SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2010-2011

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トップイーストリーグ第10節

セコムラガッツ  20 日野自動車レッドドルフィンズ  19
開催日 2010年12月5日(日) キックオフ 13:00
天候 晴れ/微風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 森 健(関東協会) 観客数 300人

〜ONE TEAM VS ONE HEART〜 強いのはどちらの「ONE」か。救世主・岡本信児が監督退場の危機救い、地元開幕戦勝利に貢献

セコムラグビー部1:西川選手
先制された直後、密集からLO西川匠のトライで追撃開始
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
 ケモノのにおいがした。獲物に飢えた野生動物の気配がする。サイボクハムのことではない。深い知恵を持つ大男たちが芝の上で声を荒らげていた。「自信を持ってラグビーにチャレンジする。ラガッツの強みを意識して出せば、相手の強みは消せる」(升本草原バイスキャプテン)。
 7連敗。長いトンネル──。もう2カ月半、勝つ悦びを味わっていない。来季はリーグ再編でトップイーストDiv.1は10チームとなる。トップリーグとの昇降格の兼ね合いに左右されるので、表向き自動降格システムはないが、入替戦対象のボトム2(11、12位)に沈むラガッツ。残り2戦はまさに崖っぷちの戦いだ。
 監督、渡邉庸介早生まれの31歳。あとにも先にもラガッツの熱き魂の象徴。思えば選手兼任の渡邉が戦線離脱して、終わりの見えない連敗ははじまった。来季もプレーするために足にメスを入れ、リハビリに耐え、グラウンドに立ちたい思いを押し殺してきた。秋風が身にしみて、波音も泣いてる。独学で学んだコーチング理論のルーツは歴代・恩師たちの教えの集合体か。なかなか部員が集まらない平日深夜の練習では、少人数のための良質なメニューを考案する。
セコムラグビー部2:山賀選手
ゴールラインまであと数m、山賀敦之のピックに大歓声が
セコムラグビー部3:今村選手
激しい肉弾戦、突進する今村六十の顔は鮮血に染まる
「これ、持っといてくれ」。試合前、渡邉はお守りを配って回った。狭山市入間川総鎮守八幡神社の「勝守」。さらにメンバーに宛て手紙を書いた。
「ジローさん(渡邉)、本当は一番グラウンドに立ちたいはず。でも立てない。どうやって自分の思いを伝えたらいいか、柄にもないことを色々考えてくれたんだと思う」(高根修平キャプテン)。溢れ出る気持ちは選手の心に届いた。「スタッフや応援してくれる人のためにもオレたちが代表となって、ゴールの後ろにみんながいると思って戦う」(丸山隆正)。
 迎えたリーグ9位、日野自動車との運命の一戦。試合前の円陣。それまで穏やかな表情だった渡邉監督の瞳孔が開いた。高校時代、愛知・西陵商で全国制覇。19歳以下日本代表を率い、法政大のキャプテンとして迎えた大学選手権では、当時優勝間違いなしと言われた慶応義塾大を準決勝で破り観衆の度肝を抜いた。セコム入社2年目で異例のキャプテン就任。人におもねない、そういう立ち回りにまったく興味がないゆえに誤解もされやすい。残酷なまでに気高い生まれながらのリーダーは、青年監督から闘将の顔に戻っていた。「いいか、一つだけ。勝て! 絶対に勝ってこい!」。
セコムラグビー部4:升本選手
キックにタックルにラン、僅差で生きた升本草原の右足
セコムラグビー部5:中村選手
LOで後半交替出場の中村功知、接戦にも冷静に対処
 この日、ラガッツの研ぎ澄まされた集中力は途切れなかった。開始早々、ミスからゴール前に迫られる。一度、二度と凌いだが4分、先制トライを奪われた。「開始15分の失点は絶対にNG」と決めていたが、インゴールに集まる選手たちの顔に焦りの色はなかった。直後、CTB姫野拓也の強烈なタックルでボールを奪うと、CTB今村六十の効果的なキックで敵陣ゴール前へ。9分、ラインアウトからモール、サイドと縦を続けLO西川匠が飛び込む。升本のゴール決まり、7−7の同点に追いついた。
 14分、思い切って詰めたラインディフェンスを外され、スペースを抜かれてトライを許すも、28分にはゴール前で升本がラインぎりぎりに転がしたキックをWTB加藤祐太が追走し、インゴールに叩きつける豪快なトライ。角度のないゴールを升本がねじ込み14−14、再び同点とする。その後、エリアと風向きを意識しながら、終了間際の39分に升本のPGで17−14とこの試合初めてリードを奪い、前半を終えた。
「抜かれても、よく帰ってディフェンスできていたし、なによりFWが走れていたのでいけると思った」(山賀敦之)。後半はラガッツが先手を取る。7分、升本のPGで20−14。15分すぎにはラインのほころびから決定的な場面を作られるが、FB石橋のすさまじいタックルがチームを救った。それでも17分、警戒していた日野自動車のNO.8李眩羽に走られる。ゴールは外れリードは保ったが3つ目のトライを奪われ、20−19。その差はわずか1点となった。
 ラスト20分、ここから雌雄を決する本当の戦い。ここでラガッツに願ってもないラッキーが転がり込む。23分、相手のキープレーヤーだった李が、ノーバインドの危険なタックル(韓国リーグではプレーオンの判断か?)でシンビンに。10分間退場処分となる。
セコムラグビー部6:高根キャプテン
念願の勝利にチームを率いる高根修平キャプテンもこの表情
 数的優位に立ったラガッツは、セットプレーで重圧をかけ、ゴール前でトライを狙いに行く。運動量の落ちた沢口高正に替え、中村功知を投入。しかし、「ここで取れば、相手も気持ちが折れるというところでもう1本ほしかった。何度もチャンスはあったけど選択ミスをしてしまった」(高根)。試合はインジュアリータイムへ。FWでボールを保持するも、露骨な時間稼ぎではなく、チャンスがあれば展開、あくまでも攻めの手を緩めない。そして、ようやく待ちわびたノーサイドの笛を聞いた。
 喜びを爆発させる選手たち。久々に笑顔が弾けた。激闘のあとの余韻が心地よい。「勝利というのは格別。1点差でも勝てたことに意味がある。勝って反省できることが大切」(渡邉監督)。貴重な2勝目で、残留争いに首の皮一枚つながったラガッツ。だが、どうしても引っかかることがある。
 今季の“ベストゲーム”をまだ見せてもらっていない。2つの白星、共通して言えるのはイージーミスの多さ、状況判断の悪さ、ボーナスポイント獲得も逃した。日野がバックスの要にして最大の得点源、CTBコーリー・ニワを欠いていたことを考えると到底手放しで喜べない。 いよいよ迎えるリーグ最終戦、ラガッツは勝っても自力で順位を上げることはできない。他会場の結果を待つしかない。監督が兼務なら、マネジメントも兼務。最後はチームディレクターのHO安藤敬介に代弁してもらう。
「コントロールできないことに関心を払う必要はない。自分たちはJAL戦のパフォーマンスだけを考えたらいい。悔いのない準備ができるか。残された1週間、もうスキルは上手くはならないかな。それでも一人でも多くグラウンドへ来てほしい。来れなくてもいい。なぜチームに入ったか、残ったか、再び戻ったか。最後は原点に戻り、チームが勝つことを突き詰めた1週間にできたらいい」。
【the author BRAVO.K】
主将の目
NO.8 高根 修平
「最終戦はセコムラガッツの熱いラグビー、すべてを出す」
 久々の勝利は素直にうれしかったです。全員が最後まで集中していて、緊張感があるゲームができました。先制されても、すぐに切り替えられたことが大きかった。最後は、FWでキープしてじっくり攻めたかったのですが、そこでミスも出てトライを取りきれなかったのは反省材料です。最終戦は今シーズンのラガッツがやりたかったラグビーのすべてを出します。うちらしい熱い戦いを見せますので、応援お願いします。
セコムラグビー部7:NO.8高根主将
MAN OF THE MATCH
FB 加藤 祐太
「このチームはもっとできる、自分は走りまくってトライを」
 ケガ明けでどこまでやれるか心配でしたが、トライも取ることができ、何とか足も持ってくれました。負ける気はしなかったし、試合を楽しみながらプレーできました。トライの場面は、草原さん(升本)の絶妙なキックのおかげでしたが、我ながらいいトライだったと思います(笑)。みんなもっとできるのに少し詰めが甘いせいで、厳しい戦いを強いられている。最終戦も走りまくり、相手を振り切ってトライを量産します。
セコムラグビー部8:FB加藤裕太
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