防災・防火 2020年02月05日

第300回 火災は早春に多い?バレンタインはキッチン火災にご用心!

毎年2月~3月にかけては、一年で最も火災発生件数が多いのをご存じでしょうか。建物火災の出火原因で最も多いのは「こんろ」。キッチンが火の元となる火災が多いのです。
バレンタインデーが近づくこの時期。お菓子づくりやバレンタインディナーのレシピにチャレンジするなら、火災対策をしっかりしたいですね。
今回は、料理中に気を付けたい火災予防のポイントをご紹介します。

2020.2.5更新

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毎年2月・3月は多くの火災が発生しています。
消防庁の統計によると、平成30年2月に発生した火災は4,079件、3月は4,198件でした。
つまり、1日140件近くの火災が発生しているということ。
まだ寒さの残る2月・3月に火災が多発するのは、乾燥した空気に加え、気象の影響で風が強くなることが原因と言われています。

室内でも、エアコンを使用すると空気が乾燥し、火の回りが早くなります。
キッチンからの火災の多くは不注意から起き、防ぐことができるものです。
こんろだけではなく、火を使わない電子レンジやオーブントースターからの出火も報告されていますので、調理するときは万が一に備えてこれらの対策もおこたらないようにしましょう。

料理をする際に気を付けたい火災対策

こんろが出火原因となる建物火災は、平成30年に2,794件も発生しています。
料理をはじめる前から、火災対策を万全にしてください。

【服装などに注意して着衣着火を防ぐ】

・袖の広がった服やフリルのついた服はなるべく避ける
・ストールやマフラー、腕につけているゴムやシュシュなどは外す
・ロングヘア―の人はまとめ髪にする

【こんろ周りの注意】

・調理中は火から目を離さない
・こんろ周りに布巾やレシピ本など燃えやすいものを置かない
・こんろの鍋を移動させるときは、いったん火を消す
・こんろの横の調理台は、使い終わったものを都度片づけて広く使う(調理台のものがこんろに触れないように!)
・ペットがいる場合は、調理中キッチンに近づけないようにする

【その他、注意したいこと】

・布製の鍋敷きに温度のさめにくいフライパンや鍋を熱いまま置かない(鍋敷きが焦げることがある)
・オーブンや電子レンジなどを調理過程で使う場合は、注意事項を再度確認する(使用できない容器、食材などが該当しないかも確認を!)
・こんろ、グリル、電子レンジ、オーブントースターの汚れは、使用する前にきれいに掃除する(油汚れや煮こぼれの汚れ、トレイにたまった油や食品かすなどから出火する可能性も)

建物火災の出火原因1位の「こんろ」の周りは、火が燃え移りやすいものがたくさんあります。
周囲の壁などに飛んだ油跳ね、油分を吸った換気扇フィルターなどに火が燃え移ると、あっという間に大きな火災へと広がりかねません。
火災予防のためにも、こんろだけではなく、その周辺も定期的に手入れして、いつも清潔に使用したいですね。
また、防火素材のエプロンやアームカバーなども販売されていますので、やけど予防を兼ねて使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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バレンタインのときも、万が一に備えて調理にのぞむのが「防災女子」!
消火器の準備や、集合住宅内の消火器設置場所の確認はできていますか?

キッチン火災の原因の多くは、「ついうっかり」。
準備から調理が終わるまで、気を抜かないことが肝心です。

調理中はその場を離れたりせず、短時間の用事でもこまめに火を消すこと。チョコレートのデコレーションに夢中になっていて「ついうっかり」とならないよう、火の元の確認をいつもお忘れなく!

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