SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2010-2011

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トップイーストリーグ最終節

セコムラガッツ  24 JALウィングス  13
開催日 2010年12月12日(日) キックオフ 14:00
天候 晴れ/弱風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 町田 裕一(関東協会) 観客数 500人

〜ONE TEAM VS ONE HEART〜 強いのはどちらの「ONE」か。救世主・岡本信児が監督退場の危機救い、地元開幕戦勝利に貢献

セコムラグビー部1:丸山選手
外国人顔負け・丸山隆正の激しいプレーがチームを勢いづかせる
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
  世の中に点在する思想や宗教、価値観に引きずられたことはないが、神様はどこかにいると信じている。タバコはやらないので、味や香りに興味はないが「ラッキーストライク」という名には小さな幸せがつまっている気がしてならない。さしずめ四つ葉のクローバーみたいなものだ。そして、リーグ最終戦に臨むラガッツもまた、「他力」に運命を委ねるしかない状況だった。
 ようやく関東協会から発表されたトップイーストのリーグ再編。来季、新たに導入されるDiv.制度により、現在の12チームは2チーム減って10となる。ここまで11位のラガッツは最終戦、JAL(12位)に勝利し、なおかつ上を行く日野自動車(9位)、サントリーフーズ(10位)のいずれかが敗れることが10位以内に食い込むための最低条件だ。
 対戦カードだけを眺めれば、ケガ人を抱える日野自動車は、前節で日本IBMを圧倒し調子を上げてきた秋田ノーザンブレッツとの対戦。サントリーフーズは、今季7勝3敗と大躍進を遂げた栗田工業との試合とあって、いずれも勝つことは容易ではなさそう。だが、残留争いにはつきものの、火事場のばか力と両チームの温度差の乖離は、展開予想を大きく裏切ることもある。
 なにはなくとも、ラガッツにできることは目の前の試合に勝つことだけ。今年1月の社長就任後、初めてセコムの前田修司社長が観戦に訪れた本拠地・狭山での試合。ますます意気上がる選手たちは、持ち味のアタッキングラグビーでゲームの主導権を握った。
セコムラグビー部2:千巌選手
千巌和彦の低い突進、「ぐしゃ」という骨がきしむ音が響いた
セコムラグビー部3:藤田選手
地道なサポートプレーからゴールラインに迫った藤田大吾
 風上の前半、SH樋口勝也が首尾よく動いてチャンスを演出。開始早々、ラックから樋口がボールを持ち出すと瞬時に反応したFL藤田大吾が、鋭い角度で走り込みすれ違いざまライン裏へ抜け出す。インゴールへ一直線、ここはあと数センチが届かず、先制はならなかったが7分、相手のペナルティからラインアウトを選択し、LO沢口高正がクリーンキャッチ。固いパックのモールを押し込んで、HO安藤敬介がトライを決める。
 その後、JALに1トライ1PGを決められ逆転を許すも、23分再び相手をゴール前に釘付けにし、ラインアウトモールからPR千巌和彦がトライ。37分にはSH樋口が好判断で抜け出すと、トライゲッター・WTB加藤祐太へきれいなラストパスを通して3本目のトライ。17−8とリードして前半を終えた。
 「やろうとしていることはできていた。相手が必死で来るのに対し、体をあて、逃げずに戦うことができた」(渡邉庸介監督)。何事も独善的に決め付けるのはよくない。ラグビーは「ルールのある喧嘩」「球技と格闘技の集合体」などと表現されるが、本質的にはマスゲームであり、抜き合うスポーツであり、執拗に体をぶつけ、サイズでこじ開けるだけが能ではない。
 ラグビーの深さを語るには、筆者は青すぎる。だがこの日のラガッツは実に興味深かった。どこまでも攻撃的、それでいて遅かった。トライを量産するために自陣からでも仕掛ける。テンポを上げる。一方で、ゴール前は燻製を作るかのようにじっくりと。スローな調べはワルツへの転調。「これまでは取りたい気持ちがはやってミスを重ねてきた。ゴール前はスピードを落としてでも確実に取りきる」(升本草原バイスキャプテン)。
セコムラグビー部4:浅野選手
浅野和義はリーグ戦の出場4戦28分間、常に出番に備えた
セコムラグビー部5:石橋選手
待ちに待った2年ぶりのトライに石橋秀基の笑顔が弾ける
 そのタクトを振ったのがSH樋口・SO升本のHB団。セットプレーが有効と見るやFWを前に出し、試合を制圧することに成功。後半4トライ目を奪って白星を手にするため、渡邉監督のベンチワークも光った。後半16分、動きの悪くなったPR山賀敦之を下げ中村功知を起用。そして3番の千巌和彦が6年ぶりに1番でスクラムを組む。
 さらに20分、SOを升本から鈴木健にスイッチ。司令塔が替わったことで、新たなリズムが刻まれた。ボールを受けながらスピードを殺さず、流れるようにパスを放る鈴木の独特な波長が、4トライ目を予感させる。
 そのとき、ベンチに他会場の結果が飛び込んできた。“日野自動車、27−15で秋田ノーザンブレッツを破る”。日野が勝った。残るはフーズの結果だ。そして30分、ラガッツはゴール前で攻め続け、最後は外で待っていたFB石橋秀基。「今日は絶対にトライを取ると心に決めていた」という石橋。前半から取りたいオーラを充満させ、豪快なランを繰り返していた核弾頭が、ついに2年ぶりのインゴールをこじ開けた。
 かつての点取り屋はチャンスメークに徹し、トライから遠ざかること2年。「長かった。何が何でも取りたかった」(石橋)。待望の今季初トライ、選手たちが群がり笑顔の輪ができた。ようやくボーナスポイント獲得となる4トライ目を奪取。あとは勝利を手にするだけ。
 しかし。ああ、無情──。石橋の笑顔が弾けた直後、ベンチには“サントリーフーズ、25−24で栗田工業を下す”の報が届いていた。3勝8敗で4チームが並んだが、勝ち点で下回るラガッツの順位は11位と動かず。グラウンドで戦う選手がそれを知ったのは、それから数分後、ノーサイドのホイッスルを聞いた後だった。
 悲しみの時間は過ぎるけど、勝利に沸く選手、観客席。だが、終わったはずのシーズンの扉は再び開かれた。「ショックでした。でもすぐに、少しでも長くこのチームでラグビーができると前向きに考えられた」(樋口)。年明け、ラガッツは昨年に続き関東社会人1部リーグとの昇降格順位決定戦に出場する。来季トップイーストDiv.1に残るためには、キヤノン・東京ガスがトップリーグ昇格を果たす、トップリーグのクボタが自動降格を免れるなどの事情に左右される。いずれにしても「他力」を祈りつつ、新年をグラウンドで迎えることになった。スクラム番長・山賀はスピアーズの戦友の名を叫ぶ。「タイソンさん、信じています」。キヤノン・東京ガス揃ってトップリーグ入りの可能性も十分にあるだろう。「最後までやり切る。まずは2試合に全力を尽くす。結果、上がろうが下がろうがまた頑張るだけ」(渡邉監督)。どこかに神様はいる。そう信じている。
【the author BRAVO.K】
初観戦の前田修司社長(中央)も選手の力強さにご満悦の表情、ラガッツは今季地元・狭山で3戦3勝
セコムラグビー部6:笑顔のラガッツ一同
主将の目
NO.8 高根 修平
「波があったリーグ戦、残り試合はベストゲームを」
 目標だったシーズン勝ち越しを達成できず悔しいです。試合ごとに波があり、勝てる試合をモノにできなかった。大敗が多かったのも反省すべき点です。すべての試合で力を発揮し、最高のゲームをしないと結果はついてきません。ただ、今季は本当に多くの方に応援していただきました。ラガッツはさまざまな人に支えてもらい、成り立っていると思うと嬉しかったです。順位決定戦では、今季のベストゲームをします。
セコムラグビー部7:高根キャプテン
MAN OF THE MATCH
SH 樋口 勝也
「体幹の強さを生かしてチームを円滑に動かすのが役割」
 MVPは、ここ何試合かの積み重ねだと思います。FWとバックスをつなぐポジションなので、体幹の強さを生かして、チームを円滑に動かすのが自分の役割。正直、負ける気は一切ありませんでした。それは過去の戦歴を見比べたりとかではなく、チームの闘志として強いものを感じました。順位はともあれ、昨年より確実に前進しているので、残り2戦は「必勝」。誰に聞いてもその答えしか返ってこないと思います。
セコムラグビー部8:SH樋口 勝也
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