2002年4月16日
セコム株式会社
通期業績予想の修正に関するお知らせ
 最近の業績の動向等を踏まえ、平成13年11月8日の中間決算発表時に公表致しました平成14年3月期(平成13年4月1日〜平成14年3月31日)の業績予想を下記の通り修正致しましたので、お知らせ致します。

1. 平成14年3月期(平成13年4月1日〜平成14年3月31日)の業績予想数値の修正

<単 独> (単位:百万円)
  売上高 経常利益 当期純利益
 前回発表予想(A) 276,276   54,586   31,408
 今回修正予想(B) 274,670   38,900   16,950
 増 減 額(B−A)  ▲ 1,606  ▲15,686   ▲ 14,458
 増  減  率  ▲ 0.6%  ▲ 28.7%   ▲ 46.0%
前期(平成13年3月期)実績   257,008   53,239   30,59

<連 結>
(単位:百万円)
  売上高 経常利益 当期純利益
 前回発表予想(A) 514,021   69,777   35,805
 今回修正予想(B)   499,000   40,720   9,440
 増 減 額(B−A)  ▲ 15,021  ▲ 29,057   ▲ 26,365
 増  減  率  ▲ 2.9%  ▲ 41.6%   ▲ 73.6%
前期(平成13年3月期)実績   454,960   66,274   35,540


2. 平成14年3月期業績予想の修正理由

 業績予想を修正するに至った主な要因は以下の通りであります。

 近年の経済環境及び年金資産運用環境の急激かつ大幅な悪化の結果、未認識数理計算上の差異(損失)が巨額に計上され、長期的観点からみても将来的に解消する見込みが低いと考えられるため、当下半期において、当社及び同一の退職給付制度を有する子会社は、退職給付制度の抜本的改訂を実施し、また退職給付信託に拠出していた株式を全額現金化するなど、将来の数理計算上の差異発生リスクの低減かつ短期的に解消する施策を実施しました。

 その結果、既に発生した巨額の未認識数理計算上の差異を平均残存勤務期間にわたり長期間で処理することは、実質的には確定した未処理損失であるにもかかわらず将来にわたり期間配分するという不合理な状況をもたらすため、現時点における未認識退職給付債務を全額計上し、かつ、今後も発生時に全額処理することにより、財務体質の健全化を図る目的で、平成14年4月16日開催の取締役会において、退職給付会計に係る会計方針を下記の通り変更及び採用する決議を行いました。

(a) 会計基準変更時差異の処理方法(会計方針の変更)
  変 更 前
  株式会社パスコ及びその子会社は4年間、当社の退職一時金制度分及び当社と同一の退職金制度の子会社は15年間での按分額を費用処理する。
  変 更 後
  平成13年3月期末の会計基準変更時差異の未処理額全額を平成14年3月期に一括損益処理する。
(b) 数理計算上の差異の処理方法(会計方針の変更)
  変 更 前
  数理計算上の差異発生時の従業員の平均残存勤務期間による定額法により、翌会計年度から費用処理する。
  変 更 後
  数理計算上の差異はその発生会計年度に全額損益処理する。
(c) 過去勤務債務の処理方法(会計方針の採用)
  今回の退職給付制度改訂により発生する過去勤務債務については発生会計年度に全額損益処理する方法を採用する。

 上記の会計方針変更及び過去勤務債務の処理方法に係る会計方針の採用により、前回公表時(平成13年11月8日)に見込んでいた額に比べ、単独決算において、退職給付費用は14,907百万円多く、営業利益及び経常利益は14,907百万円、当期純利益は14,056百万円少なく計上される見込みであります。

 連結決算においては、退職給付費用は17,604百万円多く、営業利益及び経常利益は17,604百万円、当期純利益は19,810百万円少なく計上される見込みであります。

 また、連結子会社において資産の健全化を図るため、これまで以上に自己査定の厳格化を行い、貸付金に対する貸倒引当金を前回公表時(平成13年11月8日)から77億円積み増す予定であります。

<報道関係のお問い合わせ先>
セコム(株) 桑原 TEL03-5775-8100

以上