2004年2月16日
セコム株式会社 |
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位置情報提供サービス「ココセコム」の技術などを利用した新事業
「社会インフラ情報・遠隔監視サービス」開始
第1弾としてGPS衛星利用の「廃棄物処理管理・遠隔監視サービス」と
移動保冷車用「温度管理・遠隔監視サービス」を展開 |
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セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:木村昌平、資本金:663億円)は、このたび、GPS(全地球測位システム)衛星と携帯電話基地局情報を融 合した位置検索技術を利用して、市民生活や企業活動に必須の社会インフラ情報を収集、集約、蓄積、提供する、「社会インフラ情報・遠隔監視サービス」を、 2月から開始します。
セコムでは、2001年4月から位置情報提供サービス「ココセコム」を開始し、現在(03年9月末)、約18万8000件のご契約先 に利用されています。この間、サービスの多様化を図り、人(子供・高齢者・女性等)、車(自動車・オートバイ等)、物(貴重品運搬用鞄等)、ペット(犬 等)をはじめ、金庫、ATM、電動自転車などにも用途を広げています。また、1日の位置検索回数約4万件、累計貢献事例(痴呆症高齢者発見、盗難車発見 等)約1800件、累計犯人逮捕件数約150人と成果を上げ、この分野では高い評価をいただいています。
セコムは、「ココセコム」で蓄積したノウハウと実績と、事業所・家庭向けオンライン安全システムで培ったセンシング技術、ネットワー ク技術、データ管理技術と、人的対応サービス能力を駆使して、このたびの「社会インフラ情報・遠隔監視サービス」の開発・サービス開始につなげました。今 回のサービスは、「ココセコム」の技術を活用したサービスではありますが、新たな技術・ノウハウを付加したサービスであり、従来の位置情報提供サービス 「ココセコム」とともに、この分野での2本の大きな柱として今後、展開を図っていきます。
このコンセプトの中で、第1弾としてサービス開始するのは、「廃棄物処理管理・遠隔監視サービス」と移動保冷車用「温度管理・遠隔監視サービス」ですが、概要としては以下の通りです。 |
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■「廃棄物処理管理・遠隔監視サービス」 |
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(サービス開始の背景) |
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産業廃棄物については、年々増加傾向にあり、これらの処理に伴う不法投棄も社会問題化しています。産業廃棄物は、一般的にその排出者が運送業者や処理業者に収集と処分を委託する形で行われていますが、
委託した廃棄物が不法投棄された場合、その責任が排出者に及ぶというリスクがあるので、厳格な管理を行っている排出者の中には、こうしたリスクを回避す るため、自社の社員を運送業者に同行させたり、処理場まで出向いて廃棄物処理が適切に処理されているかを確認する、といったことまで行っているのが現状です。 |
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(サービスの概要) |
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このたびの新しいサービスの概要は、 |
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1. |
専用廃棄物回収ボックスを用意し、これに位置情報通信端末を設置します。 |
2. |
これにより、回収ボックスのフタが閉じられた(廃棄物の処理を委託した)日時とその位置情報、その後回収ボックスのフタが開けられた(廃棄物が処理場に到着した)日時とその位置情報を、セコムがGPS衛星と携帯電話基地局情報を融合したシステムで遠隔監視、自動的に記録・管理します。 |
3. |
この情報を廃棄物の処理履歴として、廃棄物の排出者に対して提供します。 |
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(サービスの特徴) |
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こうしたサービスにより、次のような特徴を持っています。 |
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1. |
現在義務付けられているマニフェスト運用の信頼性が飛躍的に向上します。
※マニフェスト:廃棄物の不法投棄防止を目的に作られた処理ルート追跡のための管理伝票 |
2. |
廃棄物の排出者は、オフィスにいながらにして、自己の排出物が目的の処理場に輸送されたことを、日時と位置情報により正確に把握できるようになります。 |
3. |
運送業者に同行したり、処理場まで出向く手間を削減することが可能になります。 |
4. |
廃棄物処理にかかわるリスクと、これにかかわるコストを大幅に削減することが可能です。 |
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なお、このサービスは、京都府再資源化事業協同組合(京都府城陽市、理事長:中谷延幸)と連携し、京都府、滋賀県からサービスを開始し、順次全国に展開していく予定です。 |
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■移動保冷車用「温度管理・遠隔監視サービス」 |
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(サービス開始の背景) |
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近年は、食品等の衛生管理に対する意識が高まり、そのような環境下で、輸送工程での温度管理も重要なポイントとなっています。
しかし、輸送中の温度管理を行う場合、機器の持ち運びや、パソコンへの温度データの取り込みなど、情報収集に手間がかかるという問題がありました。また、温度データのみでは、なぜ温度データが変化したのか分からない、さらに、温度異常が発生した場合、その時点での適切な対応が行えず、ばく大な損害が発生させてしまうリスクがありました。 |
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(サービスの概要) |
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このたびの新しいサービスの概要は、 |
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1. |
保冷車などの車両に温度情報収集端末と位置情報通信端末を設置します。 |
2. |
温度データおよび保冷扉の開閉情報などを、セコムがGPS衛星と携帯電話基地局情報を融合したシステムで遠隔監視、自動的に記録・管理します。お客様は、この情報をインターネット経由で自由に確認することができます。 |
3. |
温度異常が発生した場合は、セコムが即座に指定のご連絡先に異常を通報します。 |
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(サービスの特徴) |
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こうしたサービスにより、次のような特徴を持っています。 |
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1. |
機器などの持ち運びをすることなく、インターネットに接続されたパソコンからすべての温度情報を取り出すことが可能となり、情報収集のわずらわしさから開放されます。 |
2. |
保冷扉の開閉情報などと合わせることで、温度変化の解析が行えます。 |
3. |
万が一の温度異常発生時には、適切な対応も行うことで、被害の拡大を最小限に押さえることができます。 |
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