鯛のおぼろ寿司 抹茶染め

材料(4人分)
鯛(切り身)
200g
砂糖
大さじ3
塩
小さじ1/2
酒
50cc
抹茶
小さじ3
桜えび(釜揚げ)
30g
紅たで
適宜
蓮根
100g
海苔(焼いたもの)
4枚
酢飯
米
2カップ
昆布
5センチ角1枚
酒
30cc
合わせ酢
酢
50cc
砂糖
小さじ2
塩
小さじ1
飾りつけ
しょうがの酢漬け/赤かぶの酢漬け/菜の花/つくし/ぼうふう:各適宜
作り方
- 鯛は茹でて皮や骨をとり、身を細かくほぐす。
- ❶を鍋に移し、菜ばし5〜6本で、さらにほぐしながら弱火で炒る。パラパラになってきたら砂糖、塩、酒で味を整え、抹茶で色をつける。
- 酢飯用の合わせ酢をつくり、5ミリ角に切った蓮根を浸けておく。
- 酢飯をつくる。米は昆布と酒を加え、やや固めの水加減で炊く。飯台に移し、❸をかけ、桜えび、紅たでを加えて、切るように混ぜながら冷ます。
- ❹を器に入れ、上に❷のおぼろをかけ、型抜きしたしょうが・赤かぶの酢漬け、さっと湯がいた菜の花とつくし、ぼうふうを飾る。

「野遊び」というのは、春の季題。今の子どもたちには、なじみのない言葉かも知れませんが、私が子どもの頃は、春になると、よく野原に出かけ、土筆やヨメナなどを摘み草して遊んだものです。
そのときに母が持たせてくれたお弁当の中には、必ずといっていいほど、卵焼きが入っていました。醤油と砂糖で甘辛く味付けしたもので、私にとっては、まさに "母の味"でした。
今回ご紹介する「おぼろ寿司」も、私の大好物、そして母のお得意の料理。私が学校から帰ってくると、庭先に、使った後の飯台や木ベラなどが干してあって、「ああ、今日はお寿司だ。早く帰ってこよう」などと思いながら、遊びに行っていました。
ちなみに「朧(おぼろ)」も春の季題。大気が水蒸気を含み、さまざまなものが霞んだように見えることをいいますが、春のちょっとアンニュイな感じを、よく表わしている言葉ではないでしょうか。
おぼろには白身の魚、今回は春らしく鯛を使い、宇治の抹茶で色付けして「野遊び」のイメージで可愛く飾り付けしました。パリッと焼いた海苔で包んで、春の息吹を豪快にお召し上がりください。

高木 泉さん(料理研究家・俳人協会会員)
ご主人は、俳壇の巨匠、高浜虚子の孫にあたる高木森二氏。 祖母、母から受け継いだ家庭の味をベースに、和洋を問わず旬の素材を巧みに組み合わせる新鮮なレシピが好評。また、姑の晴子氏(虚子の五女)からは、料理のほかに俳句の薫陶も受け、日々の暮らしの身近な題材で詠む俳句を通し、季節季節を楽しむ食卓を提案している。著書に『なにかことこと煮てみたき』『午後の紅茶にジャムを入れて』(ともに文化出版局)『美しい日本の、美味しいごはん』(アスキー・コミュニケーションズ)など。
- ※ このコラムは『セコムライフ』に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。

材料(4人分)
鯛(切り身)
200g
砂糖
大さじ3
塩
小さじ1/2
酒
50cc
抹茶
小さじ3
桜えび(釜揚げ)
30g
紅たで
適宜
蓮根
100g
海苔(焼いたもの)
4枚
酢飯
米
2カップ
昆布
5センチ角1枚
酒
30cc
合わせ酢
酢
50cc
砂糖
小さじ2
塩
小さじ1
飾りつけ
しょうがの酢漬け/赤かぶの酢漬け/菜の花/つくし/ぼうふう:各適宜
作り方
- 鯛は茹でて皮や骨をとり、身を細かくほぐす。
- ❶を鍋に移し、菜ばし5〜6本で、さらにほぐしながら弱火で炒る。パラパラになってきたら砂糖、塩、酒で味を整え、抹茶で色をつける。
- 酢飯用の合わせ酢をつくり、5ミリ角に切った蓮根を浸けておく。
- 酢飯をつくる。米は昆布と酒を加え、やや固めの水加減で炊く。飯台に移し、❸をかけ、桜えび、紅たでを加えて、切るように混ぜながら冷ます。
- ❹を器に入れ、上に❷のおぼろをかけ、型抜きしたしょうが・赤かぶの酢漬け、さっと湯がいた菜の花とつくし、ぼうふうを飾る。

「野遊び」というのは、春の季題。今の子どもたちには、なじみのない言葉かも知れませんが、私が子どもの頃は、春になると、よく野原に出かけ、土筆やヨメナなどを摘み草して遊んだものです。
そのときに母が持たせてくれたお弁当の中には、必ずといっていいほど、卵焼きが入っていました。醤油と砂糖で甘辛く味付けしたもので、私にとっては、まさに "母の味"でした。
今回ご紹介する「おぼろ寿司」も、私の大好物、そして母のお得意の料理。私が学校から帰ってくると、庭先に、使った後の飯台や木ベラなどが干してあって、「ああ、今日はお寿司だ。早く帰ってこよう」などと思いながら、遊びに行っていました。
ちなみに「朧(おぼろ)」も春の季題。大気が水蒸気を含み、さまざまなものが霞んだように見えることをいいますが、春のちょっとアンニュイな感じを、よく表わしている言葉ではないでしょうか。
おぼろには白身の魚、今回は春らしく鯛を使い、宇治の抹茶で色付けして「野遊び」のイメージで可愛く飾り付けしました。パリッと焼いた海苔で包んで、春の息吹を豪快にお召し上がりください。
高木 泉さん
(料理研究家・俳人協会会員)
ご主人は、俳壇の巨匠、高浜虚子の孫にあたる高木森二氏。 祖母、母から受け継いだ家庭の味をベースに、和洋を問わず旬の素材を巧みに組み合わせる新鮮なレシピが好評。また、姑の晴子氏(虚子の五女)からは、料理のほかに俳句の薫陶も受け、日々の暮らしの身近な題材で詠む俳句を通し、季節季節を楽しむ食卓を提案している。著書に『なにかことこと煮てみたき』『午後の紅茶にジャムを入れて』(ともに文化出版局)『美しい日本の、美味しいごはん』(アスキー・コミュニケーションズ)など。
- ※ このコラムは『セコムライフ』に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。