防災・防火 2011年05月30日

第46回 【体験レポート】「池袋防災館」で地震と火災について学ぶ<2>

こんにちは。
"節電"がキーワードになっているこの夏。環境省では、節電対策として「スーパークールビズ」なるものを6月から実施するそうですね。セコムでも一段と省エネに取り組んでいるので、「いかに涼しく仕事に集中するか・・・」。これが今年の夏のテーマです!そして、通勤電車もエアコンに頼れないため、"露出しすぎず、涼しく過ごせる服装"を今から模索中。
お店では、たくさんの涼感グッズが目に飛び込んできます。いろいろなグッズを試して、快適な夏を過ごす準備をしなくてはいけませんね!

2011.5.30更新

前回に引き続き、東京消防庁が設置する都民防災教育センター「池袋防災館」(東京都豊島区)の体験リポートです。
今回は、「煙・消火コーナー」での体験についてお届けします。

火災発生!そのときの初動が生死を分ける

煙コーナーで、まずはインストラクターの宮川さんに火災が起きたときのポイントをお聞きしました。「煙は毎秒3メートルから5メートルの速さで上昇します。横に進む速さは、毎秒0.5メートルから1メートル。ですから、火災が発生した場所にもよりますが、基本的には上に逃げないことです」と、火災に気づいたとき、まずどの方向に逃げるかを教えていただきました。また、逃げるときの注意点も確認。火災に気づいたら、まず火災を知らせ、消火することが必要です。危険を感じたらすぐに避難しましょう。
避難するときのポイントは、「おかしも」。この言葉、聞いたことがありますか?「さない・けない・ゃべらない・どらない」の頭文字を取った言葉だそうです。これは、子どもだけでなくすべての人にとって大切な避難時のルールです。覚えやすいですね!
そのほか、次のことも避難する上で大切なポイントです。

姿勢を低くし、煙を吸わないようにするのが
ポイントですが・・・

  • 口と鼻をハンカチなどで覆う
  • 姿勢を低くして進む
  • エレベーターは使わない
  • 煙が追いかけてこないようドアを閉める

これらのポイントを念頭に、いざ、体験コーナーへ。ここでは、健康に害のない煙を使い、火災が起きたときの避難を体験できます。いくつもの部屋がつながった迷路のような空間からの避難を試みます。

カラオケボックスのような部屋にいると、非常ベルが!まず、最初のドアを開けて、廊下へと進みます。煙を感じたので、逃げ道であろうと思われる扉を開けようとすると・・・・カギがかかっていて開きません!そこで、ほかのドアを探して避難を試みます。"体験"だとわかっていても焦ってしまいます。「こっちのドアは開かない!!そっちは?」など、一緒にいたメンバーと声をかけ合います。気がつけば、口と鼻を覆っていたはずの手もはずれ、低い体勢もキープできていませんでした。

無事部屋から避難できましたが、「注意事項が守れていませんでしたね」と宮川さんからご指摘が・・・。「会話をしていたということは、煙を吸い込んでいたという証拠なんです」とのこと。
上昇した煙は、天井にぶつかって降りてくるので、低姿勢で口や鼻を覆うことは、とても大切だそうです。さらに、熱い空気を吸い込んでしまうと、気道や肺にやけどを負う危険性もあるそうですよ。
もし、初めて訪れた場所で本当の火災に遭ったら・・・。避難経路がわからず、パニックになってしまうことも十分考えられますよね。非常口の確認の大切さを改めて痛感しました。
また、低層階から屋外に避難する場合、シーツなどをロープ代わりにしたり、布団を下へ投げ下ろしたあとに飛び降りたりするなど、避難方法を確認しておくといいそうです。
自宅や会社など自分が普段いる場所については、1つではなく、2つ以上の避難経路を確認しておきましょう。

適切な初期消火をするために

インストラクターの宮川さんに
消火器の使い方を教えていただく

思ったよりも重い消火器。
火元めがけてもなかなか命中しません!

大きな火災ではなく、初期の火災なら、自分自身で消火することも重要なポイント。みなさんは消火器を使ったことはありますか?
見たことはあっても、使ったことがない人が多いのではないでしょうか。実は私もそのひとり。消火コーナーでは、一般的によく見かける消火器の使い方を体験できます。

消火には、3つの消火方法があるそうです。1)燃焼物を取り除く「除去消火」2)火を酸欠状態にする「窒息消火」3)温度を下げる「冷却消火」
「火は、燃えるもの、酸素、熱があって燃えます。消火器は、そのどれかを取り除くことで消火するんです」と、宮川さん。ここでは、消火薬剤の代わりに水が入った体験用の消火器で消火にチャレンジ!
まずは上部のピンを抜いて、本体を持ち上げます。そして、ホースを手に、火元めがけて放射します。しかし、想像以上に重く、消火器を支えながら火元に確実に放射するのは大変でした。
しかも、一般的に見かける大きさの消火器では、20秒間ほどしか薬剤が出ないそうです。短い時間で、確実に火元をとらえ、消火しなければなりません。宮川さんは、「消火できなかった場合は、すぐに逃げてください。自分の命が一番大切です」と、教えてくださいました。

池袋防災館では、震度7の地震を体験、煙が充満した部屋からの避難、消火器を使った消火体験など、貴重な体験をすることができました。また、実際に防災のお話を伺い、役立つポイントを知ったことで勉強になりました。
体験することで、知識だけでなく防災に対するスキルや行動力も身につけることができます。一度きりでなく、定期的に体験することも大切なのではないでしょうか。
「天災は忘れたころにやってくる」と言いますが、人災もしかり。地震や火災の被害から身を守るために、日頃から訓練をしておくことが大切なんだと、今回の体験を通して改めて感じました。

本日、新しく「防災対策ファイル」を新設しました。こちらもぜひ参考にしてください。

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