SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.1
2014-2015

●第1節
●第2節
●第3節
●第4節
●第5節
●第6節
●第7節
●第8節
●第9節

昇降格順位決定戦

●1回戦
●2回戦


観戦記

mixiチェック
試合結果ナビゲーション

トップイーストリーグDiv.1 第7節

セコムラガッツ  0 東京ガス  84
開催日 2014年11月15日(土) キックオフ 14:00
天候 晴/無風 開催地 駒沢陸上競技場
レフリー 川原 佑(関東協会) 観客数 832人

スタンドの沈黙が打ち鳴らした警鐘。明日へムカイ、未来へトライ

セコムラグビー部1:PR海老沢選手
渾身のラインアウトモールを押し込み、飛び込むPR海老沢洋
【PHOTOGRAPHED BY Yuca SHIGA】
 再びの惨劇だった。東京ガスのワイドなアタックになすすべなくラガッツは散った。そこに圧倒的な実力差があっても、埋めることはできる。
 日本代表の進化がそれを証明している。地獄のようなハードワークと聞く。丸2年、代表チームにはオフがなかったとも。練習量の違いと言ってしまえばそれまでだ。だが、それ以上にいまのラガッツに足りないのは熱だ。質量とエネルギーが明らかに不足している。
「ラグビーとは人間と人間とが全人格の優劣を競うスポーツである。しかも、十五の人格が形成する一つの新しい超人格的チームが、十五の結集された力にある何者かが加わって闘う時、初めてそこに相手にまさる力が生まれ出るのである」。早稲田ラグビーの祖、故・大西鐵之助の言葉だ。

セコムラグビー部2:SH向井選手
問題の本質究明を怠らずゲームメーカーとして前を向くSH向井康洋
 序盤の序盤からサンドバック状態だった。15人一体の高速展開に振り回される。はじめに断っておくが、今日はタッチフットの試合ではありません。タックルにすらいけない惨状に「お兄ちゃんたち、鬼ごっこしてるのかな」とルールも分からず、親に連れて来られたのであろう幼子の無垢な発言にスタンドからは失笑が漏れた。さぞや退屈な時間を過ごしたことだろう。
 5分おきにスコアされ前半だけで7トライ。一矢報いようと終了間際に敵陣ラインアウトからモールを組んで前進。グイグイと押し込みPR海老沢洋がインゴールに飛び込んだがオブストラクションの判定でスコアならず。0−49でロッカールームに戻った。
 コーチを務める長井達哉はバックスメンバーを集めた。「抜かれて人数足らんと思ったら、突っ立って見てんなや。逆サイドからでも戻ってこいや。オレらの方が弱いねんからもっと必死にやれや」。
 尼崎で生活する長井は毎週末の練習に帯同することは適わない。それでも自分の手がけたチームに誇りと自信を持っている。グラウンドに来ることができない時も試合前にはメッセージを送る。
「自信を持ってプレーしましょう。この状況を乗り切らない限り上にはいけません。自分たちのやってきたプレーに間違いはないから。1対1もアタックもディフェンスも必ず勝つ。がむしゃらにいこうや。お前たちが一番や」。

セコムラグビー部3:No.8渡邉選手
ペナルティ19とレフリングに対応できず。チームファウルでシンビンとなるNo.8渡邉庸介
 しかし、後半も流れは変わらなかった。レフリングにも対応できず、ペナルティで自滅した。スコアされた直後のキックオフがダイレクトタッチ。カウンターからの切り返しもコンタクトを避けるような逃げのキックが多く、エリア支配率もボールポゼッションも大きく相手を下回った。
 寡黙に裏方に徹し、いつも選手たちが試合に集中できる環境を整えてきた主務の浅野和義は、試合中ピッチの外から声を張り上げ続けた。「ほらラガッツ、元気出していこ」「気にすんな。次、次。まず一本返そう」「どうしたフォワード、声出して盛り上げて」。
 そして零封に終わった試合後、寂しそうにつぶやいた。「どうしちゃったんだろう。みんな、ラグビー楽しくないのかな」。思うようなパフォーマンスができず、居た堪れない気持ちだったのは選手たちだって同じだ。一番辛いのは戦った当人たちだろう。
 試合終了の笛を聞き、SH向井康洋はうつろな表情で静まり返ったスタンドを見上げていた──

セコムラグビー部4:PR森田選手
PR森田大貴は途中出場ながらアグレッシブにファイトする
 試合から3日が過ぎた11月18日、埼玉県川口市。筆者は向井が勤務する西関東本部川口支社を訪ねた。社内報「セコミティー」で100回を超える連載が続く「輝き人」の取材である。
 職場で頑張り、周囲にいい影響を与えている人物を紹介するコーナーに、昨年度「セコム大賞 新人賞」を受賞した向井が選ばれたのだ。
 参考までに記しておくと、この「セコム大賞 新人賞」に、2012年度はCTB湯上裕盛、2011年度はLO立道裕昭が輝いている。決して誰もが簡単に取れるような賞ではない栄誉。自チームの自画自賛は烏滸がましいが、ラガッツのメンバーは仕事でもしっかり結果を出している。
「同期の中には自分より仕事できる人がいると思うんです。変更工事とか対処の知識もそうですし。それでも新人らしく、元気に支社の雰囲気を盛り上げてきたのが評価されたんだと思います」(向井)。 業務風景の撮影を行い、インタビューも終盤に差し掛かる。聞き手が小谷であれば話題は自然とラグビーに向く。

セコムラグビー部5:CTB湯上選手
チームにフィットしてきたCTB湯上裕盛、出番を生かしたい
 「いま、どうですか?」。この問いにすべてを凝縮した。絞り出した答えがこれだ。「よくは、ないですね」。2年目のジンクス、壁にぶち当たる。スランプ…。どれも当てはまるがどれもしっくりは来ない。向井は今シーズン、暗中模索、悩みの中にいる。
 ラガッツは特定の選手に拠ったチームではない。誰が出てもチーム力が下がらないよう、戦術面然り、部内のポジション争いも活発にしてきた。その中であえてキーマンとして指名されたのが向井である。アタックのカギはHB団。めざす継続ラグビーの生命線。
「自分がやらなきゃいけないという気持ちでした。春シーズンを終えて、格上相手でも力の差を埋められる手ごたえがあったんです。真正面からぶつかって勝てる力はないけど、ちょっとしたズレでトライを取ったり。ラガッツにはストレートだけなくて変化球もあるぞっていう。それがシーズンに入ってみて、感じているのはそこじゃないのかなと。もうちょっと違うところで悪戦苦闘しています」。

セコムラグビー部6:最後まで前を向いて戦い抜く
最後まで前を向いて戦い抜く、チームを守るための戦いへ
 昨季、入社1年目でいきなりレギュラーに定着した。ライバルだったはずの選手は部を去り、不動の地位を築いた。
 周囲の叱責は期待の表れでもある。バックスコーチの長井からは容赦ないダメ出しを受ける。一回りも年の離れたNo.8渡邉庸介からは試合中も練習中も怒鳴られっぱなしだ。釜石戦で痛恨のインターセプト、横河戦では8−9のディフェンスミスで“戦犯”として名指し批判された。
「なんでこんなに怒られるんだろうって。ボロクソに言われてムカつきすぎて夜中にジローさんにメールしたんです。『納得いくこともいかないこともあるんで一緒にビデオ見てください』って。それで試合の映像見たら結局、ジローさんの言う通りでした。まだ基本がなっていないから、ズレとかそこまでのレベルに至っていないなと」。
 もっとやりたいようにやってみろと言ってもらえるのに、結局は勇気とバランスの狭間で殻を破れない日々だった。「長井さんもジローさんも一緒なんです。足も遅いし、たくさん失敗もしてきたと思う。それでも一流なのは、相当考えているから。四六時中考えることが習慣化されているからすごい。とにかく学びの多いシーズンです」(向井)。

 迷いの森から救ってくれたのは意外な人の言葉だった。チームドクターの吉村英哉先生。今季初めてスタメン落ちを経験した秩父宮で向井に声をかけた。「ちょっと考えすぎなんじゃないの。もっと阿呆になってやったらいいよ」。
「やっぱり吉村先生には膝を治していただいたので。この膝がないともう一度ラグビーできなかったですし、そんな恩人から言われたらふっと気持ちが軽くなりました」。
  職場の雰囲気を盛り上げて社内表彰されたのと同様「ラガッツでも同じように自分が空気を作っていかなきゃいけませんね」(向井)。命は燃やしつくすもの。一瞬に全生命を捧げ、苦しみに打ち勝てば、このチームはまだ見ぬ計り知れない力を呼び覚ます。覚悟があればどんな山だって登り切れるだろう。深い霧は晴れた。向井はタクトをそっと握り直した。
【the author T.Kotani】
監督の目
監督 安藤 敬介
「あと4試合思い切って戦ってほしい」
 7連敗で入替戦が確実になった。そこも含めるとあと4試合。このチームで戦う最後の試合となる。結果がどう転んだとしても、責任はチームを預かっている自分が取る。だから選手たちは思い切って戦ってほしい。気持ちだけではやるのではなく、頭を使って。相手が何をやってくるか、自分たちは何をすべきか。よく考えながら戦うことが必要。
 チームを守りたいという気持ちがあるならば、今日から、いまから何ができるのか、突きつめてやってほしい。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
主将 今村 六十
「自分にフォーカスして気持ち取り戻す」
 遠くない相手だと思っていたのに、これだけの差が開いてしまった。心の準備の問題が大きい。開始早々に先制パンチを喰らって浮き足だって、「ONE TEAM」になれていなかった。バラバラで、接点でも体を張れていなかったし、気持ちが入っていないように見えた。何よりチームに覇気がなかった。
 負けが続いている中で、チームを勢いに乗せるには、個人個人でモチベーションを上げて、自分にフォーカスして取り戻すしかない。次は絶対にいいゲームをする。
セコムラグビー部8:CTB今村 六十
試合結果ナビゲーション
mixiチェック

ページトップへ戻る

SECOM 信頼される安心を、社会へ。 お問い合わせ セコムラグビー部