SECOM RUGGUTs

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2009-2010

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昇降格順位決定戦1回戦

セコムラガッツ  20 ヤクルト  7
開催日 2010年1月10日(日) キックオフ 14:00
天候 晴れ/弱風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 鈴木 正史(関東協会) 観客数 300人

年明け早々「One Team again!」で勝利の雄たけび 風上の後半、底力見せた逆転劇でイースト残留をほぼ手中

セコムラグビー部1:今村選手
後半開始早々、今村六十が反撃ののろしを上げる
【PHOTOGRAPHED BY BRAVISEAMO】
 背徳にも似た衝動が走った。やはり来たか。シーズンはまだ終わらない。不謹慎なほどの興奮が体じゅうを駆け巡った。とはいえ「まだ次があるはず」という気持ちで準備していたのは選手とて同じ。暫定10位でリーグ戦を終えたラガッツ。そのままで確定していれば年を越さずに今季は終了していた。
 運命を左右したのは最終節、JALウィングス(11位)×秋田ノーザンブレッツ(12位)の直接対決。JALが3トライ以内での勝利なら、ラガッツは10位を確保できた。試合は終了間際、3トライを挙げてリードしたJALが自陣で相手ボールをインターセプト。WTB久保田祥広が大歓声に包まれながら50mを独走しトライ。この瞬間、ラガッツの入替戦出場が決まった──
 少しばかりの正月休みに、からだと心を手入れする時間を得て、もう一度ハートに点火した崖っぷちのヒーローたち。一発勝負、ノックアウト方式の入替戦の舞台に独特の緊張感が支配するのはいつの世も一緒だ。「何が起こるかわからないのが入替戦。負けたら失うものがある。ラガッツにとっては、今季初めて『守るもの』がある戦い。このゲームに勝たなければ年明けも夜明けもない」(HO安藤敬介)
セコムラグビー部2:西川選手
リンクプレーヤーとしての働きも光った西川匠
セコムラグビー部4:升本選手
升本草原は前半チャンスを生かせず不完全燃焼
 風下の前半、FWが密集サイドをえぐって前に出ると次々とバックスへボールを供給。寅年にひときわ輝く年男のCTB今村六十がラインを切り裂き、再三トライチャンスが訪れる。さらにはSO升本草原、FB加藤祐太の突進。しかし、一つひとつのプレーでゲインを越えていながらフィニッシュの場面でミスが起こる。互いにイージーなショットを外し、スコアレスのままで試合は30分を経過。圧倒的にボールを支配しながらも思うようにゲームをコントロールできず、ラガッツは明確な“負”を実感できないままもがき苦しんだ。
 タテ、ヨコ、ヨコ。タテ、ヨコ、ヨコ──。単調なアタックの繰り返しは、初昇格に意気込むヤクルトの格好の標的となる。セットプレーを制圧、ホームの地の利、暴れ回るには申し分ないほどの好天候。負ける要素などどこにもないことがむしろチームの歯車を狂わせ、気付くとラガッツに巨大なカオスを宿らせた。
 前半33分、ワンチャンスを生かしたヤクルトが先制トライ。0−7とリードされてハーフタイムを迎える。一抹の不安、今シーズンも勝てる試合を幾度となく落としてきた。ここは誰かが手を差し伸べるのではなく、自分たちで気付いて修正するしかない。幸いにも、選手たちに焦りの色は見えなかった。
セコムラグビー部4:加藤選手
そのスピードで再三のビッグゲインを見せた加藤祐太
セコムラグビー部5:丸山選手
この男がボールを持つだけで楽しみな丸山隆正の突進
 渡邉庸介監督兼任は風上に立つ後半、一気に選手交代のカードを切った。後半アタマからSOの升本草原に代えて長井達哉。WTBの河村雄二に代えてケガから復帰の石橋秀基を投入。すると3分、視野の広いプレーで的確にゲームを動かす長井がいきなり見せる。風に乗って伸びるキック一本で敵陣深くに入ると、細かいパスワークでボールをスペースに運び、CTB今村のトライを演出。ゴールも決まりすぐさま同点に追いつくと、前半走れていなかったFWにも生命の息吹が連鎖する。
 5分にはLO沢口高正に代わり、渡邉監督兼任がグラウンドへ。敵陣ゴール前で時間をかけ、ラインアウトモールとラックからのピックゴーをからめ、執拗に攻め立てる。18分、FL藤田大吾がサイドをもぐりこんで勝ち越しのトライ。さらに32分には長井のPGでリードをセーフティゾーンにまで広げた。
 唯一の関西駐在プレーヤーとなった長井が、試合のためチームに合流するのは7戦目。この日は夜勤明けで飛行機に乗り込み、ようやくグラウンドに辿り着いたときには、すでに前半が始まっていた。この環境下、重圧のかかる局面ですぐにチームにフィットできるのは、枯れることを知らない長井のラガーマンとしての潜在能力の高さがなせる業、常識の域をとうに越えている。
 なにより結果が求められる戦いで、ようやく底力を発揮したラガッツ。そして迎えたロスタイム、自陣で相手ボールを奪うと、ルーズボールに働きかけたのはまたしても長井だった。そのままインゴールまで走り切って試合を決めるダメ押しのトライ。勝利を確信し、抱き合う選手たちの表情がようやくほころぶ。そして、ノーサイドの笛を聞いた。
セコムラグビー部6:長井選手
とどめを刺したのは勝利請負人・長井達哉
 安堵とともにめくるめく勝利の喜び、このぬくんだ空気を何に例えたらいいのだろう。こんなにも多くの人々が狭山に集まってくれた。老若男女を問わないセコムグループの仲間たち、OB、家族、地元スクールの子ども、そしてラガッツを応援してくれるファン。笑顔と笑顔が重なり合う。無論、目の前の試合をそっちのけにして、ワンセグで大学選手権決勝を見ているような観客など一人もいなかった。あぁ、ひしと感じる。セコムラガッツは愛されている。観戦に訪れたかつてのチームメートがぽつり、つぶやいた。
「みんなラグビー観戦しに来たって感じじゃないな。ラガッツを見に来たんだよね」。
 そして、吹き付ける波風にもたじろぐことなく、たった一度きりの人生を駆ける選手たちよ。今季最終戦の相手は秋田ノーザンブレッツ、来季のイースト残留は確実だが、リーグ戦で敗れた相手にリベンジできる絶好の機会を得ることができた。
 自問自答の日々、挫折に涙し、勝ってまた泣いた。最後は笑顔で終わりたい。ひるまず、たゆまず。選手たちが与える活力は見る者を惹きつけ、死んだはずの細胞が再び蘇り、うごめき出すような胎動を感じさせる。この1年間、ラガッツがラグビーという活動を通じて見せてくれた元気さと荒々しさこそ、セコムという名義に何よりふさわしい。そんな気がしてならない。


セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「やってきたことをすべて出そうとシンプルに」
 ゲームプランはシンプルに前に出て、今までやってきたことを全て出そうと。前半は風下で、特に風が強い時間帯はなかなか敵陣に行くことができませんでした。何度もあったトライチャンスでパスミスや判断ミスがあり、選手の心にも苛立ちがありました。後半はSOを代え、相手陣でプレーできたのでトライを重ねることができたと思います。最終戦は、前回の不本意な結果を踏まえ、挑戦者の気持ちをしっかり持って戦いたいです。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「お互い必死の入替戦なので厳しい試合は覚悟」
 この3週間、アタックでもディフェンスでも前に出ようと意思統一していました。入替戦は相手も必死なので、厳しい試合になって当たり前という感覚はみんなの中にありました。だから前半リードされて折り返しても、チームとして大きな焦りは感じませんでした。何よりも結果が求められるゲームで、勝利することができたことは素直に喜びたいと思います。最終戦は1年の集大成として、いい試合をして必ず勝利したいです。

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