SECOM RUGGUTs

プレシーズンマッチ
2011-2012

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観戦記

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プレシーズンマッチ第1戦

セコムラガッツ  41 ブルーシャークス  31
開催日 2011年8月16日(火) キックオフ 15:00
天候 雨/弱風 開催地 北見市東稜運動公園
レフリー 大槻 卓(日本協会A1) 観客数 30人

走り勝った夏は必然の証、刻まれた進化とチームの前途
勝利以外許されぬシーズンにラガッツはこれ≠ナ戦う

セコムラグビー部1:渡邉選手兼監督
チームを指揮し3季目の渡邉庸介、円熟のプレーでボールに絡む
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
 節電の夏、日本の夏。北海道合宿最終日にして、ようやく迎えた今季初めての対外試合。キックオフを目前に控える午後1時すぎ、選手たちが宿泊する北見東和ホテルのミーティングルームには静寂が支配した。
 「試合時間が近づくにつれ、ものすごい緊張感で胸が押しつぶされそうでした」と振り返るのは今季からラガッツの仲間入りを果たしたPRの木下貴之。ミーティングで名前を呼ばれ、スタッフから背番号3のジャージーを手渡されると気持ちがスーッと昂ぶるのを感じた。
「去年まで千巌さん(=和彦氏)が着ていたジャージーを自分が背負うのかと思うと・・。指先から震えが伝わってきた」(木下)。ベテラン選手たちが、カタルシスを味わいながら試合へと気持ちを集中させていく中、木下とともに緊張した面持ちのルーキー・FL立道裕昭、WTB池田健斗もスタメンに名を連ねた。いずれも本職のポジションではないが、互いに「必要とされるところで、自分のやれる仕事を全力でやるだけ」と鼻息が荒い。
セコムラグビー部2:加藤選手
ボールを持ったら全部トライ狙い、東北出身の加藤祐太
セコムラグビー部3:新人の木下選手と立道選手
アグレッシブにぶち当たれ!新人木下貴之と立道裕昭
 午後3時、いよいよファーストゲームのキックオフを告げる笛が鳴った。シーズンオフに手術をした選手が多く、春は震災の影響とは関係なく試合が組めなかった。
「試合のできない春シーズンなんてセコムラグビー部史上、例のないこと。その代わりにいやというほど走ってきた。息が上がった状態で当たり前のプレー、コミュニケーション、前に出る、パス、サポート、コンタクトができるかを選手たちには求めた。ゲームの感覚というものはゲームをやらないと得られないけど、逆に真っ白な状態で今回試合ができたことはある意味よかったのでは」(升本草原キャプテン)。
 スロースターター、なんて決して誉められることのない悪癖だが、この日のラガッツはそれを地でいってしまうような凸凹した滑り出し。単純なラインの連携ミスから、序盤で2トライを奪われ0−12。攻撃絶対有利の現代ラグビーのルールにおいて、受けに回ると脆さが出るのは顕著。初の試合に相手のプレッシャー、接点での激しさに戸惑いがあったのは明らかだった。
 しかし、カウンターパンチで目を覚ましたラガッツは前半15分過ぎから徐々にギアチェンジを繰り返す。春から積み上げてきたフィットネスを武器に、ボールを散らして相手ディフェンスに穴を開け、20分、CTB今村六十が追撃開始のトライ。24分にはゴール前でワイドに展開しルーキーのWTB池田(健)がトライ。その後、双方1トライずつを取り合って17−19と2点のビハインドで折り返した。
セコムラグビー部4:池田選手
前半はWTB、後半はSH、池田健斗は一人二役で2トライ
セコムラグビー部5:寺山選手
遅れてきたルーキー・寺山真司、FLでも体幹の座ったプレー
セコムラグビー部6:今村選手
ラガッツの攻守の柱、今村六十が今年はバックスを引っ張る
 昨年もまったく同じ時期に夏合宿の総括としてブルーシャークスと対戦。終了間際に辛くも勝ち越す1トライ差薄氷の勝利だった。今年は同じリーグで対戦するライバル。ここで力の差を見せ付ける試合をしてから本番に臨みたいと誰もが思っていた。
 勝負どころと見た後半立ち上がり。ラガッツは前に出て主導権を握るとCTB池田裕道が逆転トライ。9分には後半から本職のSHに回った池田(健)が得意のサイドアタックからトライを奪いリードを広げる。時間が進むにつれ、徐々に膝に手を置く選手の数に開きが見えはじめる。何か流れを変えるビッグプレーがあったわけではない。ラガッツはグラウンドを広く使い、走り回ることで、ゲームの主役の座をかっさらうような、そんな戦いぶりだった。
 そう、言うなればかつての福岡サニックスが、強豪ひしめくトップリーグで独自のスタイルを展開し、一石を投じたのとシンクロする。
「とにかく今年は走る練習を多くやってきた。スタッフやリーダー陣が考えて、タイム設定してくれたことで目に見える成果を感じることができた。そういう形でフィットネスを鍛えたことが、体力的に強くなったことはもちろん、精神的にも『これだけやったんだから、これだけの力になった』という選手たちの自信へとつながったことが大きい」(姫野拓也)。
 後半23分には途中出場のこちらもルーキー。今季、釜石シーウェイブスから移籍してきたHO吉田竜二がトライを決めて勝利を決定づけたラガッツ。終盤2トライを奪われ「まだまだ課題は多い。特にディフェンスは本番までにきっちり整備する」と、渡邉庸介監督兼任は今季初めてのオープン戦に及第点を出しながらも、表情は厳しいままだった。
 開幕は9月18日、全勝でリーグを駆け抜けトップイーストDiv.1昇格をめざす戦いはもうそこまできている。負けられない戦い。プレッシャーに打ち勝たなければ、光の射す向こう側を拝むことはできまい。
 セコムラガッツ、この5シーズンで2度の降格を味わったチーム。何度流したか分からない悔し涙、かつて100点差で勝った相手にも惨敗し、挫折と屈辱にまみれた男たちが、今年はある意味で笑ってシーズンを締めくくるチャンスだ。
「我々にはリーグで勝利する、優勝すること以外は意味をなさない。リーグに参加すること自体には何の意味もない。一戦必勝、チーム一丸となり熱を上げて戦うまで」(安藤敬介チームディレクター)。
 グッと目線を上げその先を見晴るかす。すべてを制したとき、今季のトップイーストはラガッツのために存在したシーズンとなって燦然と輝く。その内面は大胆だ。
【the author BRAVO.K】
夏合宿を打ち上げた選手たち、ケガ人を除く全選手が試合出場し白星で締めくくる
セコムラグビー部7:笑顔のラガッツ一同
セコムラグビー部8:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「新加入の選手には思い切りのいいプレーを期待」
 ゲーム感がなく難しい戦いでしたが、アタックはチームとしてやろうとしたことができました。一方で失点の多さやブレイクダウンでの課題が浮き彫りになった試合。ポジションでの時間配分や、なれないポジションでプレーさせた選手もいましたが、今までにない発見もできました。今季新加入の選手については特に期待しています。若さを感じる思い切りのいいプレーをしてほしい。各自が凝り固まった固定観念を打破して、開幕に向けて一つひとつのプレーを大切にやっていきます。

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