ネットセキュリティ 2013年12月04日

第144回 SNSで問題になりがちな「個人情報流出」と安全に楽しむためのポイント

こんにちは。12月に入ると、なんだか気持ちも忙しくなってきますよね。冬休みの予定でワクワクしつつ、それまでに掃除など全部終わらせなければ!と思うからでしょうか。
年末年始は、クリスマスカードを贈ったり、年賀状を出したりと、ご挨拶ごとも多くなる時期。SNSでごあいさつをすませることもできますが、手書きの年賀状をいただいたときのうれしさを思うと、自分もできる限り年賀状を出そうと思っています。となると、そろそろ準備を始めないといけないですね。やはり、師走は忙しくなりそうです。

2013.12.4更新

Facebook、Twitter、LINE、Instagramなどに代表されるソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)。女性ユーザーも多く、複数のSNSを使い分けている方も増えてきました。
SNSでは、誰もが気軽に、さまざまな情報や画像・動画などをアップできますが、情報が流出してしまう、個人を特定されるなどの問題もたくさん起きています。
SNSで問題につながりかねない行為や安全で正しい利用方法をきちんと知って、対策をしておきましょう。

SNS問題1:個人情報を必要以上に公開しない

SNSでは気軽に、情報や画像・動画などを公開したり、シェアしたりできます。
誰もが気軽にSNSでの情報発信を楽しめますが、情報公開の範囲には注意が必要です。「どこまで情報公開するか」の設定を把握しておかないと、プロフィールなど自分の個人情報がSNS上の見知らぬ第三者に知られてしまう可能性があるのです。
無料のSNSでは、登録時の初期設定が自分自身の情報をすべての人に公開するようになっていたり、GPS機能がオンになっていたりすることがあるようです。

SNSを利用するなら、何をどこまで、公開するか問題意識を持って慎重に確認しましょう。

プロフィールのほか、画像や動画、シェアなどの投稿内容を、「友達だけ」に公開するのか、SNSを利用するすべてのユーザーに「全公開」するのかなど、自分の投稿情報と公開範囲の関係をよく確認してください。
ただし、ここで忘れてはいけないのが、「全公開」とは「全世界の人に自分の情報を公開する」という意味であるということです。
必要に応じて公開範囲に制限をかけるほか、投稿ごとに設定を見直すことをおすすめします。

SNS問題2:設定を「友達のみの公開」にしていても情報流出?

SNSの公開範囲を「友達だけ」に設定にしているからと言って安心していませんか?
個人の特定につながる情報をうかつにアップするのは少し問題です。
例えば友達がSNSの公開範囲を「友達の友達まで」や「全公開」にしていたら、あなたの投稿がシェアされた場合、広い範囲に公開されてしまうこともあります。

「友達だけに公開する」にしていたはずなのに、覚えのない掲示板に自分の写真が転載されていた...といった問題が起きているのです。

本名や顔、学校や会社名がわかるような投稿、背景や地名、看板などから、あなたの居場所が特定できるような投稿が広い範囲に公開されれば、個人を特定されたり、何かしらの被害を受けたりする恐れがあります。

ネット上での嫌がらせだけではなく、ストーカーや空き巣・自宅への侵入など、現実世界での被害も否定できません。こうした問題を避けるためにも、女性は特に注意が必要です。
インターネットを駆使すれば、SNSで得た断片的な情報から個人を特定したり、住んでいるところや行動パターンを把握したりするのは、それほど難しくありません。

SNSでは「公開範囲を限定しているから大丈夫」と油断せず、「誰が見ているかわからない」という意識をもって投稿内容を十分確認してください。

SNS問題3:知らない人と「友達」になるリスク

「なりすまし」アカウントからの友達リクエストを承認して、ウイルスに感染したり、個人情報を抜き取られたりする問題も起きています。
実在の人物・組織の名前を使った偽物のアカウントや架空のアカウントで投稿されている場合もあるので、本人確認ができない場合は、安易にフォローしたり、友人の承認をしたりしないようにしましょう。

知り合いとの親交も深まり、交友関係も広がるSNS。
SNS利用では、気軽に交流できる反面、リスクもあるという問題意識が欠かせません

SNS問題4: 「バイトテロ」は他人事じゃない?SNSでの発言に注意

アルバイト中などに悪ふざけをした画像や動画をSNSに投稿するといった、いわゆる「バイトテロ」が社会問題になっています。
ほかにも誰かを中傷する投稿や差別的な発言が炎上したり、軽い気持ちから投稿した画像が批判されたりする事例もあとをたちません。
SNSの投稿に端を発し、現実生活に悪影響を及ぼすトラブルは数多く起きています。
自分では問題ないと思える内容でも、特定の人をひどく怒らせてしまったり、社会問題に発展したりする可能性もあることに留意しましょう。

SNSでは、友人と話しているつもりでも、ネット上で投稿内容が一人歩きしてしまう可能性もあります。SNSを含め、インターネットに公開した情報を完全に削除することはできません。発言には注意が必要です。

* * * * * * * * *

SNSを利用していると知られたくない人に自分の悩みを知られてしまったり、ごくプライベートな情報を悪用されてしまったりするかもしれません。
体や健康のこと、深刻な悩み、家族や恋人、友人に関するセンシティブな話題など、個人的すぎる情報を投稿するのは避けておくようにしましょう。

SNSとひとくくりにしていても、サービスごとに特徴がことなります。
サービスをよく理解して、投稿内容には十分注意を払い、自分の身は自分で守るという「防犯女子意識」で、SNSを楽しみましょう。

※このコラムは内容の一部を更新して再公開しています

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