「米」は日本の食文化の象徴!
日本人の主食であり、もっとも大切な農産物である「米」。日本の米栽培が中国から伝わったのは縄文時代と言われています。アジア圏では米を主食としている国が多く、生産量No.1は中国。世界総生産量も徐々に増加していますが、日本では昭和40年代前半をピークに生産量が落ち続け、現在はピーク時の6割程度です。一人あたりの米の消費量も、昭和30年代後半の約120キロをピークに、現在は半分の約60キロに落ち込んでいます。食生活の変化でパンやパスタを食べる機会が増えていますが、日本の食文化の象徴である米には、他の穀物にはない魅力があります!
自然と栄養バランスの整った食事に
私たちが一般的に食べる米は、玄米から「ぬか」と胚芽を取り除き精米された「白米」です。白米の主な栄養成分は炭水化物で、身体と脳に必要なエネルギー源となります。パンやパスタの原料となる小麦の主な栄養成分も炭水化物ですが、小麦は粉状に粉砕されてから、塩や油分を加えて加工され食べやすくなっているため、「パンだけ」「パスタだけ」と単品になりがちです。しかし、何も加えられていない白米は「おかず」が必要で、自然と他の食材と組み合わせることになります。肉や魚などのたんぱく質、野菜などのビタミン類と、栄養バランスの整った食事をとることができるのです。
玄米はダイエットにピッタリのヘルシー食材!
米の栄養素は、精米される際に除かれる「ぬか」と胚芽に豊富に含まれていることから、最近は精米されていない「玄米」や、ぬかのみを取り除いた「胚芽米」、玄米をわずかに発芽させた「発芽玄米」が注目を集めています。玄米は白米よりもビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでいて、しっかり噛まなければならないので過食を防ぎ、消化にも時間とカロリーがかかるので、ダイエットにピッタリのヘルシー食材。ただし、玄米は普通の炊飯器で炊くとぼそぼそして食感が悪いため、炊飯器の専用コースや圧力鍋で炊く必要があります。
玄米は味や香りにクセがあるので苦手な方も多いですが、「胚芽米」「発芽玄米」は食べやすい味わいのものが多く、普通の白米と同じように炊けるので、玄米の栄養パワーを手軽に摂取したい方には便利。最初は白米に1割程度混ぜて、味や食感に慣れたら徐々に割合を増やしていくとよいでしょう。
鮮度を保つことがおいしく食べるポイント
秋に収穫されたばかりの新米がおいしいのは、水分が豊富に含まれ、風味や香り、ツヤと粘りがあるから。新米がおいしいことからわかるように、長期保存の効く食材とはいえ「鮮度」を保つことは、ご飯をおいしく食べるためには重要なポイントです。
米は精米すると、空気と触れる部分が多くなってどんどん鮮度が落ちてしまうので、できれば少量ずつ、精米したてのものを購入しましょう。買ってきたら、できるだけ涼しい場所で湿気を避けて保存することが大切。夏場は冷蔵庫で保存したほうがベターです。炊いたご飯は、炊飯器で保温する時間が長くなるほど、味が落ちます。炊いたご飯を保存する場合は、炊き上がったらできるだけ早く湯気と一緒にラップに包みこむようにして、一食分ずつ冷凍しておくと便利です。
スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス
日本人の寿命が長く、西洋人と比べて体型もスリムで健康的なのは、米を主食としてさまざまなおかずを食べる食文化の効能が大きいと考えられます。特に玄米は、炭水化物のほかにも人間の身体に必要な栄養素をまんべんなく含み「完全栄養食品」と言われるほど。疲労回復に欠かせないビタミンB1、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出するカリウムが豊富に含まれています。ただし、玄米は消化が良くないので、風邪をひいたりして胃腸が弱った時にはおススメできません。弱った胃腸の回復には、消化の良い白米を食べやすく煮込んだおかゆが最適です。

藤森明子さん
食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、 食育イベント、保健指導などで活躍中。
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