持出の検査
機器、紙媒体等を施錠環境により防止する
2. ネットワークセキュリティ(恒常的な不正アクセスの「常時監視」と「脆弱性対策」)
ファイアウォール、OS等の最新の脆弱性を把握
パッチ摘要による脆弱性に対する具体的対策の実施
不正アクセスの常時監視と緊急対処
定期的なセキュリティ診断、監査、情報収集により新たな脆弱性の認識
上記のセキュリティ対策を恒常的に運用するセキュリティ・マネージメントサイクルの実施
3. データアクセス制御(操作PCの「機能制限」、システムへの「アクセス制御」)
ICカード(社員証)、指紋、電子証明書等による操作者の識別
媒体への保存、印刷、PC環境を操作者毎に制御
操作者、操作日時等の情報をログとして保存
プログラムやデータ毎のアクセス制御
▼セコムトラストネットのセキュアデータセンター
2000年12月に運用開始した「セキュアデータセンター」は、世界的にも数少ないISMS認証を取得した世界最高レベルのフィジカル&サイバーセキュリティのノウハウにより厳格な管理・運用がされているデータセンターです。各方面からセコムのフィジカル&サイバーセキュリティのノウハウを活用した高度な保守・管理と厳格な運用体制が維持できているデータセンターであるとの評価をいただき、現在、日本の4大金融機関、UFJ銀行、みずほコーポレート銀行、東京三菱銀行、三井住友銀行の電子認証用サーバーの運用や、世界第2位の製薬会社、グラクソ・スミスクライン社のeビジネスサーバーの管理・運用、などを委託していただいております。
▼セコムトラストネット株式会社について
2000年4月にセコムグループの情報系グループの戦略企業として発足しました。e-Japan、電子政府等のインターネットをベースとする社会システムが、世界や日本で急速に進展している中、総合インターネットセキュリティサービスを提供。お客様にインターネット時代の情報ネットワーク環境を安心してご利用いただくため、「TSP(Trusted Service Provider)」という企業理念をかかげ、監視系サービス、認証系サービス等、質の高い各種サービスを提供しています。今後ともあらゆる角度からお客様へのご支援体制の強化を図り、それをベースにお客様志向、課題解決型のご提案を行うことで、社会に貢献できる企業をめざしています。
以上
<報道関係のお問い合わせ先>
セコム株式会社 広報室 安田 TEL:03-5775-8210
セコムトラストネット株式会社 三浦 TEL:03-5775-8730