SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.1
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トップイーストリーグDiv.1 第1節

セコムラガッツ  3 栗田工業ウォーターガッシュ  39
開催日 2012年9月14日(土) キックオフ 18:00
天候 晴/無風 開催地 海老名運動公園総合陸上競技場
レフリー 片桐 伸也(関東協会) 観客数 830人

35人中35番目の男は、ボールを持って輝き放つ! 開幕戦ノートライで完敗も“地道にヒロミチ”奮闘中

セコムラグビー部1:CTB姫野選手
体を張って築く人生、バイスキャプテンCTB姫野拓也の決意と覚悟
【PHOTOGRAPHED BY Yuca SHIGA】
 土曜日のゲームは、いまのラガッツにはなにより酷だ。
 火・木曜の平日練習に加え、前日の金曜午後10時から、仕事の間隙を縫って試合準備の「合わせ」は行われる。選手たちは十分な休息も取れぬまま、はやる気持ちは昂ぶりだけを覚え、キックオフの刻を迎える──

 3年ぶりに帰ってきたディビジョン1の舞台。しんがりのラガッツがどこまで通用するのか。台風の目か、下克上はあるのか。はたまた現実という壁に跳ね返されるのか。注目の初戦は敵地・海老名でのナイター、戦いの火ぶたは切って落とされた。

セコムラグビー部2:PR木下選手
スクラムで苦しんだPR木下貴之はランで活路を見出す
 無風。残暑薫る晩夏。照明4灯だけの薄暗い競技場の芝は蒸し暑さと湿気に包まれた。先制されたラガッツは前半8分、敵陣で相手オフサイドのペナルティを誘うとWTB本郷伸太郎が、ゴールのど真ん中を打ち抜く同点ぺナルティゴール。試合を振り出しに戻す。ところが12分、ラインアウトから栗田工業にモールを組まれるとこれを止められない。
「一人目、二人目の入りが高く、誰が何をするかが明確じゃなかった」とフォワードリーダーの中村功知が悔いたこのシーン。勢いづいたモールを15mドライブされそのままトライ。拮抗した展開は一気に栗田へと傾いた。その後、1トライ1PGを追加された前半終了間際。敵陣深くで連続アタックを仕掛けるも、ここぞという場面でボールが手から滑り落ちる。たちまちカウンターを浴び、今日2トライの相手No.8アッシュ・パーカーに走られる。独走、万事休す。それでもFB加藤祐太が猛然と追いかけ、インゴール寸前で渾身のタックル。相手の足がラインを割り決定的なトライを防いだ。

 3−20でハーフタイム。逆転するにはギリギリの点差だが、シナリオは描けていた。なんとしても先手が欲しいラガッツは後半、さらにテンポを上げて相手ゴールに襲い掛かる。だが7分、ゴール前でスクラムを押し込まれるとNo.8パーカーに3つ目のトライを献上。点差が開く戦況をベンチで見つめながら、背番号20は「自分の出番はまだか」と焦れるようにその時を待った。

セコムラグビー部3:両CTB決死のWタックル
ラガッツの生命線ともいうべき両CTB決死のWタックル
 池田裕道26歳、同姓の池田健斗とSHのポジションを争う入社4年目。2010年、強化中止後のセコムに「ラグビーをやるためではなく」入社した一般社員だ。中2でラグビーを始めるも、全国区の名門・桐蔭学園高ではレギュラーに届かず。「自分の実力を考えて」(池田(裕))浪人して武蔵大に進学。関東大学対抗戦Bグループの下位に位置するチームでは晴れて1年からレギュラーを獲得し、のちキャプテンを襲名。その経歴が部員不足に苦しむ当時のラガッツの目に留まり、猛烈な勧誘劇の餌食となった。
「社会人でラグビーを続けるなんて考えてもみなかった。みんなオレより全然上手いし、技術もすごい。夜勤明けで練習も行って。みんなのこと心から尊敬しています」(池田(裕))。本社や本部、事業部と選手たちの配属先は多岐にわたるが、いずれも練習拠点のある埼玉か、東京に分布されている。唯一、池田(裕)だけが入社時から神奈川で勤務、埼玉で練習の環境に身を置き続ける。「入部当時は満足に練習にもいけなくて、それで試合だけ出ることが申し訳なさすぎて。先輩とまともに喋ることすらできませんでした」。

セコムラグビー部4:FL佐藤選手
出場機会に飢えた野獣・ルーキーFL佐藤雄太の縦突進
 両立に苦しむ神奈川の気弱な一匹狼。だが、独りぼっちがゆえに本部社員の方々の大きな愛に包まれる。この日の海老名は観衆830人。うちラガッツの応援は324人。そのうちの半分は池田(裕)の雄姿を見に来た社員だ。「よく上司に言われるんです。お前が思っている以上に、神奈川本部の連中はお前のこと知っているんだぞって」。
 現在ラガッツの所属選手は35人。池田(裕)は「自分は35番目の選手」と言い切る。「ポジションやケガで試合に出られない人もいるけど、みんな本当にすごい。最近、営業の数字が出てなくても『練習行ってこい』って課長が言ってくれるようになったんです。いつも最後の数分しか出ないから、もっと練習して上手くなれってことなんでしょうね」。

 謙虚といえば聞こえはいい。だがややもすると後ろ向きにも聞こえる池田(裕)の言葉。しかし、一見頼りないこんな男もボールを持つと豹変するラガーの秘めたる一面を覗かせる。バックスなら「どのポジションでもOK」というユーティリティは、ひとたびボールを持つと激しく相手にぶち当たり、自らゲインを切る。「いまはハーフ(SH)だから考えてプレーするようにしていますけど、前が空いていれば、誰に何を言われようがいきます」。
 ラガッツでは、後半30分以降に投入されるのが主。毎試合わずかな出番を待つ心境は?「リードされているときこそオレの出番だなって感じます。出たら攻めにいく。アタックでゲームの流れを変えてやるんです」。

セコムラグビー部5:SH池田裕選手
神奈川期待の星、レギュラー獲りをめざすSH池田裕道
 開幕戦、ラガッツの熱風は立たなかった。アクシデント、レフリーの笛、アンラッキーは重なった。後半20分、お手本のようなタックルを突き刺したCTB姫野拓也がイエローカードでシンビン(10分間退場)、キャプテン今村六十の負傷退場も重なり、一度に両CTBを失った。外国人対策をしてきたが、結局セットプレーが崩され、パーカー一人に4トライ。それでも最後までゲームを壊さなかった。ラガッツは闘っていた。どうにかこの状況を打開しようとひたすら前へ出続けた。
 そして後半38分、池田(裕)が監督に呼ばれピッチに立つ。無名の控えプレーヤーの登場に沸き起こるスタンドの大歓声。「ヒロミチーッ、がんばれー」「いけー、いったれーヒロミチ!」。残された時間はもうなかった。わずかな出場機会、数回のボールタッチ。しかし、池田(裕)はパスミスを犯し、栗田にとどめのトライを奪われた。
「カスです。ほんとカス。自分は全然ダメです」。試合後、池田(裕)は悔しさを露わにした。駆けつけてくれた杉本敏範神奈川本部長以下、大勢の仲間に申し訳が立たない。そんな思いからだった。だが成長するには日々の練習、鍛錬、積み重ねあるのみ。地道に努力し、前を向くしかない。

セコムラグビー部6:次への戦いはすでに始まっている
初戦完敗で散るも、次への戦いはすでに始まっている
 ベテランのFL渡邉庸介は池田(裕)への期待を口にした。「FWの使い方は上手い。アタックセンスもある。周りが見える選手だし、もっとゲームに出て場慣れすればね。のびしろはチームで一番大きい選手なんじゃないかな」。SO、CTB、WTB・・これまでさまざまなポジションに挑んできた貴公子はようやくSHという天職を見つけたのではないだろうか。
「自分の場合、やるからには常にメンバーに入っていないとダメなんです。そうしないと勝っても嬉しさは半減だし、負けても悔しさが半減してしまう気がする。ここまで来たからには、やっぱりレギュラー獲りたいんです」(池田(裕))。

 チーム最下位の男、もう上がるしかないだけ男が成長した分だけ、ラガッツはグッと強さを増す。秋の夜長にはそんな夢を見るのもいいものだ。
【the author BRAVO.K】
監督の目
監督 安藤 敬介
「セットプレーの修正策を授けられなかったのが敗因」
 厳しい戦いとなりましたが、春からやってきたことが通用する部分、通じていた時間帯があったので手応えは感じています。不安定だったセットプレーを修正できればもっと勝負になったと思いますが、修正する策を授けられなかったのが敗因です。評価が難しいゲームですが、結果として近場のアタックが多すぎました。チャレンジャーらしくもっとボールを動かしても良かった。次戦もアグレッシブにボールを動かし、寝ている時間を短くして、全員がアタック・ディフェンスに関与するラグビーをします。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
主将 今村 六十
「大事な場面でのミスが失点につながってしまった」
 数字にも表れていますが、タックル成功率がよく、コンタクト・ブレイクダウンで戦えたことは次につながると思っています。大事な場面でのミスが失点につながってしまったのと相手のNo.8を走らせすぎました。FWで劣勢に立たされ、アタックの機会自体少なかったのも事実ですが、まだまだ決定力が足りない。少ないチャンスの中で取り切る力は絶対必要なので、セットプレーを安定させ、いいクオリティのボールを出す。やってきたアタックとタックルに魂をこめてプレーすれば勝利はついてきます。
セコムラグビー部8:CTB今村 六十
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