SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.1
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トップイーストリーグDiv.1 第4節

セコムラガッツ  5 横河武蔵野アトラスターズ  34
開催日 2014年10月12日(日) キックオフ 14:00
天候 晴/弱風 開催地 横河電機三鷹グラウンド
レフリー 小堀 英之(関東協会) 観客数 543人

神様はラストシーズンと決めても自然体。若者よ、足りないスキルは「妄想で」補え

セコムラグビー部1:NO.8渡邉選手
不甲斐なさにブチ切れ、トライに雄叫び。濃密な喜怒哀楽が詰まるNo.8渡邉庸介
【PHOTOGRAPHED BY Aki NAGAO】
 とうとうこの日が来たか。2014年、元日。渡邉庸介から筆者のもとに届いた年賀状には、顔に似合わぬ達筆で一言記されていた。「ラスト一年」。

 開幕第4戦、強豪・横河電機へのチャレンジ。ようやく実を結ぼうとしている練習の成果を早く結果で示したい。
 だが開始早々、横河がいきなり仕掛けてきた。ハイテンポでボールを展開し1分、3分とトライ。息つく間もなく12点のビハインドを背負う。
 すかさずラガッツも8分、SO小野木匠のキックパスに反応し、WTB石橋秀基がトライ。反撃ののろしを上げたが、ここから劣勢が予想されたスクラム戦で忍耐の時間が続く。16分からラガッツの自陣ゴール前で計5度のスクラム。
 一度はボールを奪い返してタッチに逃げるもチャージされ、再びスクラムを選択される。マイボール、ヤンボール関係なく猛烈に押されるが、No.8渡邉が絶妙なタイミングでボールを処理する。
 ゴール前の攻防はおよそ8分間にわたり繰り広げられたが最後はインゴールを明け渡した。肩を落とすPR木下貴之に渡邉は静かに諭す。「あと1秒でいいから踏ん張れ。そうすれば球は出してやる」。

セコムラグビー部2:FL撫佐選手
ブレイク間近のFL撫佐俊介、低いプレーがゴール前に効く
 グラウンド脇では、そんな渡邉の一挙手一投足、発する言葉を食い入るように見つめる目があった。スポーツライターの藤島大さんである。
 聞けば「渡邉」がまだ現役と知り、居てもたってもいられずやってきたという。
 さらに申し合わせたわけでもないのにラグビーマガジン、田村一博編集長の姿も。こちらのお目当ては「石橋」。今日はジャパンの試合かと見紛うようなラグビー界の“重鎮記者”がまさかの揃い踏み。
 トップリーグから遠ざかること8年になるが、いまだにラガッツを取材していだけることは、感謝の念に堪えない。
 プロの書き手が「渡邉」と「石橋」をご指名とあれば、筆者は別の選手を題材に観戦記をと一度は思った。だが、誰がどう見てもこの日の渡邉のパフォーマンスは凄すぎた。

セコムラグビー部3:FL杉本選手
FL杉本耀は新人らしからぬテクとスキルが同居する人材
 卓越した状況判断力で何度もチームの危機を救い、密集では顔が変形してでもジャッカルを狙う。インターセプトから独走。タックルされてもずらしてボールを生かし、器用すぎて憎いようなハイパントまで蹴り上げる。
 胸の内ではラストシーズンと決めた今季、神様と呼ばれた男はいま何を思うのか。

「今年で辞めるというのは決めています。現段階では。だから伝えられることはなるべく伝えていこうとは思っているけど、あまり出しゃばりすぎるのもよくないので」。
──もうシーズンも折り返し。引退まで残された時間がないという焦りはないのか。
「焦りはまったくない。よくも悪くも自然体でいたいと思う。学生なら4年間という期限があるから発奮するし、必死こいてやるだろうけど。最後だから一生懸命やるというのは違うかな。やりすぎて体壊すのも目に見えているし。正直、いまは自分次第みたいなところがあるから」。
セコムラグビー部4:FL本郷選手
ケガから復帰のWTB本郷伸太郎がチームを盛り立てた
──そろそろかなと考えるようになった決め手は。
「一番は体力的な部分が大きい。疲れが抜けないし。若い頃のライバル、前ちゃん(前田貴洋=現・キヤノンイーグルス)とかモンキー(岡本信児=現フォワードコーチ)に看過されて調整せずにやってきたツケもある。自分の体は自分が一番よくわかるから」。
──まだまだできる、当然惜しむ声や慰留もされるはず。
「やっぱり悪い見本になってしまったら終わりだと思う。トレーナーも気を遣って休ませてくれるし、別メニュー調整が多くなった。齢だからどうしようもないと思った時期もあったけど。練習途中で抜けて試合には出て。オレが若かったらそういうのムカつくもん。言いたいことだけ言ってお前はやらないのかよって。おっさんだからってだけで言い訳にはしたくない」。

セコムラグビー部5:SH池田選手
途中出場でテンポアップし、流れを変えたSH池田裕道
──これだけ効いている中心選手。自分が抜けた後のチームに不安はないのか。
「オレがいないからどうのこうのとは思わない。いつの時代だって上の人らは抜けていくもの。チームなんてものは生き物だから。この人がいなくちゃいけないという状況はそもそもよろしくない。若いコたちにそんなこと言ってもわからないけどね」。
──年齢が一回りも離れたメンバーとプレーしていて感じるギャップは。
「自分が当たり前と思うベーシックな部分ができない。そのギャップは強烈に感じる。はいはいって聞いているくせにまだ同じミスをする。オレの伝え方が悪いのかもしれないけど。合っているか、間違っているかは結果論だから。若いうちはどんどん悩んだ方がいい。悩まないと先はない」。
──自分が持っていて、若い選手に足りないものは何か。
「エディさん(=ジョーンズ日本代表監督)が『日本人はテクニックはあるけどスキルはない』と。その通りだと思う。ラグビーは判断するスポーツで同じ状況は絶対ない。パスやキックが上手い選手はたくさんいるけど、どこで何をするかという状況判断力は人より優れているかな。スキルは経験を積まないと身に着かないけど、若い選手はもっと『妄想』してみたらいい。たとえば最悪な試合状況を念頭に置く。入り方から一つひとつのプレーまでを妄想する。それでそうならないためにはこうするという心構えを作っておく。考える前に練習に入っているから監督に言われたことしかできないし、違う状況になった時の判断がつかなくなる。変な意味じゃなくてもっと妄想してほしい」。

セコムラグビー部6:WTB谷口選手
爆発力を秘めたWTB谷口崇人が公式戦デビュー
 渡邉はおんぼろの体を慈しみながら走り続ける。膝にメスを入れることを拒み続け、ケガと付き合ってきた。プロテインを口にしたのも今年に入ってから。体を大きくするならまずは食べること。そんなポリシーで「暴飲暴食してきたから胃は頑丈になった。でも最近あんなに好きだったカルビが重たくて。ハラミを選んでしまう自分が悔しい」(渡邉)。
 まだまだ走れる。そして決して口には出さないが、心の隅にはげんとちぃがいる。若くして天へと召された二人のチームメートの分までという想いが渡邉の中に宿る。
「大切なのは自分がやりたいことを自分で知っていること」(渡邉)。誰もが神にはなれないが、その強さだけはラガッツの皆で持ち合わせたい。
【the author T.Kotani】
監督の目
監督 安藤 敬介
「前半の戦い方を誤ったのは自分の責任」
 前半は戦い方を誤った。これは自分の責任であり、采配ミス。20分間もゴール前でスクラムを組ませてしまったことでフォワードが消耗し、最後の10分間までアタックが続かなかった。SO小野木匠からの仕掛けがよかっただけに、試合中に修正できれば、違う展開に持ち込めたはず。
 もう一つの問題は試合の入りがよくなかったこと。開始早々に立て続けのトライでパンチを浴びてしまった。この課題をどう克服できるか、選手たち自身で考えてほしい。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
副将 西川 匠
「後半の戦い方をスタンダードにしないと」
 序盤で体を当てられなかった。タックルで倒し切れなかった。相手のキーとなる選手に走られてしまった。そこから立て直せたのはよかったが、後半の出来が最低ラインだと思う。アレぐらいのラグビーが普通にできなければ、格上には勝てない。
 スクラムは春に比べて押されなかったし、よく耐えていたと思う。こちらが押した場面もあったし。チームの雰囲気は悪くない。みんな心底勝ちたいと思っているので、落ち込んでいるヒマなどない。
セコムラグビー部8:LO西川副将
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