SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.2
2012-2013

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トップイーストリーグDiv.2 第3節

セコムラガッツ  105 東芝青梅  5
開催日 2012年10月21日(日) キックオフ 13:00
天候 快晴/微風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 塩原 克幸(関東協会) 観客数 155人

ヒヤヒヤ後半逆転の勝利も4年ぶり開幕白星発進
若いチームはオレが引っ張る!吉田竜二がFW牽引

セコムラグビー部1:FB加藤選手
7人制日本代表のFB加藤祐太、代表へ行くたびに切れ味が増す
【PHOTOGRAPHED BY HIROKI TAKAMI】
セコムラグビー部2:CTB小野木選手
CTBとしての適正も高い小野木匠、11本のコンバージョンを決めた
 後半38分。上海帰りのSO升本草原からのパスを受けたFB松本聖がディフェンスラインを切り裂く。ひとり、ふたり、タックラーを置き去りにすると、もう追ってくる者は誰もいない。ゴール真下へのトライ。CTB小野木匠がゆったりとしたフォームから、17本目のキックを蹴り上げた瞬間、ラガッツのスコアは100点の大台に到達した。
 16トライ、スコア105−5。創部27年で4度しか記録したことのない三桁得点を記録し、安藤敬介監督の頬も上気していた。「いくら力の差があっても三桁はダテじゃない。前半ちょっと背伸びしてみたり、よそ行きのプレーがあった。でも自分たちの目標がここではないことを再認識させ、ハートに火をつけた」(安藤監督)。
 ついに躍動したバックス。爆発した攻撃力。その陰でSH池田健斗は80分間、ひたすらに楕円球をさばき、リズムを刻み、トライラッシュのテンポを生み出した。目の前のスペースは逃さず狙う。この日も2トライ。得点の嗅覚にも富む。元トップリーガーの肩書きを引っ提げ、ラガッツの一員となって2シーズン目。だがここに辿り着くまで池田(健)には決して美談では括ることのできない苦悩の日々があった──
 果たして池田(健)にとってラガッツは最後の止まり木になるか。これまでの人生、華やかとは呼べない“渡り鳥”の歩みを駆け足で振り返りたい。
セコムラグビー部3:SH池田健選手
80分間、パスをさばき続けゲームをコントロールしたSH池田健斗
 札幌で生まれ、4歳で群馬の高崎へ。小学1年生でラグビーを始めるも今度は石川へと移住。県下の高校から大学受験をめざすもあえなく浪人暮らしに。札幌へ戻り、クラブチームの北海道バーバリアンズでプレーした。
「大学ではバックスのポジション全部やりました」(池田(健))。翌年、晴れて東京学芸大へ進学。順調にキャリアを積み、4年生の秋にはトップリーグチームとプロ契約を結ぶ。しかし足首の骨折をおしてまでリーグ戦の出場を続けた結果「歩行もままならない状態」(池田(健))にまで患部は悪化し、契約は白紙。卒業後は子どもに水泳を教えながら、クラブチームの曼荼羅でプレーをした。
 2010年、晴れてトップリーグの福岡サニックスブルースへ入団。恵まれた環境に刺激を受けるも「誰も知り合いがいない博多での生活は孤独もあった」。結局、公式戦の出場はないまま1年で退団。今一度自分を見つめ直し、ラガッツで「仕事とラグビーを両立」する道を選んだ。
セコムラグビー部4:WTB益子選手
WTB益子仁紀はルーキーらしからぬ判断力でハットトリック
セコムラグビー部5:PR山賀選手
スクラムでは体重140kgとのマッチアップとなったPR山賀敦之
セコムラグビー部6:FB松本選手
100点目に乗せるトライはFB松本聖、33分間の出場で3トライ
 昨季、夜勤が中心のビートエンジニアという職種。社業との両立は想像以上に厳しいものだった。「しっかり準備してきたのに、みるみる落ちていくのが自分でも分かった」。体重は60キロ台にまで落ち込み、同じポジションに不動のレギュラー、樋口勝也がいたこともあって出番はわずか。期待にはほど遠い内容だった。
 しかし樋口が引退した今季、状況は一変する。SHは実質、池田(健)ひとりだけ。ケガすることも許されない。責任感に苛まれ、それでも確約されたレギュラーポジションに胸躍らせた。「やらないかんなと。でも仕事を疎かにはしたくなかった」。
 5月に営業職となり、右も左もわからず、一から勉強。毎日終電に乗る生活。「仕事覚えるまでの3ヶ月は犠牲にするつもりだった」。売れない営業はかっこ悪い。そのポリシーのもと外回りにも精を出した。だが、平日の練習に顔を出さない池田(健)に周囲は黙っていなかった。溜まりかねたのは同じく2年目の熱血漢、立道裕昭。開幕直前、全部員宛メールの文末に名指しで思いを添えた。
「健斗さんへ、僕は最近の健斗さんを見ていて、今の状態が続くならあなたを尊敬することはできません。仕事一生懸命頑張っているのは、ほんまにわかります。ひたむきにお客さんとこ訪問して、いろんなもん提案して実績出しているのも知っています。だけど、今のままだと認めてもらえんよ。スクラムハーフなんやから、チームで一番声出して、必死こいてやらんと試合、絶対勝てんよ。まだ間に合うし、健斗さんの必死でプレーするかっこええ姿見せてください。本気で心配しているので、この場を借りて自分の気持ちを伝えます」。
 痛烈なメールに「こいつは何書いてくれてんだ」と一瞬にして頭に血が上った。だが、ありがたいと思った。
 揺るぎない信念があるから、それが肉体を突き動かす。本気の人間だけが集まるセコムラガッツというチームで、池田(健)もまた、いびつながら欠かせぬ存在となった。練習に参加できなかった日々、体幹トレーニングは怠らなかった。疲労で周りの選手たちが足をつり始める後半32分、70mをトップスピードのまま走り切った独走トライがそれを物語っている。
「派手なことはできない。人としても、ラグビーでも。でも流れの中でそつなくミスなく。そういう役割の人間も必要。野球でいえば確実にバントを決められるタイプでありたい」。
 池田健斗は今日も球をさばき、リズムを刻む。80分間淡々と、黙々と。それが自分の仕事だから。
【the author BRAVO.K】
監督の目
監督 安藤 敬介
「100点超えには驚き、チームにスピード感出てきた」
 チームにスピード感が出てきました。特に小野木のインサイドセンター起用は当たり。パスがクイックで速いので外が生きてくる。前半、点差こそ付きましたが、緩慢なプレーがいくつもあり、ハーフタイムで締め直した結果のスコア。正直100点超えには少し驚いています。バックスの選手たちの「ゲインラインを突破してやる」という意識と、プレーの精度が徐々に高まってきた。2月から準備してきたアタックに関すること、すべての精度を上げて今週も白星を積み重ねたいと思います。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
CTB 今村 六十
「大勝した試合だからこそ、学ぶべきことがある」
 自身のキャリアで100点ゲームをしたのはおそらく初めて。このラガッツというチームで100点取れたことは素直にうれしいです。初戦、2戦目と比べて、チームとして攻め勝つ意識が形になってきましたが、プレーの中で雑な部分も目立ちました。必要のないオフロードパス、孤立したアタック、タックルの甘さなど、これから上位チームと戦っていく上で精度を高めていかなければいけない部分です。大勝した試合だからこそ学ぶべきこともありますので、慢心せず前進していきます。
セコムラグビー部8:CTB今村 六十
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