女正月の温め寿司

女正月の温め寿司

材料(4人分)

2カップ

大さじ1

昆布

5センチ角1枚

合わせ酢

1/4カップ

砂糖

大さじ1

小さじ1

煮染め

残りものでよい。今回は、しいたけ、れんこん、かんぴょう、高野豆腐を甘辛く煮付けたもの。

飾り付け

無頭えび

4〜8尾

乾燥わかめ

20g

1個

絹さや

4〜8枚

にんじん

10g

ぎんなん水煮

10〜20粒

小鯛笹漬け

4〜8枚

作り方

  • 米を水2カップ、酒、昆布で炊く。
  • 無頭えびは、背ワタをとって茹でる。乾燥わかめは水でもどし、ザク切りにする。卵を溶き、フライパンにサラダ油を熱して薄焼きをつくり、細く切って錦糸卵にする。
  • 煮染めのれんこんを花形に切る。絹さやはスジをとり、茹でて斜めに切る。にんじんは3ミリほどの厚さに切り、型抜きして茹でる。小鯛笹漬けは1枚を半分に切る。
  • ❶にれんこん以外の煮染めを細かく切ったもの、合わせ酢を加え、ざっくりと混ぜる。
  • 器に盛り付け、❷と❸、ぎんなん水煮を彩りよく飾る。

*飾り付けの具材を細かく切って、寿司飯に混ぜ込んでもよいでしょう。

湯気立てゝ 一汁二菜 祖母の味

 お節づくりや年賀のお客様のお相手など、年末年始は、女性が1年でもっとも忙しいとき。それが一段落する1月15日前後を、昔は小正月や女正月と呼んでいました。このときばかりは、女性たちも束の間の休息を満喫したことでしょう。
 私の祖母が、この女正月の時期につくっていたのが「温め寿司」です。読んで字のごとく、温かいご飯に、さっと合わせ酢を回しかけてつくる、ちらし寿司。決して贅沢な料理ではなく、お節の残りのお煮染めを刻んで入れるような質素な料理です。そのほかに、赤寒天という海藻や小肌などの魚が、具の定番だったようです。
 祖母の嫁ぎ先は山口県の岩国でした。岩国には岩国寿司という、名物の押し寿司があります。大きな木型を何層も重ねたなかに寿司飯をいっぱいに詰めて、白足袋を履いた足で押し固めてつくります。当時は、家に出入りする人の数も多かったので、一度に何十人分もつくるのです。現在の岩国寿司の具は、岩国特産のれんこんと瀬戸内海で揚がる穴子が欠かせません。
 今回は、祖母の「温め寿司」と岩国寿司を私流にアレンジしてみました。赤寒天の代わりにわかめ、魚は小鯛の笹漬けを使いました。焼き穴子はもちろん、酢でしめた小肌や平目でも結構です。寒い冬だからこそうれしい、ほっこりやさしい味をお楽しみください。

高木 泉さん

高木 泉さん(料理研究家・俳人協会会員)

ご主人は、俳壇の巨匠、高浜虚子の孫にあたる高木森二氏。 祖母、母から受け継いだ家庭の味をベースに、和洋を問わず旬の素材を巧みに組み合わせる新鮮なレシピが好評。また、姑の晴子氏(虚子の五女)からは、料理のほかに俳句の薫陶も受け、日々の暮らしの身近な題材で詠む俳句を通し、季節季節を楽しむ食卓を提案している。著書に『なにかことこと煮てみたき』『午後の紅茶にジャム入れて』(ともに文化出版局)『美しい日本の、美味しいごはん』(アスキー・コミュニケーションズ)など。

  • このコラムは『セコムライフ』に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。
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女正月の温め寿司

材料(4人分)

2カップ

大さじ1

昆布

5センチ角1枚

合わせ酢

1/4カップ

砂糖

大さじ1

小さじ1

煮染め

残りものでよい。今回は、しいたけ、れんこん、かんぴょう、高野豆腐を甘辛く煮付けたもの。

飾り付け

無頭えび

4〜8尾

乾燥わかめ

20g

1個

絹さや

4〜8枚

にんじん

10g

ぎんなん水煮

10〜20粒

小鯛笹漬け

4〜8枚

作り方

  • 米を水2カップ、酒、昆布で炊く。
  • 無頭えびは、背ワタをとって茹でる。乾燥わかめは水でもどし、ザク切りにする。卵を溶き、フライパンにサラダ油を熱して薄焼きをつくり、細く切って錦糸卵にする。
  • 煮染めのれんこんを花形に切る。絹さやはスジをとり、茹でて斜めに切る。にんじんは3ミリほどの厚さに切り、型抜きして茹でる。小鯛笹漬けは1枚を半分に切る。
  • ❶にれんこん以外の煮染めを細かく切ったもの、合わせ酢を加え、ざっくりと混ぜる。
  • 器に盛り付け、❷と❸、ぎんなん水煮を彩りよく飾る。

*飾り付けの具材を細かく切って、寿司飯に混ぜ込んでもよいでしょう。

湯気立てゝ 一汁二菜 祖母の味

 お節づくりや年賀のお客様のお相手など、年末年始は、女性が1年でもっとも忙しいとき。それが一段落する1月15日前後を、昔は小正月や女正月と呼んでいました。このときばかりは、女性たちも束の間の休息を満喫したことでしょう。
 私の祖母が、この女正月の時期につくっていたのが「温め寿司」です。読んで字のごとく、温かいご飯に、さっと合わせ酢を回しかけてつくる、ちらし寿司。決して贅沢な料理ではなく、お節の残りのお煮染めを刻んで入れるような質素な料理です。そのほかに、赤寒天という海藻や小肌などの魚が、具の定番だったようです。
 祖母の嫁ぎ先は山口県の岩国でした。岩国には岩国寿司という、名物の押し寿司があります。大きな木型を何層も重ねたなかに寿司飯をいっぱいに詰めて、白足袋を履いた足で押し固めてつくります。当時は、家に出入りする人の数も多かったので、一度に何十人分もつくるのです。現在の岩国寿司の具は、岩国特産のれんこんと瀬戸内海で揚がる穴子が欠かせません。
 今回は、祖母の「温め寿司」と岩国寿司を私流にアレンジしてみました。赤寒天の代わりにわかめ、魚は小鯛の笹漬けを使いました。焼き穴子はもちろん、酢でしめた小肌や平目でも結構です。寒い冬だからこそうれしい、ほっこりやさしい味をお楽しみください。

高木 泉さん
(料理研究家・俳人協会会員)

ご主人は、俳壇の巨匠、高浜虚子の孫にあたる高木森二氏。 祖母、母から受け継いだ家庭の味をベースに、和洋を問わず旬の素材を巧みに組み合わせる新鮮なレシピが好評。また、姑の晴子氏(虚子の五女)からは、料理のほかに俳句の薫陶も受け、日々の暮らしの身近な題材で詠む俳句を通し、季節季節を楽しむ食卓を提案している。著書に『なにかことこと煮てみたき』『午後の紅茶にジャム入れて』(ともに文化出版局)『美しい日本の、美味しいごはん』(アスキー・コミュニケーションズ)など。

  • このコラムは『セコムライフ』に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。