SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.2
2012-2013

●第1節
●第2節
●第3節
●第4節
●第5節
●第6節
●第7節

昇降格順位決定戦

●1回戦
●2回戦


観戦記

試合結果ナビゲーション

トップイーストリーグDiv.2 第6節

セコムラガッツ  26 明治安田生命  17
開催日 2012年11月25日(日) キックオフ 13:00
天候 晴れ/無風 開催地 明治安田生命グリーンランド
レフリー 三宅 渉(関東協会) 観客数 125人

猛攻6トライで雨中の激闘制し開幕連勝!


寡黙に全身全霊、丸山隆正の覚悟がチーム奮い立たす

セコムラグビー部1:FL渡邉選手
狭山に降臨した「ラグビーの神様」FL渡邉庸介の威光
【PHOTOGRAPHED BY AKI NAGAO】
 姫野拓也には悲壮感という言葉がよく似合う。“強化中止”元年。2009年度シーズン。自ら志願してキャプテンを引き受けたその印象に引きずられる部分はある。過去にも未来にもあれほどまでに残酷で気高い年はないのだろう。否、もうあってはならないのだ。
 前節、ブルーシャークスとの全勝対決を制したラガッツ、だが勝利の代償は大きかった。キャプテンの今村六十、さらにはFWの核・丸山隆正が相次いで戦線離脱。
「見ての通り、飛車角落ちの布陣」(安藤敬介監督)で昨年の開幕戦よもやの大敗を喫した明治安田生命戦との一戦を迎えた。世は情けというが、とかく悪いことというのは重なるもの。今季初の敵地での戦い。サマーランドの無料開放に伴う近隣道路の混雑を見越し、早めに出発したはずのバスは、不慮の事故渋滞に巻き込まれる。選手たちを乗せたままで立ち往生。どうにかキックオフの時刻には間に合ったが、心に動揺を走らせる要素はふんだんにあった。
セコムラグビー部2:LO立道選手
本職のLOに入り、接点で体を張り相手を圧倒した立道裕昭
セコムラグビー部3:FB加藤祐選手
来ると分かっていてもFB加藤祐太の走りは止められない
 幾多のアクシデント。そんなときこそ人としての本当の真価が問われる。春のオープン戦とは別人のように引き締まった相手選手の盛り上がった筋肉を目撃し、狭山よりも数段硬い芝生に足裏の負担を感じながら、開始わずか3分で電光石火の先制トライを許しても、ラガッツはどこまでも平常心を貫いた。
 前半10分、FB加藤祐太が相手のタックルをまともに受けながらも、異次元の足さばきで次々と振りほどき、末脚をうならせ同点トライ。35分にはゴール前でFWが局地戦にこだわり攻め立てる。ラックからSH池田健斗がサイドにもぐり勝ち越しトライ。14−7とリードして折り返した。そして後半、4点差に迫られた勝負どころの16分。あの男はベンチコートを脱ぎ捨てると、片足を引きずりながら、ピッチへと駆け出していった──
 開幕戦で無念の負傷退場。あの場面、姫野は上下二人掛かりのタックルを受け、背後に目をやったがサポートがいない。味方が来るまで1秒でも立っていようと踏ん張ったその瞬間、足首をロックされたまま地面に倒された。「グチッ」という聞いたことのない音。「なにがなんだか分からず、踏まれたような痛みだけが残った。どうにか立ったけど、一歩踏み出したらどうにもならなかった」(姫野)。診断は第二中側骨剥離骨折、靱帯損傷。全治3ヶ月。「オレの今シーズンは終わったなと‥」。
 それでもトレーナー陣、吉村英哉チームドクターとの二人三脚でシーズン終盤の復帰をめざした。ケガの翌日も「仕事休んでいいから病院へ行け」という上司の制止を振り切り、足を引きずりながら出社。「あんまりラグビーを言い訳にしたくないから」(姫野)。そこからわずか3週間で松葉杖を外すと「もどかしかった」受傷から77日、驚異の復活劇となった。
セコムラグビー部5:CTB姫野選手
すべてのプレーが秀逸だったCTB姫野拓也が勝利呼び込む
 この日出場するや、いきなりボールを持って突進。WTB益子仁紀の技ありトライを演出すると、再び4点差とされた試合終盤のシビれる場面で、相手ボールをジャッカルするビッグプレーを連発。姫野がもたらす大きな安心感に包まれたラガッツはインジュアリータイム、守りに入ることなく攻め続け、最後はこぼれ球を拾ったFB加藤がダメ押しのトライを決めた。
 勝利の立役者、出場27分間で文句なしの「マン・オブ・ザ・マッチ」受賞にも、姫野は表情を変えることなくさらりと一言。「交代で入ったなら試合の流れを変える。それがリザーブの仕事だと思っているので」。これぞプロフェッショナルの流儀。男として申し分ない。安藤監督も頼もしきヒーローの活躍を手放しで褒め称えた。「タフ、超タフ。どんな試合でも、どんな練習にも常にハイパフォーマンス。隙がない圧倒的な集中力。いい言葉しか出てこない。オレのイメージは狭山のコンラッド・スミス(オールブラックス)。ギアチェンジで縦に切れるラン、タックルされても絶対にボールを奪われないボディコントロール。CTBとしてのディフェンス力は、Div.1であってもトップクラスだと思っている」。
 26−17で全勝対決を制し、優勝に大きく近づく白星を手にしたラガッツ。ついに単独首位に浮上し、2位以上が確定、Div.1との昇降格順位決定戦進出を決めた。
セコムラグビー部4:PR木下選手
PR木下貴之は豊富な運動量を生かしてスタメン定着を狙う
セコムラグビー部6:PR中村選手
玄人を唸らせるプレー選択と意外性が持ち味のPR中村功知
 山あり谷あり、姫野のラグビー人生。いつも深い谷底で苛酷な困難に挑んできた。はじまりは小学6年生。地元に誕生したラグビースクールの門を叩き一期生となる。今でこそ生徒100名を超える大所帯の「浮羽ヤングラガーズ」、何を隠そう創設者は姫野の父、大介さんだ。福岡大−ゆうかり学園(ご存知だろうか? かつては九州電力を破ったこともある知る人ぞ知る実業団チーム)で活躍したラガーマンの父に「1500円やるから入ってくれ」と一度きりの報酬につられての不純なスタートだった。
 県下では弱小の部類に位置する高校では、タックル・背走に明け暮れる日々。大学では一般入試で強豪の東海大に進学するも、同期は34人中、31人が推薦組。線の細いヒョロヒョロな色白クンにレギュラーなど夢のまた夢だった。それでも「どんなにアタックがすごくてもタックルできないヤツは使い道がない。言い換えればタックルがあれば生きていけるって、それだけを信じてやってきた」(姫野)。CTBからSOに、またCTBに戻り、3年の春にはチーム事情でFLに転向。どんな環境でも、どんな試練にも磨き続けた“武器”で真っ向勝負し、ついには自分の居場所を手に入れてきた。「タックルが特別好きなわけじゃない。いてぇし、こえぇし。それでも、いつだって相手をぶっ潰してやると思って」突き刺さる。
 セコム入社8年目。過去7シーズン。トップリーグ降格からトップチャレンジ敗退、悪夢の強化中止、リーグ再編に伴うDiv.2自動降格など憂き目は続く。「社会人になってから、笑ってシーズンを終えたことが一度もないんですよね。もしかしたらラグビー始めてからずっとかもしれない。だから今年はどうしても笑顔で終わりたい」。 姫野拓也には悲壮感という言葉がよく似合う。いや、もうそんなものは似合わなくていい。
【the author BRAVO.K】
監督の目
監督 安藤 敬介
「チャンピオンになるため堂々と臆せず躊躇せず戦う」
 相手チームにかなり研究されてきましたが、逃げずに挑み、勝てたことは大きかったです。ゲーム序盤は足が動かず、アタックも我慢が足りなかった。最後4点差の攻防は、ラインディフェンスが安定していたのでインターセプトだけが怖かった。最後の場面は、相手の指にかかってこぼれた球を拾ってのトライ。スコールのち晴れの一瞬でした。最終戦は準備期間がないので、メンタルを整え、積み上げてきたものを出す。チャンピオンになるための試合なので、堂々と臆せず躊躇せず戦います。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
CTB 今村 六十
「最終戦は一番いい状態に仕上げ、カタチを完成させる」
 自分は19番をつけていましたが、絶対に出場できない状態だったので、皆に託して信じるだけでした。先制点を取られながらも、浮き足立つことなくしっかり修正できた試合。渋滞などのプチアクシデントもありましたが、メンタルの部分も自分たちで高められるようになってきたと思います。最終戦は今季の形を完成させるゲームに。フォーカスしてきた攻め勝つ形、チームと個人の強みを出すゲームに。プレーもメンタルも一番いい状態に仕上げ、入替戦前にもう一皮剥けたチームにします。
セコムラグビー部8:CTB今村 六十
試合結果ナビゲーション

ページトップへ戻る

SECOM 信頼される安心を、社会へ。 お問い合わせ セコムラグビー部