SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.2
2012-2013

●第1節
●第2節
●第3節
●第4節
●第5節
●第6節
●第7節

昇降格順位決定戦

●1回戦
●2回戦


観戦記

試合結果ナビゲーション

トップイーストリーグDiv.2 第2節

セコムラガッツ  38 JALウィングス  6
開催日 2012年9月23日(日) キックオフ 13:00
天候 大雨/微風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 平賀 誠司(関東協会) 観客数 101人

猛攻6トライで雨中の激闘制し開幕連勝!
寡黙に全身全霊、丸山隆正の覚悟がチーム奮い立たす

セコムラグビー部1:LO丸山選手
最前線で体を張るLO丸山隆正、チームメートからの信頼は厚い
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
 無口な男というのは、損する生き物か。何を考えているのか本心が読めない。「もしかして何も考えていないうつけなのでは」とあらぬ誤解まで受ける。
 丸山隆正はそういう部類に属する人間だ。いくつパットが埋まっているのか見紛うほどのいかり肩。後姿では到底日本人とは思えない大きな背中。試合中の野獣のような威圧感とは裏腹に、口数少ない寡黙な漢だ。
 当然だがチームメートはそんな丸山のことを理解している。「立ち振る舞いからして尊敬できる。自分に厳しく、人にやさしい。そんな人。どんな話も真面目に聞いてくれるし、常にラグビーに対して真剣。試合中、誰よりも身体を張ってくれる」(今村六十主将)。
セコムラグビー部2:SO松本選手
SO松本聖は効果的なキックで選手を走らせスタメン起用に応えた
セコムラグビー部3:FL立道選手
昨年のチーム新人王・FL立道裕昭にかかる期待は大きい
 9月23日、第2戦。前夜から降り続く雨は、試合が始まってもなお激しさを増して緑の芝生を叩いた。今季、高い得点力を誇るバックスからの仕掛けを標榜するラガッツだが、この悪天候では主役はFWにならざるを得ない。主役がFWなら、その中心は丸山だ。泥にまみれ、額を流れ落ちる汗と大粒の雨でぐちゃぐちゃになりながらも、ボールを持てばダンプカーのごとく突進を繰り返し、鬼の形相でタックルに刺さり相手ボールを奪う。その荒々しさこそが“ブレイクダウン番長”丸山の真骨頂。
 試合の方は前半8分、26分、後半25分と7人制日本代表スコッドのFB加藤祐太が3連続トライをマーク。ケタ違いのスピードで存在感を発揮するも、最後まで光ったのは相手を寄せ付けない丸山の献身的な働きだった。後半20分過ぎまで12−6とじりじりした展開ながらも、ベンチからは勝負どころでLO沢口高正、PR山賀敦之という頼れる大ベテランを下げ、若手を積極起用する余裕すら感じられた。
 後半32分には「FWが激しくやってくれたので、相手が疲れているのが手に取るようにわかった」とSH池田健斗。密集サイドを駆け抜け、とどめのトライ。37分にはHO海老沢洋、ロスタイムにWTB石橋秀基がトライを重ね、終わってみれば38−6。JALをノートライに抑える完勝で開幕連勝スタートを飾った。
セコムラグビー部4:WTB益子選手
雨の中、痛く激しいゲームだったがWTB益子仁紀は守備で貢献
セコムラグビー部5:SH池田健選手
一瞬のスキを窺っていたSH池田健斗はサイド攻撃からトライ
 監督の安藤敬介は、シーズンに入り初戦を終えてから、選手たちの集中力が一気に増したと感じている。「いまは鉄が熱い状態。指導者の自分が正しいフォーカスポイントを与えられれば。あと少しで違う次元へいける確信がある。どんな状況でもどんな相手に対しても、恐れることなく体を張って戦える人間は強い。マル(丸山)のよさはそこに尽きる。チームにとって必要な人間」。
 丸山のラグビー人生、挫折抜きには語れない。入社1年目はチームのトップリーグ昇格に貢献するも、2年目の出場はたったの2試合。3年目は開幕スタメンの座を勝ち取り、三洋電機戦(現・パナソニックワイルドナイツ)では破壊力抜群の縦突進でならし、一躍相手チームの脅威の的に。
 いよいよ大器が目覚めたかと将来を嘱望されたがこの試合後、椎間板ヘルニアを発症。長く険しいリハビリ生活は2年半にもおよんだ。ようやくリーグ最終戦に復帰した2008年度、しかしどうして運命は残酷だ。そのシーズンオフ、チームの強化中止が発表される。2009年3月、まだチームの存続が確定しない中で、丸山の結婚披露宴が行われた。乾杯の発声に立った恩師・鏡保幸氏(元大東文化大監督)は涙ながらに訴えた。
「私は反対した。セコムのLOには生沼兄弟も沢口もいる。何も同じ大学のライバルがたくさんいるチームでやることはない。別のチームへ行くようすすめました。それでも丸山はどうしてもセコムでやるといってきかなかった。ここが彼の生きていく場所なんです。どうかお願いです。もう一度、彼に戦う場所を与えてやってほしい」──
 だからこそ、丸山はいまラグビーができる喜びを噛みしめてグラウンドに立つ。麻痺した腰の神経は完全には戻らない。ヘルニアがいつ再発しないとも限らない。2010年度は尾てい骨に痛みを散らす注射を打ち続け、入社以来始めて1シーズン通して試合出場を果たした。
セコムラグビー部6:HO海老沢選手
FWが終始JALを制圧。モール押し込みトライ、最後はHO海老沢洋
 現在の職場は八王子、自宅と練習グラウンドがある狭山を拠点とした生活は決して楽とはいえない。数字に追われながらラグビーとの両立。そんな暮らしの中で、丸山は時間を惜しむかのようにトップリーグの試合に足を運ぶ。ラガッツを去ったかつての仲間、大学時代の同期の華々しい活躍を目に焼き付け、自らの肥やしにする。
「本音を言えば羨ましい。悔しい気持ちもある。だけど苦しい時にこそ、自分へのいい刺激に変える。もしそういう相手と戦う機会があったのなら、そのとき勝つのは自分たちだとも思っている」(丸山)。
 要領は悪い。言い訳もしない。ゆえに勘違いもされる。だが「自分にとって大切な人たちにさえわかってもらえればそれでいい」。前に進み続けることで活路を見出す。“攻め勝つラガッツ”は丸山の生き様と重なる。
【the author BRAVO.K】
監督の目
監督 安藤 敬介
「チーム全体として“攻め勝つ”意識を深めたい」
 開幕戦の翌日からディフェンスの練習は一切せず「攻め勝つ」ことと、スクラムをフォーカスポイントに準備してきました。中盤でアグレッシブにテンポアップして攻めるゲームプランでしたが、雨で戦略の見直しが必要になった。敵陣進入が最優先、パスの少ないスローアタックを指示しましたが、よく実行してくれたと思います。重点のスクラムでも4度のターンオーバーができた。第3戦まで約1ヶ月空くので、チーム全体としては攻め勝つ意識をさらに深めたいと思います。
セコムラグビー部7:安藤監督
マンオブザマッチ
CTB 今村 六十
「強いハートを持った選手と隙のないチームづくりを」
 ボールがスリッピーな状況でしたのでミスもあり、相手に脅威を与えるほどのアタックはできませんでした。それでも、後半の最後は「攻め勝つ」意識の徹底と、フィットネスの差が出たと思います。ケガ人も多く、厳しい布陣ですが、ほとんどのメンバーが強化中止以降の人がいない状況を経験していますし、このような環境でもラグビーがしたいと集まった人間です。強いハートを持っているので心配していません。連勝に安堵することなく、全員で隙のないチームづくりをしていきます。
セコムラグビー部8:CTB今村 六十
試合結果ナビゲーション

ページトップへ戻る

SECOM 信頼される安心を、社会へ。 お問い合わせ セコムラグビー部