ネットセキュリティ 2012年09月26日

第114回 女性も気をつけたい振り込め詐欺とは?

こんにちは。秋分の日も終わり、そろそろ本格的な秋を楽しめそうですね。先週末は、連休で小旅行に出かけた人もいらっしゃるでしょうが、今週末は、のんびり自宅で夜空を見上げるのはいかがでしょうか。30日(日)は"中秋の名月"です。お月見をするのもいいのでは?1年に1度だけ「名月」と呼ばれる特別なお月さま。空気も澄み始めて、夜空を見上げていても寒すぎず、良い気候だからこそ昔から楽しまれていたとも言われています。お月見という言い訳で、お団子を食べたかっただけかもしれませんが、それはそれで・・・・。

2012.9.26更新

  シニア層が被害に遭っていると思われがちな振り込め詐欺。でも、若い女性も被害者になることもあるんですよ。被害状況を知って、しっかり対策しましょう。

振り込め詐欺の現状

架空請求詐欺被害者の年齢・性別構成(2012年1月〜7月)

 警察庁のまとめによると、今年1〜7月の振り込め詐欺は、わずかですが前年同時期に比べて減少しています。振り込め詐欺とは、何らかの方法で金銭の振り込みを要求する詐欺犯罪の総称です。よく知られているのは「オレオレ詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」「還付金詐欺」など。一言で振り込め詐欺と言ってもさまざまな手口があるんです。
 振り込め詐欺の被害者はシニア層というイメージが強いですが、実は、詐欺の種類によっては若い女性も多く被害に遭っているのが実情のようです。その中でも注目したのが、「架空請求」。右のグラフは、架空請求詐欺被害者の年齢・性別の構成を示したものです。これを見ると、70歳以上の女性に次いで多く被害に遭っているのが、20歳〜29歳の女性ということがわかります。意外ですよね。

女性が特に注意したい「架空請求」とは

 このように、女性が気をつけなければならない詐欺のひとつが「架空請求」です。
 架空請求とは、契約した覚えのないところや利用した覚えのないサイトから利用料金の請求が、メールや手紙などで届き、お金を振り込ませようとする詐欺です。これは、「ワンクリック詐欺」や「ツークリック詐欺」と呼ばれることもあり、インターネットやメールでの被害が多いのが特長です。
 恐怖心をあおるために、あたかも自分でサイトを利用したかのように、IPアドレス、メールアドレス、携帯電話の識別番号など、架空の利用者識別IDを表示されることがありますが、ほとんどが関係のないものです。
 スマートフォンや高機能携帯など、いつでもインターネットができる環境にある今、被害者は男性に限らず、女性も増えているので、注意が必要です。

「架空請求」に騙されない!対策を知る

 架空請求など詐欺の遭わないためには、普段からの心がけが大切です。詐欺を近寄らせない・近寄らない・騙されないためのポイントをまとめました。

普段から信頼できないサイトには触れない

1:むやみにメールアドレスを登録しない
 サイトに個人情報の登録が必要なときは、本当に自分に必要かどうか判断したうえで入力しましょう。
 また、ポイントカードの登録時も同じです。必ずしもメールアドレスなど、すべての個人情報を記入する必要はないので、記入する情報は最低限に。お得な情報、ポイントがつくなど、甘い言葉に惑わされず、冷静な判断をしましょう。

2:登録や契約をするときは、規約・内容を確認する
「無料」と大きくうたっていても、よく確認すると「お試しコースは○日まで」「○日間は無料」などと記載されている場合もあり、期間をすぎると課金される場合も。面倒と思わずに規約をしっかり確認しましょう。

あやしいメールが届いても冷静に対応する

(1)発行元、送信元には絶対に問い合わせない
 問い合わせをすることで、自分の電話番号やメールアドレスが相手に知られてしまう可能性もあります。

(2)請求内容を冷静に確認し、証拠を保存する
 見覚えのない請求が届き、その請求をもとに脅迫されるといったケースもあります。トラブルに巻き込まれないためにも、書面やメールで届いた請求書などは証拠として一定期間保管しておくとよいでしょう。

(3)一人で悩まないで、周囲に相談する
 冷静な判断をするためにも、一人で悩まないことが鉄則です。請求が本物であるかどうか判断がつかない場合は、消費生活センターや都道府県警察本部サイバー犯罪相談窓口、最寄りの警察署などに相談しましょう。

万が一、振り込んでしまったらプロに相談

 まずは、普段の心構えや不審なメールを寄せ付けないように対策することが大切。でも・・・身に覚えのない請求がきてお金を振り込んでしまった!そんなときは、速やかに警察や弁護士など、プロに相談しましょう。決して、一人で悩んではいけません!

「私は大丈夫」と過信せず、冷静な判断ができる「防犯女子」を目指して、身に覚えのない請求には、慎重に対処しましょう。

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