2002年3月25日
株式会社ケンウッド
セコム株式会社
ココセコム対応カーナビゲーションを初めて開発
ケンウッドとセコムがナビゲーション、セキュリティを融合化
 株式会社ケンウッド(社長:中野 宏、本社:東京都渋谷区)、セコム株式会社(社長:杉町 寿孝、本社:東京都渋谷区)は、テレマティック・サービスの1つとして、ココセコム(※1)対応によるセキュリティ機能を搭載したカーナビゲーションを開発、製品化し、安心、快適性を同時に訴求できる新たな提案を行います。

※1

セコム(株)が2001年4月に盗難にあった自動車の所在をGPS衛星と携帯電話の電波で位置検索し、インターネットや電話で利用者に知らせ、要請があれば現場に急行するサービスとして開始。

■市場背景
 近年、増加傾向にある自動車および自動車関連品の盗難事故は、自動車メーカーのみならず品質を重視する自動車関連品製造会社、安心を提供するセキュリティ会社にとっても重要な問題となっています。警察庁によると自動車盗難の認知件数は1999年以降から急増し、2001年には前年比約12%増の63,275 件と過去最悪を更新し、自動車関連品盗難も含めるとそれ以上になると推測されています。(図1参照)
 これまではそれぞれの立場から打開策を模索する状態が続いていましたが、留まるところのない自動車盗難事故の発生に対して、業界の垣根を越えた取り組みが呼び掛けられるようにまでなりました。
 新たな着眼点からカーナビゲーションシステム、セキュリティシステムの融合により、より安心で利便性の高い製品の開発を模索していた(株)ケンウッド、セコム(株)は、自動車関連トラブルの撲滅を前提に共同開発を行ってきましたが、開発の目途が立ったため、製品化に取り組むことになりました。

※図1

■ココセコム対応カーナビゲーションシステムの概要
 新たな技術を駆使したカーナビゲーションに定評のあるケンウッド、セキュリティ業界にて第一人者のセコムが、このたび手を組み、全く新しいシステムモデルを完成させました。
 主な特徴としては、以下のとおりです。
 
(1) カーナビゲーションの操作パネルで、ナビゲーション、ココセコムが一体的に操作可能となり、ドライバーにとって、利便性、安全性が高まる。
(2) 今回、カーナビゲーションと一体化するココセコムは、ココセコム・カーアラーム1というタイプで、自動車の不正な移動をセンサー機能で監視し、移動が行われた場合は、即座に携帯電話の電波でセコムのココセコムオペレーションセンターに異常信号が送信され、センターからオーナーに電話で異常を連絡する。その後、移動された車の位置をGPS衛星、携帯電話の電波で検索し、位置を知らせるとともに、要請があれば現場急行サービスを行う。このタイプの場合、携帯端末のほかに、テンキー付車載ホルダー、監視用アダプターが必要だったが、システムに一体化することが可能になる。

 ココセコム対応カーナビゲーションが持つ機能性、安全性、トラブル発生時の安心感だけでなく、相互乗入れによる販路、販売機会の増加により、相乗効果が大いに期待されるものです。

■今後の展開
 今後、ケンウッド、セコムの共同開発によりココセコム対応ナビゲーションの製品化を進めます。ココセコム対応ナビゲーションが製品化し、セキュリティ機能付きナビゲーションシステムとして具現化すれば双方による差別化機能の訴求、契約数の増加が期待でき、利用者にとっては、利便性と安心を手にする歓びが広がります。
 ナビゲーションの開発、販売は、(株)ケンウッドが手掛け、ナビゲーション対応ココセコムの開発、販売はセコム(株)が行うことになっております。
 業界の異なる両社が開発する今回のカーナビゲーションシステムは、例を見ない画期的システムモデルであり、新規マーケットの創造として多方面から多くの期待が寄せられるものと思われます。

■会社概要
株式会社ケンウッド
代表取締役社長:中野 宏(なかの ひろし)
本 社:東京都渋谷区道玄坂1−14−6
設 立:1946年12月21日
資本金:25,937百万円
売上高:2,300億円(2001.3期)
従業員:2,430名
主な事業:音響機器、通信機器の製造販売等

セコム株式会社
代表取締役社長:杉町 寿孝(すぎまち としたか)
本 社:東京都渋谷区神宮前1-5-1
設 立:1962年7月7日
資本金:66,143百万円
売上高:2,570億円(2001.3期)
従業員:11,966名
主な事業:企業・家庭・個人向けセキュリティシステムの開発、販売、サービス提供等

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株式会社ケンウッドCC部IR広報室 山賀 TEL03-5457-7120
セコム(株)広報室 安田 TEL03-5775-8210