SECOM RUGGUTs

防犯対策・セキュリティのセコム TOP > セコムラグビー部 > 2013年度試合日程/結果 > トップイーストリーグ昇降格順位決定戦2回戦 観戦記

トップイーストリーグDiv.1
2013-2014

●第1節
●第2節
●第3節
●第4節
●第5節
●第6節
●第7節
●第8節
●第9節

昇降格順位決定戦

●1回戦
●2回戦


観戦記

mixiチェック
試合結果ナビゲーション

トップイーストリーグ昇降格順位決定戦2回戦

セコムラガッツ  5 日本IBMビッグブルー  24
開催日 2013年12月22日(日) キックオフ 13:00
天候 晴/微風 開催地 日本IBM八千代台グラウンド
レフリー 土屋 有司(関東協会) 観客数 395人

猛攻6トライで雨中の激闘制し開幕連勝!
寡黙に全身全霊、丸山隆正の覚悟がチーム奮い立たす

セコムラグビー部1:CTB今村キャプテン
不完全燃焼の1年・・ケガに泣いたキャプテン今村六十
【PHOTOGRAPHED BY DAIJU KITAMURA】
 戦いは終わった。最終戦、ラガッツは敗れリーグ最下位でシーズンの幕が下りた。
 あれから1カ月、時は流れる。全国各地で熱戦が繰り広げられ、それぞれの結果を受け、ラガッツは来シーズンもトップイーストリーグ・ディビジョン1で戦うことが決まった。

 勝たなければストーリーは描けない。筆者の胸の内だった。強化中止になって5シーズン目。これまで最終戦には必ず勝利し、笑顔で締めくくってきた。今年もそうでありたい。オープン戦、リーグ戦と連勝した相手との今季3度目の対決。決着をつけ、来季はこのチームより上位に立ちたい。それを苦しかった今シーズンの目に見える成果としたかった。
 実力差はないに等しく、されど選手層の薄いラガッツに追い討ちをかけるように相次いだケガ人の離脱。結局、シーズンを通して一度もベストの布陣を組むことはできなかった。一方で相手は来季からのオープンクラブ化を発表、これが日本IBMラグビー部としてのラストゲーム。特別な感情を身にまとい、さらにはついぞ2週間前、ラガッツに逆転で敗れたばかり。リベンジの思いもあるだろう。「精神的優位に立つことは難しい。うちがベストゲームをしない限りは勝てないと思っていた」(安藤敬介監督)。
セコムラグビー部2:No.8西川選手
楕円は転がり・・No.8西川匠も流れを引き寄せられず
 IBMは前半、風上ながら自陣からでもアグレッシブに仕掛け、ボールキープを徹底した。ラガッツはアタックシーンでの判断ミス、中盤でのペナルティ。ゲームのアヤと呼ばれる部分でことごとく後塵を拝し、10点のビハインドを背負った。
 ハーフタイム。安藤監督は「プレッシャーは受けたけど我慢した。まだまだ点差はないに等しい。後半は風上に立てるから、やるべきことをやってブレイクダウンを制圧する。1点差でもいいから勝てばいい、今日はそういうゲーム」と選手を送り出したが「敵陣にいてもボールを触る機会がなかった。IBMには“前回こうだったからこうする”という明確な戦い方の変更があったが、うちは“これをやる”“ここで勝つ”というものがなかった。すべては自分の責任、本音を言えば落とし込む時間もなかった」(安藤監督)。
 後半は風上で優位にゲーム運びができるはずだったが、耐えて凌いでカウンターという相手の形に飲み込まれ、リードは広がっていくばかり。なすすべなく最終スコア、5−24と突き放され完敗を喫した。

セコムラグビー部3:HO吉田選手
前に出る圧力・・勝利への執念も空回りのHO吉田竜二
「2009年からずっとBBBの背中を見ていました。日曜日はBBBの執念を感じました」。試合の翌日、安藤監督は敵将、山田晋司監督にメッセージを送った。
「同じ年に会社の強化中止となり、似たような境遇で常に意識し合うチーム。ただ、似たようなと評したけど彼らはどんな憂き目にあってもディビジョン2には落ちたことがない。プロ選手も多いし、根っこの部分で勝ちに執着する姿勢が強い集団。そこは見習うべきだし、そのIBMラグビー部としての最後の試合、うちもいい試合がしたかった」(安藤監督)。
 レギュラーシーズン1勝8敗、勝ち点4で10位。これが2013年度の公式戦結果だった。はたしてラガッツは負け犬だったのか。春・夏シーズン5戦全勝、新潟県新発田市で行われた夏合宿では明らかな成長と手ごたえを感じてシーズンに突入したはずだった。ではなぜに、誤算はどこに潜んでいたのか。

「仕事とラグビーの両立」と聞けばどこかあっさり聞こえる。企業スポーツとしての大義、プロ選手でない限り、避けては通れぬ道だ。ラガッツもまた2009年以降、コレと向き合い全力で取り組んできた。ただ、24時間365日のサービス業、いわゆるメーカー業と大きく異なるのはその勤務形態にある。そこには理屈では図れない過酷な現実があった。
セコムラグビー部4:PR海老沢選手
理解度の高さ・・来季はPR海老沢洋の巻き返しに期待
 所属選手35名、うち1名は中国・上海勤務なので戦力として計上できない。残る部員の半数にあたる17名が夜勤を伴う現場のセキュリティスタッフ。さらにその半分相当がレギュラークラス、チームの中枢を担う選手である。内実は察するに余りあった。フィットネスと強靭な精神力さえあれば、どうにかなったディビジョン2とは訳が違った。
「それでも夏まではよかった。右肩上がりで強くなっていった。だが、そこがピークだった」(安藤監督)。欠如していたのはごく基本的なルーティン。秋が来て、シーズンが始まると、選手たちは試合に出場するため、試合の日が勤務にならないよう日程調整を図る。結果、試合が終わるとまた次の試合に出るために連日夜の勤務に就き、平日練習には参加できなくなっていった。

 空いた時間でウエイトトレーニングなどの個人練習を積みながら、試合前日、夜勤明けの眠い目をこすり、再びグラウンドに立つというサイクル。「本来であれば、週の頭にプランニングする。次の相手にはこう戦うというターゲットを授ける。そのシナリオを踏まえて、週の真ん中ぐらいに本番を想定した強度を上げた練習を実践する。このルーティンを環境が許さなかった」(安藤監督)。
 試合前日に取り敢えずは全員が揃ったという状態だけは整えて“合わせ”を行う。ぶっつけで試合に向かうケースが目立った。夏合宿で頭打ちになったチームは、公式戦シーズンが深まるにつれ下降の一途を辿った。さらに計算を大きく狂わせたのは、安藤監督自身が思いのほか練習に帯同できなかったことだ。業務繁忙の月末月初は捨てるしかなく、監督もまた、一端のサラリーマンだった。「ただし、こうなることはある程度予測できていたこと。自分が腕のある監督、名コーチだったらもっと対応できたのかもしれない」。

セコムラグビー部5:FB加藤選手
意地で1トライ・・FB加藤祐太は上をめざすための助走
 限られた時間の中で何を捨てて、何を拾うか。指揮官が選手たちに課したものとは何だったのか。「時間がないのなら、とにかくサイズアップを」という考えもある。自分のボディが磨かれれば、それが自信になる。だがこれにはきっぱり異を唱えた。
「現代ラグビーは一昔前と異なり、何でもできるバランスのいいチームが勝利に近い。“スタイルなき者は去れ”の世界だが、カラーを出すにしてもバランスというベースがあってこそ。もちろんサイズアップは重要なファクターであるけど、何を優先的に選択するかと言われたら、まずはフィットネスからだった」。
 最後まで切れない、足が止まらない、走り続けるチームはこうして出来上がった。さらに付け加えるならば、フィジカルとフィットネスは人間科学的には両立できる。たとえば夜、ベッドでぐっすり眠れることがトレーニングへ向かうモチベーションにもなるのだが、それが許されない環境下で、ノウハウはあっても時間に負けたのが今シーズンだった。
 何度拾い集めても、落ちていくものが多すぎた。これが現実なのだが、言い訳やごたくはここまでにしよう。四の五の言わず、この環境でどこまで上位を目指せるかにチャレンジし、結果はようやく一つ勝てたにとどまった。見据えるべきは来季以降。その始動は2月22日、土曜日と決まった。
「選手の努力は足りているというと変だけど、その気持ちが殺されていた。うちは真面目な選手が多いので、練習を積み上げてこれだけやってきたという自信を持ってグラウンドに立たないといけない。それが積み上げてきたものよりも相手のメンバー表を見てしまう。おっかなびっくりなんです。腹いっぱい練習やったと思えていないから」(安藤監督)。
 ずっと感じていたことだ。試合前、円陣を組んでグラウンドに出ていく選手たちの後姿にオーラがなかった。いつも、どこか頼りなさげに映っていた。「根拠のない自信はないということ。そういうものでも持たせてあげられたらよかったのだろうけど。調子がよくて乗っていければ食い下がることはできる。でもそうでないと・・」。
セコムラグビー部6:PR木下選手
選手入替・・前半にかけたPR山賀敦之からこの日バースデーを迎えた木下貴之へ
 強化中止があり、あれから5年が経過したいまもこの環境で戦っている。それだけで十分じゃないか。勝ち負けは二の次でいい。そういう思いで応援してくださる方々もいるのも事実だ。
 だがそれではダメなのだ。「勝っても負けても、応援していただきありがとうございましたってわけにはいかない。勝てなかったことには、申し訳ない気持ちしかない」(安藤監督)。なぜダメなのか。かつてトップリーグに名を馳せた者たちのつまらぬ意地、そんな陳腐なことでは片付けられない。時に生命の危険すら感じながらの真剣勝負の世界で、その戦いの場に立つ者が、心底勝ちたいと思うのはごく自然なことだ。
 安藤には勝つためのビジョンがある。そして選手たちもまた勝利をつかみたいと願い、コーチングに飢えている。勝たせてやりたい。叶えてやりたい。ならばどんな道が最適なのだろうか。最近は思う。考えながらやるという、本業にも通じるセコムらしいカルチャーを伸ばしていくことが必要なのではないかと。
 かつての栄光などはとうに忘れた。おそらく答えはない。何が正しいかなんて誰にも分からない。それでも足元へ光を照らし、信じたその道をひたむきに前へ進むしかないのだ。
【the author BRAVO.K】
試合結果ナビゲーション
mixiチェック

ページトップへ戻る

SECOM 信頼される安心を、社会へ。 お問い合わせ セコムラグビー部