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トップイーストリーグDiv.2
2012-2013

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昇降格順位決定戦

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観戦記

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トップイーストリーグ昇降格順位決定戦1回戦

セコムラガッツ  15 日本IBMビッグブルー  37
開催日 2012年12月16日(日) キックオフ 13:00
天候 晴れ/弱風 開催地 IBM八千代台グラウンド
レフリー 関谷 惇大(関東協会) 観客数 378人

勝負どころで取りきれず今季初黒星も最終戦に昇格の望みつなぐ
試合に飢えた松本聖のファイトで「ただの負け試合ではなくなった」

セコムラグビー部1:LO丸山選手
3試合ぶりに戦列復帰したLO丸山隆正の豪快な突進
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
 下を向いているヒマはない。立ち上がれなければ這ってでも前に進むよりほかに道はない。2月にスタートした新チーム。1年間、リーグ戦を全勝で制し、上位リーグを倒して昇格する。すべてはそのために。
 安藤敬介監督は試合前、選手たちに説いた。「この試合に勝てば、お前らの人生は変わる」。だが負けた、でも何も終わってはいない。心に傷は残る、それでもやるしかない。目前に迫りくる最終戦。3点差のリベンジに燃えるブルーシャークスを返り討ちにしてシーズンを終え、クボタスピアーズ・三菱重工相模原ダイナボアーズのいずれかがトップリーグに昇格すれば、来季ラガッツがDiv.1で戦う舞台は用意される。勝って吉報を待つ。さらに言うならば、自分たちにできることは「試合に勝つ」こと、それだけだ。
 アタマとカラダの切り替えが必要な時期。過去を省みないのは考察の放棄でなく不要。それでも筆者には試合を見てくれた人、見られなかった人にリポートする義務がある。だから、少し書く。でも振り返らない。
セコムラグビー部2:HO吉田選手
激しく体をぶつけ、活路を見出そうとしたHO吉田竜二
セコムラグビー部3:FL藤田選手
今季は途中出場が続くFL藤田大吾、元気のなさが気がかり
 冬枯れの八千代台、IBMのグラウンド。風は強いがここ数日の寒さが嘘のように暖かな午後だった。アップを終え荒い息づかいでジャージーに着替える選手たち。スタメン15人の輪から少し離れて立つ背番号22は、どこかを睨みつけるような目をしていた。刹那、心の声が聞こえてくる。「なぜオレを使わない」。
 この試合に勝てばDiv.1入りが確定する大切な試合。今季春から11戦負けなしでこの舞台に乗り込んできたラガッツ。前半8分、ゴール前のラックから左に展開し、FB加藤祐太が相手をひきつけてルーキーのWTB益子仁紀が圧巻の6試合連続となるトライ。風上に立つラガッツが幸先よく先手を取った。
 益子の名前が出てきたので、あらためて今季の新入部員5名を紹介しよう。不動の14番、トライゲッター益子。プレースキッカーとしてチームの得点源でもある小野木匠、ピュアスキルはチーム随一の湯上裕盛。開幕前日に今季絶望の大ケガをした秋葉友幸は不運だったが、多彩な才がバックスを牽引し、レギュラーとして躍動する。
 ただひとり、選手起用に納得がいっていない選手がいた。背番号22、松本聖。益子・小野木・湯上と同じように、ビートエンジニアという警備の最前線に立つ職種にあり、夜勤もあれば、24時間の日程勤務にもつく。当然、練習にフル参加できる環境にはない。それでも人数が少ないチーム事情もあって同期はみな、それぞれのポジションを手にしている。松本だけが、その下支えとしての起用だった。
「試合に出たい。それはものすごくありますよ。なんで出られへんのやと。練習も不十分やから、監督にはっきり言ったことはないですけどね」(松本)。
 松本は飢えていた。楕円球に触ること。試合に出ることに。開幕戦は本職のSOで小野木に代わり、後半24分から出場。第2戦はスタメンで起用されるも、後半21分に升本草原との交代で引っ込むと、3戦目以降は前主将の升本がレギュラーに定着。ベンチを温める日々が続いた。「よう先輩にも言われるんです。お前は自分通りにいかんかったら、ふてこくなるって」(松本)。
 それでも自らを「てきとー」と呼び「社会に出るまでは何でも中途半端にやってきた」と蔑むが、負けん気の強さだけは人一倍。後半途中から投入される松本はインパクトプレーヤーとして猛烈な輝きを放った。3戦目は出場30分間で3トライを奪い、4戦、5戦目は7人制日本代表の加藤に代わってFBも務めた。6戦目は不慣れなWTBとしても十分に使える万能型の潜在性を見せた。
 こと、安藤監督も松本のことは意識している。「どうしてオレを使わないのか、きっとそう思っているでしょうね。逆にそれぐらいハングリーでなきゃ困る。彼はいつだって使いたい。チームにアクセントやスパークが必要なとき、真っ先に頭に思い浮かぶ選手。プレーメーカーとしての資質も高く、近い将来、ラガッツの背番号10を背負ってもらいたい人材」(安藤監督)。
セコムラグビー部4:SO松本選手
WTBで大暴れし、敗戦を次につながるものにした松本聖
 ここらで観戦記に戻ろう。今季初の黒星記事。ついつい目を背けてしまうのを許してほしい。先制したラガッツだが、その後はいつもの激しさが影を潜め、相手のリズミカルなアタックに防戦一方に。ディフェンスが機能せずに前がかりに出られ、14分、18分とバックスの連続攻撃を止められず逆転。さらにペナルティゴールも追加されると、前半終了間際にもサインプレーを鮮やかに決められ、8−20とリードされて折り返した。
 後半の最初、反撃に転じるラガッツはFWがモールで敵陣ゴール前に迫り、幾度もトライチャンスを重ねた。しかしここで痛恨のペナルティを取られ、点差を詰められなかったことが結果的に勝負のアヤとなる。直後にモールを押し込まれると、ここから悪夢の3連続トライを喫し、8−37。逆転が絶望的なスコアになった。
 こんなはずじゃなかった。ゴール裏でうなだれるフィフティーン。ここで終わっては次に進めない。松本が投入されたのはこんな荒廃した場面だった。「いつもとちゃう雰囲気やったんで、どんどんボールもらってこうかなと」(松本)。WTBでの起用だったが、ポジションに関係なく味方を呼び、アグレッシブにボールをもらって相手ディフェンスを何度もブレイクする。1対1の強さ、柔らかくしなやかなステップを踏みながら、切れ味鋭いランでたちまちゲームを支配した。そのファイトに、沈みかけたチームは再び勢いを取り戻し「スグルの激しさが、ただの負け試合ではなくしてくれた」(安藤監督)。
 怒涛の進撃で攻め続けたラガッツはようやく後半39分、WTB益子が抜け出しこの日2つ目のトライ。ロスタイムにも松本の突破、独走からさらにもう1トライを狙ったが、最後はスコアに至らず。今シーズン初めて敗者としてノーサイドの笛を聞いた。
セコムラグビー部5:今村主将
後半、今村六十主将が強行出場するも流れは変えられず
セコムラグビー部6:CTB湯上選手
ピュアスキルの高さとパスセンスが魅力のCTB湯上裕盛
 15−37、大差がついた。順位決定戦のもう1試合は日野自動車がブルーシャークスを51−8で圧倒。Div.1と2では、リーグ自体の力の差は歴然。スコアだけを見ればそう報じられてもやむをえない。だが手ごたえがあった。「胸をつき合わせて勝負ができた。自分たちのミスやペナルティで自滅したゲーム。そこが悔やまれるし、もっとエリアや風を考えて試合運びできていれば」(西川匠)。
 ルーキーでは一番乗りとなる公式戦のMOM(マンオブザマッチ)受賞にも「別に」と飄々とした態度を崩さなかった松本。「Div.1の壁の高さを感じたか?」の問いにも「全然いけましたね。とび箱3段ぐらいなんちゃいます」と独特な言い回しをした。
 ビッグマウスとも違う。時折、軽く見られてもその誤解をいちいち解くことはせず、我が道を往くイマドキの青年には、暑苦しい根性論は無縁のようだ。
「でもこの環境には感謝してますよ。ラガッツに来たおかげでラグビーの楽しさを思い出すことができたから。学生時代は、毎日練習の生活が嫌で仕方なかった。いまは試合が待ち遠しいし、練習でボール触れることがうれしい。ラグビー始めたころみたいなフレッシュな気持ちで向き合えてるんとちゃうかな」(松本)。
 12月23日、雨上がりの最終戦。見ていて楽しい魔法のようなラグビーを演出してくれるラガッツの最終兵器は、どのタイミングで、どこから発射されるのだろうか。
【the author BRAVO.K】
監督の目
監督 安藤 敬介
「一度負けて、そこから這い上がる熱に期待したい」
 プレッシャーのかかる場面を体験してきたか、そうでないかの差が出た試合。相手がやってくること、キーマンが誰かを分かっていながら止められなかったのは、具体策に落とし込めなかった指導者である自分の責任です。順位決定戦の日程はあらかじめ分かっていて、ここに向けてピーキングしてきたのに、勝たせることができなかった。まだ何も終わっていないので最終戦は、自分たちのパフォーマンスにフォーカスを当てていきます。選手には一度負けて、そこから這い上がる熱に期待したい。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
CTB 今村 六十
「随所にらしくないプレー、最終戦は全員で出し切る」
 前半先制したのに、そこからディフェンスが前に出られず流れてしまい、らしさがなかったです。強い風を背負っていたので、とにかくキックで敵陣にいくなど、何かひとつ徹底する策があってもよかったと思います。とことん我慢して戦い、最後に白星をつかみ取るイメージだったのに、我慢して振って振って、相手のディフェンスをガタガタにできてきたところで、もう少し我慢しきれなかった。あと1試合しかないので全員がすべてを出し切る。自分もスタメン狙いますし、勝って終わります。
セコムラグビー部8:CTB今村 六十
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