SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグDiv.2
2011-2012

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観戦記

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トップイーストリーグDiv.2 第4節

セコムラガッツ  22 JALウィングス  9
開催日 2011年11月13日(日) キックオフ 13:00
天候 晴れ/微風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 皿山 倫義(関東協会) 観客数 215人

ホンネとタテマエ、優勝の可能性潰えるも勝ちにいった功績。今季WTB定着の池田裕通、攻守に自信と成長のあと

ケガを恐れぬ激しいタックル
ケガを恐れぬ激しいタックルにラガッツの熱源がにじみ出る
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
セコムラグビー部2:中村選手
PRでフル出場の中村功知、この日は全員メンバー交替なしだった
 万巻の書物が詰まっている。楕円球と出会って十余年、頭の中に描かれるラグビーは十人十色だ。なかなか結果は付いてこない、思うようにいかないシーズンを送る選手たちは葛藤の中にいる。
 勝つために。チームとして何をすべきか。自分は何をすべきか。対戦チームや関係者も読んでいるであろう本稿で具体的な戦術やゲームプランについては明かせない。一つだけ云えるのは、今のラガッツは「勝つこと」に必死だというまぎれもない事実。
 昨年までの主力選手数名が引退した今季。チームとしてできることも変化した。入れ替わるように新たな仲間もやってきた。フレッシャーズがチームに馴染むにはどうしても日月を要する。勤務形態の都合上、やむをえないとはいえ平日の練習参加は必須だろう。血の入れ替えは開幕までに間に合ったか。否、シーズンに突入し、序盤で喫した2つの黒星──。新加入選手の一人、トップリーグの福岡サニックスブルースから移籍してきたSH池田健斗はこの現状をどう思っているのだろうか。
「ラガッツというチームは、目標に向かって一人一人が自発的に行動し、その行動に責任を持ち、一切の妥協を許さない。人を成長させるための要素をたくさん持ったチーム。そんなチームの一員になれたことを誇りに思っています。前の試合で、サワさん(沢口高正)が相手を殴ってしまうプレーがあった。もちろん殴ったのはやりすぎだし、ルールは守らなければならない。でも、あれくらい相手に対して闘争心をむき出しにしていいと思う。相手だって嫌だし、ひるむ。気持ちで負けたらどんなスポーツでも絶対勝てない。気持ちを出して戦うことは、全力で来る相手に対してのRESPECT。戦う気持ち、激しさはもっと出していける。その起爆剤に自分たち若手がなれたらいい」(池田(健))。
セコムラグビー部3:今村選手
トライを決めた今村六十をFW総出で迎えたたえる
 新たな血のスイッチ。第4戦の相手はJAL、ここまで勝ち星がないとはいえ、ラガッツが敗れた明治安田生命、ブルーシャークスを相手にいずれも4点差の接戦を演じており、力の差はないと思っていい。序盤はエリアを意識した戦い方。キックを使って敵陣に入り、チャンスを窺う。30分を過ぎてもスコアレスの膠着したゲーム。均衡を破ったのはラガッツだった。
 相手ラインアウトを崩し、ミスを誘発した32分。スクラムからCTB姫野拓也が思い切りよくラインブレイク。そのままここしかないという絶妙の間でCTB今村六十にパスを放り先制トライ。キャプテン升本草原のゴールも決まり、先手を取る。直後、一瞬のスキを突かれピンチを迎えるが、ここは今季WTBに定着する2年目の池田裕道が激しい当たりでラックをめくり上げターンオーバー。失点の芽を摘んでみせ、7点のリードで前半を終えた。
セコムラグビー部4:池田裕選手
成長株の池田裕道、そこはかとない自信がプレーに表れる
セコムラグビー部5:姫野選手
この試合、姫野拓也の勝利貢献の大きさは満場一致揺るぎない
 後半の得点機は再び相手ボールのラインアウトから。ボールを空中で奪うとドライビングモールで揺さぶり、ゴール前へ迫る。タイミングよくHO安藤敬介が最後尾から離れて持ち出し、スペースに走りこんだNo.8渡邉庸介に返してトライ。リードを広げる。しかしその後、度重なるペナルティでリズムを悪くすると18分にはチームとしての反則繰り返しで監督兼任の渡邉がシンビン(10分間退場)。一人少ない時間帯に3本のPGを決められ気づけば14−9。1トライ差まで追い上げられた。
 それでもこの日、大活躍の池田(裕)が度々チャンスメークし、献身的なプレーでチームに貢献し続ける姫野がゴール前に押し寄せると迎えた後半28分、ラガッツはゴール正面での5mスクラムという絶好のトライチャンスを得る。渡邉を退場で欠くためFL出身の姫野をバックローに入れ8人のスクラム。「あそこがこのゲームのアヤだった。ここぞって時のミスが響いた。勝負どころの集中力、平常心、状況判断。何より自分が大事な場面にいなかった責任を痛感する」(渡邉監督兼任)。
 急遽No.8に入った西川匠が持ち出そうとしたがノックオン。パス1本通すだけでトライになっていた場面を逃し、残り試合時間は10分を切る。こうなるとゲームのオプションは一気に狭まる。時間を使いながら敵陣でのボールキープ。33分、中盤で相手のペナルティをもらい、チームの選択はショットだった。トライを取りに行く選択肢もあったし、4トライで与えられるボーナスポイントも頭にちらつく場面だったが「まずは勝利が優先。あの判断に後悔はない。同じような場面が今後10回来ても、10回狙う」(升本キャプテン)
 ゴールは決まり8点差。1トライ1ゴールでは届かないセーフティリードに点差を開ける。試合はそのままロスタイムに突入。終了間際の43分には姫野がターンオーバーし、ゴール前のラックから素早く展開。最後はWTB石橋秀基がとどめのトライを奪った。
セコムラグビー部6:安藤選手
フィールドプレーの幅広さは折り紙つき安藤敬介のキック
「今日は見ているお客さんにはつまらないラグビーだったかもしれない。でもそれでよかった。Div.1昇格のためには確実に勝ち点を積み上げていかなければならない。無理したゲームプランで、勝つことすらままならなければ本末転倒。自分たちは最後まであきらめたりなんかしない」(西川FWリーダー)。
 勝ったラガッツは2勝2敗と星を五分に戻した。現在4位、逆転2位での入替戦進出の可能性は残る。試合時間は、あとたったの160分にわずかなロスタイムだけ。自己表現の機会は限られている。
 もっともっと考えてラグビーに熱を。試合中、相手に対して熱くなったり、ふと冷静に周りが見えたり。「あれ、後ろにあんなに広いスペースがあるぞ」とか。選手たちの脳細胞はいつだって大忙し。一人一人の状況判断が大事な局面でチームの行方を大きく左右する。
 脳神経解剖学の権威であった、医学者で京都大学元総長の平沢興先生は生前こんな言葉を遺している。
「命は見えない、魂は見えない。見えないものに真の価値がある」。脳細胞は理性ではなく、命がけの情熱でこそ目覚めるのだ。
【the author BRAVO.K】
監督の目
No.8 渡邉 庸介
「躊躇せず思い切りよく。大事な局面で取りきる力を」
 敵陣でのラインアウトのミス2回とゴール前スクラム。大事な場面で取れていればもっと楽なゲーム運びができました。キックを使うもアタックを仕掛けるも、すべては相手を見て、スペースを見て、そこでの判断です。躊躇していては相手の思うつぼ。アタックもディフェンスももっと思い切りよく戦っていきたい。何をすれば相手にボールを渡してしまうことになり、逆にどうすれば自分たちのチャンスに転換することができるのか、しっかり吟味する必要があります。
セコムラグビー部7:渡邊監督
マンオブザマッチ
SO 升本 草原
「自分の判断、チームメートの判断に自信を持つ」
 今回の試合は、全員でチームの強みを確認しあい、ゲームプランをシンプル化したことで接戦をものにできました。ペナルティやシンビン、ミスもありましたが我慢して80分間チームとして戦うことができたことが勝因だと思います。バックスはFWを前に出し、FWは前からバックスを引っ張ってくれました。試合前から常にチームには自分の判断、チームメートの判断に自信を持とうと伝えてきました。ヤクルト戦も選手、スタッフ、応援してくれる人たち全員で戦い、必ず勝ちます。
セコムラグビー部8:SO升本草原
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