ネットセキュリティ 2011年10月11日

第65回 【インタビュー】ネットセキュリティの対策を教えてもらおう Part2

こんにちは。"スポーツの秋"といいますが、今年は、サッカー日本女子代表「なでしこジャパン」の活躍もあり、例年以上にスポーツ観戦に熱中している人が多いのでは?昨日は体育の日でお休み。この体育の日は、1964年の東京オリンピックの開会式にちなんで制定されたものです。ハッピーマンデーということで、10月の第二月曜になってしまいましたが、本来は、10月10日。今年は、ぴったりでしたね!来年のオリンピックまで、まだまだスポーツから目が離せない日々が続きそうです。

2011.10.11更新

毎日の生活にあって当たり前になったインターネット。前回に引き続き、インターネットを安全に利用するためのポイントを、セコムトラストシステムズ(株)SDCサービス部の木村仁美さんにお話を伺いました。

プロフィール
写真:セコムトラストシステムズ株式会社 セキュアサービス部 木村仁美

セコムトラストシステムズ株式会社
セキュアサービス部 木村仁美

2004年4月、セコムトラストシステムズ(株)に入社。電子認証サービス部、SDC(セキュアデータセンター)サービス部などを経て、現在のセキュアサービス部に。2002年10月に「情報セキュリティアドミニストレータ」、2003年4月に「ソフトウェア開発技術者」、2009年10月に「情報セキュリティスペシャリスト」の公的資格を取得し、情報セキュリティのプロとして、「安全・安心」なネット社会の構築をめざす。

そのサイトは安心できるもの?URLをしっかりチェック!

Q
よく、怪しいサイトにはアクセスしないようにと注意喚起されていますが、本物そっくりなサイトなどもあり、見極めるのが難しいこともありますよね。なにか対処方法はあるのでしょうか。
A
まずは、URLをきちんと確認することが大切です。しかし、最初のアルファベットの文字列を正規のURLと同じにした紛らわしいURLが多いので、なかなか見極められないかもしれません。サイトの信憑性はEV証明書が発行されているかどうかで確認できる場合もあります。EV証明書は、そのURLが間違いなくその企業のサイトであることを証明するもの。本物に似せて作られたサイトでは、このような証明書が発行されていません。金融機関のサイトなど、EV証明書が発行されているサイトの場合、通常は白で表示されるURL部分が、緑色になっています。わかりやすいので、ぜひ確認してみてください。
写真:安全なサイトの見極め方を教えてくれた木村仁美さん

安全なサイトの見極め方を教えてくれた木村仁美さん

これはオススメ!覚えやすく推測されにくいパスワードの作り方

Q
インターネットを使用するときは推測されにくいパスワードを設定した方が良いとわかっているのですが、難しいパスワードだと忘れてしまいそうで心配です。なにかいい方法はありますか。
A
では、覚えやすく、推測されにくいパスワードの作り方をご紹介しましょう!ポイントは、2つです。
  • 1:とにかく長くする。これが一番効果的。目安は14文字以上。
  • 2:大文字、小文字、数字、記号をすべて使用する。
Q
正直、複雑で覚えにくそうです。長くて、覚えやすいものって、例えば、どんなパスワードでしょうか。
A
まずは、季節から連想するのがオススメです。そうすると、季節が変わるとパスワードを変更したくなるという効果もあります。
例えば、8月をイメージしてパスワードを作ってみましょう。
(1)
まずは、複数の単語を組み合わせる
8月をイメージして、「夕立」と「ひまわり」をアルファベット表記にします。
例:yuudachihimawari
(2)
アルファベットをさらに大文字にしたり、自分が覚えやすい、似ている文字に見立てたりする
例:yuudachihimawari→Yvvd@ch!H!m@w@r1
イラスト:パソコンと携帯の前でパスワードを考える女性。

※ここで、自分が覚えやすい位置に、記号を付け足すことで、さらに、推測されにくいパスワードを作ることができます。
例:Yvvd@ch!H!m@w@r1→$$Yvvd@ch!H!m@w@r1??
上級のパスワードを作るには、単語ではなく文章をパスワードにすると、長さも確保できて効果的ですよ。
例:海に行く日は晴れてほしい→uminiikuhiwaharetehoshii
先に紹介した(2)を使って工夫すると・・・
例:??Um!n!19h!w@H@0teh0C%%
これは、極端に作っていますが、自分の好きな文章なら覚えやすいですし、推測もされにくくなります。
Q
なるほど。長いパスワードでも、好きな文章なら覚えられますね。推測されにくくなれば、いくつかのサイトで同じパスワードが使えますね。
A
それは、避けてください。万が一、あるサイトでパスワードが知られてしまうと、同じパスワードで次々にアクセスされてしまいます。ですから、パスワードは複数用意して、使い分けることが大切です。
Q
そうなると、また覚えるのが大変ですね。
A
同じパスワードを基本に、前後にサイトごとの自分なりの文字をプラスすると覚えやすいですよ。例えば、前後に、楽天なら「R」、Yahoo!なら「Y」をプラスするなどです。少しのひと手間で、安心してインターネットが楽しめます
また、パスワードは定期的に変更したほうが安心です。少なくとも1年に1回くらい変更したほうがいいですね。これは、スマートフォンも同じです。特にスマートフォンは持ち歩くものなので、パスワードはしっかり管理して、ほかの人に簡単にログインされないように気を付けてください。
便利で、今後もずっと使っていくものだからこそ、自分でできる安全対策は、行いたいですね。「自分の身は自分で守る」という、木村さんの言葉が忘れられません。まずは、パスワードの変更から始めてみましょう。
【インタビュー】ネットセキュリティの対策を教えてもらおう

前回のインタビュー記事はこちらから
ネットセキュリティの対策を教えてもらおう Part1・・・インターネットを安全に利用するために気をつけるべきことをご紹介しています。

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