SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.1
2013-2014

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トップイーストリーグDiv.1 第2節

セコムラガッツ  0 横河武蔵野アトラスターズ  32
開催日 2013年9月22日(日) キックオフ 17:00
天候 晴/微風 開催地 横河電機三鷹グラウンド
レフリー 松丸 力(関東協会) 観客数 920人

好機生かせず零封連敗もルーキーが呼び水に。“規格外のビックマウス”ユウタが逆襲の旗印だ!

セコムラグビー部1:FL佐藤選手
初スタメンで猛アピールのFL佐藤雄太、楽しみな新星が現れた
【PHOTOGRAPHED BY Aki NAGAO】
 打算ではなく本能。考えるよりも先に体が動き出す。そんな動物じみた感覚に類まれな才を見る。佐藤雄太は仲間の待つインゴールへ夢中で駆けた。早くピッチに戻らければ。いつまでも倒れている場合じゃない。それなのに──
「雄太、交代だ」。ふいに背後から背番号19、藤田大吾に肩を叩かれた。「そんな、ウソでしょ?」。後半はじまってまだ3分、佐藤はまるでおもちゃを取り上げられた子どものように呆然と立ち尽くしていた。

 開幕戦を落としたラガッツ。どうしても白星が欲しいゲームだった。初戦からスタメン4人を入れ替え、敵地に乗り込んだ横河電機戦。かつてトップリーグに在籍したチーム同士の激突とあって、三連休谷間のナイターにも関わらず、東京・三鷹の横河電機グラウンドには1,000人近い両チームの応援団が駆けつけタッチライン沿いに陣取った。駅前の人通りの多い場所、道行く通行人も時折足を止め、金網越しに激闘を見守った。観客席の最前列にはラグビージャーナリスト、村上晃一氏の姿もあった。
セコムラグビー部2:FL渡邉選手
老獪な動きはお手の物、ピックゴーで裏へ抜け出すFL渡邉庸介
 この日右FLで初先発を勝ち取ったのはルーキー佐藤。序盤からブレイクダウンで激しいコンタクトを見せ、たびたび相手の攻撃を寸断。チームに勢いを与えた。圧巻だったのは前半15分、自陣ゴール前5mの相手ボールラインアウト。まさに絶体絶命、セオリーならモールに備え、相手にボールを取らせてからタックルに入る場面、佐藤は迷わず飛んだ。 「どこに投げるか読めていた。絶対取れると思ったので」(佐藤)。長い腕を伸ばして見事にボールに絡み、ラガッツはこのピンチを脱出した。「正直、期待していたよりもずっと高いパフォーマンスを発揮してくれた。まだ身体は薄っぺらいし筋量アップも必要だけど、戦術理解度を上げればスタメンから欠かせない存在になると思う」(安藤敬介監督)。

セコムラグビー部3:FW陣
初戦に続いてスクラムで相当なプレッシャーを浴び続けたFW陣
 ペナルティゴール1本のみ。前半ロスタイムまで0−3。拮抗したゲームは続いた。低く鋭く突き刺さるラガッツのタックルは見る者を興奮させ、被弾するたび横河の選手たちの表情は苦悶に歪んだ。
 それを牽引したのが佐藤の高さとスピード、そして持って生まれた闘争心だ。中学までは野球少年。「4番打者で全打席ホームランを狙っていた」という目立ちたがり屋は、父親のすすめにより高校からラグビーに転向。「野球は守備の待っている時間が退屈だった。ラグビーはアタックもタックルも好き。それにチームでやってる感があって面白いなと」。すぐにのめりこんだ。プレースタイルは当時から規格外、やんちゃくれな暴れん坊。「試合になると無我夢中で真っ白になって、自分をコントロールすることができなかった」(佐藤)。

 試合前の佐藤に近づこうものなら火傷程度じゃすまされない。いきり立った野獣、危険な匂いがプンプンする。学生当時は身勝手でわがままにも振舞った。衝突、孤立、かわいがり。それでも素晴らしい同級生やチームメートの友情に恵まれ、佐藤の中で芽生えたものがある。「社会人として向き合うラグビーは学生の頃とは全然違う。夜の仕事もきついし、弱音も吐きたくなる。それでも先輩たちが皆いい方ばかりなので頑張ることができます」。
 本当は仲間思いで心優しいヤツ。ラグビーは佐藤の真実を映す鏡となった。

セコムラグビー部4:HO吉田選手
大阪から駆けつけた両親の前でトライと思われたが惜しくもノックオンのHO吉田竜二
 僅差で横河を追いかける後半。手ごたえがあった。ラガッツが逆転するために、まずは自分が立ち上がりで流れを引き寄せる呼び水となりたい。佐藤はキックオフのボールを猛然と追いかけ、渾身のタックルに入り、相手と激しく接触して地面に沈んだ。
 無念の負傷交代。「うちには大吾さん(藤田)も耕太郎(森)もいるから、前半で出し切るつもりでいった。結果的には・・不完全燃焼です」。佐藤が一時退場していたワンプレーで、チームは痛恨のトライを奪われ、交代直後にもさらに1トライを喫する。あっという間に0−22と点差は開き、ここが勝負のアヤとなってしまった。
 一度はベンチに戻ってきた佐藤だが、どうしても気持ちが収まらない。「自分、体大丈夫です。まだやれます」。すがるように懇願する佐藤を安藤監督は横目でちらっとやり、無言のままで首を横に振った。
セコムラグビー部5:FB加藤選手
FB加藤祐太が少ないカウンターチャンスを窺うも
 ノーサイド、0−32。前後半少なく見積っても、5度はトライチャンスがあった。
 前半21分、CTB姫野拓也がラインブレイクし、フォローしたWTB益子仁紀がビッグゲイン。相手のペナルティからラインアウトモールをドライブしてゴール前に迫った。35分すぎには敵陣でのモールからFL渡邉庸介がピックゴーで一気に抜け出し独走。わずかにサポートが遅れ、ラストパスは放たれなかった。
 さらに相手ペナルティからの速攻では、PR中村功知のタップキックからモール、その後FWがサイドをえぐり連続攻撃。それでもスコアできなかった。
 後半も10分すぎからはラガッツが完全にゲームを支配した。連続攻撃で横河を後退させ、敵陣でペナルティを誘う。ラインアウトからモール、ラックサイドを徹底して突き、三度のペナルティを奪った。点差、残り時間を計算し、タッチからトライを狙ったがゴール前あと1m、あと10cm。しかし、どうしてもトライを取り切ることはできなかった。

セコムラグビー部6:FL藤田選手
途中出場のFL藤田大吾の突進、だが目の前のゴールラインは遠く
 選手たちが本気で勝ちにいったことは試合後の姿を見れば明白だった。完封負け、2戦続けてノートライという結果に落胆の色は濃かった。それでもこの試合でMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に輝いた佐藤は「栗田も横河もそこまでの強さは感じなかった。それほどたいしたことはない。うちの強みをしっかり出せば必ず勝てる。今日は自分のせいで負けたんで、次は自分のおかげで勝つ」と新人らしからぬビックマウスぶりを披露。「別にお前のせいで負けたわけじゃないから」と先輩に突っ込まれ、沈痛な空気を和ませた。

 大学時代の恩師である元日本代表SHの立正大・堀越正己監督も「とにかく能力はすごい。トップリーグでも通用するぐらいのものは持っている。僕の歴代教え子の中でも小松大祐(現・リコーブラックラムズ主将)に匹敵するほどの指折りの逸材です」と太鼓判を押す。
「とにかく戦うなら、どんな相手であっても負けたくない。負けるぐらいなら肩が折れたっていい。アタマ悪いんで、ラグビーだけは誰にも負けたくないんです」(佐藤)。
 国語、数学、英語、理科、社会・・。義務教育の勉学の場で、得意と呼べる科目はひとつもなかった。だが、ラグビーと出会い自分の居場所を見つけ、夢中になることを覚えた。研ぎ澄まされた嗅覚と鼻っ柱の強さはこれまでのラガッツにはいないタイプ。仲間の愛に支えられ、チームのために身体を投げ打って戦いを挑む個性的ハンター。その先には次世代エースの称号が待っている。
【the author BRAVO.K】
監督の目
監督 安藤 敬介
「相手を慌てさせることはできた。その積み重ねをスコアに」
 取るべきところでスコアできず、後半の入りを失敗し、後半最初にトライされた時点で勝負が決まってしまいました。ただ、2試合平均のタックル成功率は81%で悪くない数字といえます。勝負どころ、我慢のしどころを皆が共有できるようになりたい。アタックも完成には至っていませんが、ある程度相手を慌てさせることはできる。その積み重ねをスコアにつなげていきたいです。次戦もチャレンジャーらしく、アグレッシブにアタックを仕掛け、ロータックルで相手のキープレーヤーを止めます。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
副将 西川 匠
「ここではすべてのチームが格上、めざすラグビーを貫く」
 ディビジョン1で2試合。しっかりと地に足をつけて戦えていますが自分たちのミスや甘さで連敗スタートとなってしまいました。横河戦では攻めている時に焦りが出て、特にゴール前でまとまれずチャンスを逃しました。個人で取りたい気持ちがはやり、チームとして機能しなかったので改善したいと思います。このリーグで「生存」することが目標ですが一戦一戦、目の前の試合に勝つことがターゲットです。とにかくここではすべてのチームが格上なので、自分たちのめざすラグビーを貫きます。
セコムラグビー部8:LO西川 匠
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