防犯のキホン

盗聴・盗撮対策

いつ、誰に、何の目的で盗聴や盗撮をされているか分からない、女性にとっては最も卑劣な犯罪のひとつと言っても過言ではありません。中には営利目的で盗聴・盗撮されることもあります。インターネットが普及する現在では、盗まれた情報や画像が瞬時に世界に公開されている危険も考えられます。

簡単に入手できる盗聴器・盗撮カメラ

盗聴器や盗撮カメラは、電気街などで「送信機」や「情報通信機」として販売され、数万円程度と、比較的手軽に購入することができます。また、普段生活する中で使われているスマートフォンやICレコーダー、携帯音楽プレーヤーなども時として犯罪の道具として使われることがあります。

2022年の全国の盗撮検挙件数は5,737件(警察庁データ)でした。スマートフォンの普及に伴い、スマートフォンを使った手口も増えているようです。カメラ機能が高性能化しているばかりか、シャッター音を出さないようにするアプリも作られていて、知らないうち、気づかないうちに盗撮されてしまう危険もあります。

盗聴・盗撮は悪意ある人間により、家の中に限らず、満員電車の中や更衣室、公共のトイレ内、さらには金融機関やコンビニなどに設置されるATMなどにも機器が取り付けられて、キャッシュカード番号や暗証番号が盗み見られ悪用されることがあります。

小型で気づきにくい盗聴器・盗撮カメラ

  • 盗聴器が取り付けられる場所の例

盗聴器や盗撮カメラは身近な日常生活用品の中に設置されることが多く、気付きにくいと言われています。主な盗聴器として以下のような種類のものがあります。

  1. コンセントテーブルタップに盗聴器を組み込んだもの
  2. 壁を通して直接会話を盗み聞くコンクリートマイク
  3. 携帯電話に盗聴器を組み込んだもの
  4. 電話のモジュラージャック内に盗聴器を仕組んだもの

また、盗撮に使われるCCDカメラは非常に小型なものもあり、直径1mm程度の穴があれば設置することが可能です。とても怖い存在といえます。

見覚えのないものはすぐに撤去、外では周囲に警戒

盗聴器や盗撮カメラは、室内工事業者などを装って機器を設置したり、留守を狙って忍び込んで設置したりと、さまざまな手段で設置されます。不用意に人を部屋に入れない、見覚えがないものが部屋にある時はすぐに撤去するといった心がけが大切です。引っ越した先で、テーブルタップや2又コンセントなどが残っていても、それを利用することはやめておいた方が無難でしょう。盗聴・盗撮機発見センサーを使って調べるのも有効です。

また、電車の中やエスカレーターでは、携帯電話を使ってスカート内を盗撮する手口もありますので、周囲に意識を向けて、警戒心を忘れずに持ちましょう。

日ごろ使っているものこそ注意が必要

普段何気なく使っている電話機。もしもあなたが使っているものが、コードレスでアナログ方式の電話機であれば、注意が必要です。簡単な無線機で受信することができてしまいます。このような電話機は、デジタル式のものに買い換えることをオススメします。
また、訪問者の確認などで活躍するドアスコープ。しかし、ワンルームマンションのように、ドアスコープから室内が丸見えという場合は、かえって危険です。自分が使う時以外はテープやマグネットなどで目隠しをするなど、工夫しましょう。

安易な合鍵の作成は厳禁

合鍵は時として、不正侵入を助長しかねません。「物的な被害はなかったけど、実は盗聴器や盗撮カメラが設置されていた」ということもあり得ます。必要以上に合鍵を作ったり、むやみに人に渡したりしないことが大切です。また、複製しにくいディンプルキーを使うことも対策につながります。

こまめに掃除することも対策の1つ

盗聴器や盗撮カメラの設置例として、エアコン掛け時計室内灯換気扇の裏コンセントの中などがあります。こまめに掃除することで、見覚えのないものが取り付けられていることに気付くこともあります。
万が一盗聴器や盗撮カメラを見つけた場合は、被害を拡大させないためにも速やかに警察に届け出ましょう。

自宅の防犯対策を強化する

自宅に忍び込まれて「盗聴器」や「盗撮カメラ」などを設置されないように、自宅の防犯対策を強化しましょう。在宅時、不在時関わらず、しっかりと窓やドアの施錠を行うことに加えて、窓からの侵入に備えて、防犯ガラスを設置したり、補助錠をつけたりすることも大切です。
また、ご自宅への侵入を感知すると、安全のプロが駆けつけるホームセキュリティもおススメですよ。

外では周囲の変化や音に敏感になる

空いている電車の中なのに、人が近い距離にいる。エスカレーターの後ろで不審な動きをしている人がいるなど、「おかしいな」「不審だな」と思ったら、その場から離れるようにしましょう。 また、座る、立つ、かがむなどの立ち居振る舞いにも気をつけたいものです。そして、シャッター音にも敏感になること。イヤホンで音楽を聞いていたりすると、その音が聞こえないこともあります。特に混雑した場所では使用を避けましょう。

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