SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

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トップイーストリーグ第8節

セコムラガッツ  7 日本IBMビッグブルー  10
開催日 2009年11月22日(日) キックオフ 13:30
天候 曇り/弱風 開催地 印西市松山下公園陸上競技場
レフリー 工藤 隆太(関東協会) 観客数 100人

決死の覚悟を背負い丸山隆正、炎のカムバック。ロスタイムの劇的逆転トライは嗚呼幻に

 魔法の言葉は「ハクナマタタ」だ。気にすんな。くよくよしないで空を見よう。秋はさらに深まり、木々は彩り鮮やかに色づいて目に映る。最高に幸せな毎日を大きく腕を振って突き進むのだ。
セコムラグビー部1:藤田選手
スピード溢れる藤田大吾のラン、もっとボールを持っていい選手
【PHOTOGRAPHED BY BRAVISEAMO】
セコムラグビー部2:高根選手
最後尾から大声で指示を飛ばした長井達哉の存在感
セコムラグビー部4:都出選手と安藤選手
執念のタックルで前進を阻む都出清士郎(左)と安藤敬介
 セコムラガッツ、またしても1トライ差に泣く。0−10で迎えた後半ロスタイム、ペナルティからの速攻でNO.8高根修平が突進する。ラックになると相手のラインが揃う前にバックスへ展開。CTBの位置に入っていた山田久郎がラインのギャップを見逃さず、内に切れ込んでトライ。FB長井達哉のゴールも決まり3点差に追い上げる。急いで円陣を組み、もう一度心を一つにまとめる選手たち。
 残り時間がほとんどない中でIBMボールのキックオフ。ラガッツは自陣からボールをつないで逆転を狙う。長井が密集に突っ込んで、ボールをリサイクル。CTB今村六十がさらにタテを突く。ここでたまらずIBMがペナルティ。すかさず仕掛けるラガッツは高根が突進。ミスマッチを突いて長井がラインの裏側へ抜け出す。もう一度フォローした高根がボールを受けて前進。飛ばしパスで大外に待っていたWTB加藤祐太へパスを送る。途中出場のスピードランナーはライン際を疾走。ディフェンス二人を置き去りにして、敵陣10mラインを突破。
 相手FBの強烈なタックルを浴びながらも、加藤はフォローについたLO西川匠に思いを込めたリターンパスを放り、そのままラインの外へ弾き出される。ボールを受けた西川は、キャッチと同時に相手SO・WTBに二人がかりのタックルを受けるも、柔らかい身のこなしでそれを外し、22mラインの内へ。
 瞬間、前が開いた。ゴールまであと少し、大きなストライドで前がかりに走る西川。そこにIBMのキャプテン・高聡伸が猛然と追いすがりタックル。一度は振り切るも、ジャージーを離さない高を足元に引きずりながら西川は前進。さらにその後ろからIBMのSH山中俊幸がつかみかかってきた。内側からラインの外へ押し出そうと全体重を預けてぶつかってくる山中。「外に出されたら試合が終わる」。とっさの判断で西川は右脇に抱えていたボールを両手に持ち変え、インゴールに向かって長い腕を伸ばした。
 3人の体が雪崩のように重なり合って倒れる。インゴールに転がった楕円球。静寂、逆転トライか。だが無情、グランディング寸前でボールは西川の掌からわずかにこぼれていた。ノックオンの判定。その直後、ノーサイドの笛が鳴った──
 前節の大敗から気持ちを切り替えてIBM戦に臨んだラガッツ。監督兼任の大黒柱・FL渡邉庸介がイエローカード累積3枚で出場停止。輪をかけて苦しい布陣を強いられる中、前節でいい働きを見せたLO都出清士郎がスタメン出場。沢口高正とのLOコンビは、なんと10年前のIBM戦で勝利した年代ものの縁起がいいメンバー編成だ。この都出が前半から鬼気迫るタックルを連発し、チームに勇気を与えた。
セコムラグビー部4:丸山選手
幾多の怪我を乗り越えグラウンドに戻ってきた丸山隆正
セコムラグビー部5:山田選手
ロスタイムに飛び出した山田久郎のトライで追いつめたが
 さらにもう一人、ついにあいつがグラウンドに帰ってきた。今季、ラガッツのバイスキャプテンを務める丸山隆正だ。2006年トップリーグで開幕スタメンを勝ち取り、チームの開幕戦勝利に貢献。その翌週の三洋電機戦でも外国人顔負けのパワフルな突進と、ボールに絡み続ける豊富な仕事量で当時のヘッドコーチ、ウェイン・ラブ氏からはラガッツのキーマンに指名されたほどだ。
 しかし、希望のともしびはわずか2戦で吹き消される。椎間板ヘルニアを発症。手術とリハビリで実に2年半の歳月を要した。その後も回復と再発を繰り返し、思うように練習できない日々が続く。昨シーズンも試合出場はわずか1試合、30分間にとどまったが丸山は腐らなかった。「ずっと外から試合を見ていて、自分ならこうすると置き換えていた。去年まではどこかでチームの熱意、必死さが足りなかった。このチームが一つになれば大きく変わることができる。一つの練習のタックル、パスから必死になって、本気になれば絶対に道は開ける」(丸山)。
 誰よりもラガッツの底力を信じていた。そして、自分自身の体が戻ることを信じてやまなかった。今シーズン、グラウンドに立てない日々もウエイトルームにこもり、ひたすらトレーニングに励んできた。
 試合に出れば再発の恐れはある。だが、心は一つだ。開幕8戦目で渡邉監督は決断を下した。背番号18、リザーブながら今季初めて丸山をメンバーに起用した。「マルは誰もいない日でも毎晩、毎晩グラウンドに通って練習していた。その努力があったからこそ、ここに戻ってくることができた」(渡邉監督兼任)。
セコムラグビー部6:西川選手
ラストワンプレーで西川匠が突進、だが逆転トライは幻に
 そして後半22分、待ちに待った出番が訪れた。ファンの拍手に包まれ、丸山がピッチに。いきなりボールを持つと怪我を恐れぬ激しいコンタクトプレーで試合の空気を一変させた。破壊力抜群の「タテ」、「タテ」。相手をかち上げる豪快なタックル。惜しくも逆転勝利こそならなかったが、今のラガッツに一番大切な思い切りの良さを体現してみせた。
「自分の体は心配ない。それよりもなぜ負けてしまったのかをしっかり分析してどう次につなげるか。これだけ何度も接戦の試合を落としているということは、それぞれが何かを変えないといけないということ」(丸山)。
 恐れずに戦う。どうしても勝ちたいと願う。願い、強く念じて勝つためにやるべきことをやる。徹底的にやる。そこには極限状態の中でプレーを心底楽しんでいる選手たちの顔があった。自然、活路は開けるだろう。ラガッツの最後の可能性はここに眠る。

セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「焦りや不安を払拭し、挑戦者の気持ちを持って戦う」
 今までの反省が生きたプレーが随所に見られました。しかし前半、風下なのに相手に簡単にボールを渡してしまい、キック一つで陣地を取られたのは課題です。後半最後のボールの動かし方が前半からできていれば。いつもあと少しのところで、その先が見えてこないのは選手の心に焦りや不安があるから。残り3試合、全力でぶつかり挑戦者という気持ちを持って戦います。マル(丸山)が復帰したのはとても心強いことで、今後上手く起用できるように考えたいと思います。

セコムラグビー部8:姫野主将 副 将  丸山 隆正
「今まで以上にラグビーを楽しんで勝ちにいく」
 常にみんなで声を掛け合い、練習でやってきた自分たちのラグビーを出せましたが、またしても敗れてしまいました。敗因は、攻め込まれているときの自陣でのペナルティ。ピンチの時こそ個々のすばやい判断とコミュニケーションが必要です。またアタックでは、外への意識の前に、もっとシンプルに前へ出ることが大切です。まだ誰一人あきらめてなどいません。残り試合、全員で今まで以上にラグビーを楽しみ、勝ちにいきます。

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