SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

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トップイーストリーグ第6節

セコムラガッツ  7 秋田ノーザンブレッツ  8
開催日 2009年11月1日(日) キックオフ 13:00
天候 雨/弱風 開催地 秋田市営八橋陸上競技場
レフリー 堀江 学(関東協会) 観客数 200人

落とし穴は必然の結末、心にあったのは油断かそれとも・・
ノーザンブレッツに3年ぶりのリーグ戦勝利を献上

 伝説の特ダネ新聞記者は「チェック・ダブルチェックの男」だった。“サスペンダー”をしているのに、“ベルト”も締めていた。
 慎重に慎重を重ねた裏取りこそスクープを打つときの鉄則。映画「クライマーズハイ」の一幕である。
セコムラグビー部3:今村選手
中途半端なプレーに「自分に腹が立つ」と話した加藤祐太
【PHOTOGRAPHED BY BRAVISEAMO】
セコムラグビー部1:加藤選手
大雨の中、0−0で前半を終え選手の足取りも重い
セコムラグビー部2:前半終了
いつでも全力プレーが光るルーキー・今村六十
 果たしてこの日のラガッツはどうだったろう。ここまで5戦5敗。1試合の平均失点が80点。逆に得点は1トライにも満たない。この対戦相手に100%勝ち切るための方策は練られていただろうか。
 負けたという現実だけが重くのしかかる敗戦。歓喜の初勝利から7日後、ラガッツは秋田で地元の雄・秋田ノーザンブレッツの前に無残に散った。
 そこにあったのは油断、それとも。さすがにこの環境下で戦う選手たちに「慢心」という言葉は当てはまりづらい。しかし、リーグ創設期を含めてトップリーグという最高峰の舞台を3季経験してきた選手たちにとって、今季のノーザンブレッツの成績を見て、わずかな気の緩みがあったとしてもおかしくない。
 前節のJAL戦、待ちわびた初白星。次は最下位のノーザンブレッツ。連勝は固いだろう。当然4トライ以上を奪ってボーナスポイントも取っておかなければ。これまで目の前の一戦に懸けてきたラガッツが、ほんの少し上から目線でモノを見て、その先のことまで考えてしまった。ここに見えないスキが生まれる。
 観戦者もわずかだったゲームの目撃談。さらっと試合を振り返り、選手たちの後悔と悲壮な決意を聞いたら次へ行こう。決して投げやりじゃなく、うんちくも論評もここでは意味をなさない。この底から這い上がるのは選手たちの自力だけだ。誰も手助けなんてできっこない。
 11月1日、秋田は朝から雨降りだった。前日、高校の決勝が行われ、名門・秋田工が花園行きを決めたグラウンドもみるみるうちにぬかるんでいった。
 前半、トスに勝ってエリアを取ったラガッツ。風下の中、敵陣に入れずディフェンスに大半の時間を費やす。新人のCTB今村六十も「今までで一番のウォーミングアップができたのに」と首をかしげた。自陣から強引にカウンターを仕掛けるもミスを連発。ちぐはぐなまま前半は珍しいスコアレスドローで終わる。
セコムラグビー部4:長井選手
長井達哉のトライで先制、流れに乗るかに見えたが
セコムラグビー部5:モ姫野主将
最後まで逆転を信じ、突進を繰り返した姫野拓也主将
 後半からラガッツはFB加藤祐太に代え、長井達哉を投入。12分、スクラムから展開し、キャプテン・姫野拓也がラインブレイク。フォローした長井がトライを決め、ようやく均衡を破る。長井のゴール決まり7点を先制。しかし直後の15分、自陣でボールを奪いカウンターに転じようとした矢先、長井がノックオン。そのボールをドリブルでインゴールまで運ばれ、あっさりトライを返される。
 その後は冷たい雨の中、ハンドリングエラーが重なり、スクラムも足場が柔らかく思うように押し込めない。フラストレーションが募る中、30分には自陣ゴール前のぺナルティで7−8と逆転される。
 目の色を変えて相手ゴールに迫るラガッツだが、一度狂った歯車はとうとう最後まで元に戻らなかった。悪い流れを引きずったままで、「今年は常に総力戦だ」といいながらベンチはLO都出清士郎、SH宮澤永将、WTB石橋秀基といったカードを最後まで切れない始末。 38分にはここしかないというゴール前のチャンスで長井がDGを狙うも、相手のプレッシャーを受け失敗。試合はロスタイムに突入する。
 そして試合終了間際の42分、敵陣10m付近でラガッツはペナルティを得る。これがラストチャンスか。これまでチームの幾多の危機を救ってきたゴールデンブーツ・長井が、自らPGを蹴る意思を示した。
セコムラグビー部6:ノーサイド
歓喜のノーザンブレッツの選手たちに、ラガッツは何を思う
 静まり返った八橋陸上競技場。強い雨に視界をさえぎられながら、長井の右足は振り抜かれた。美しく弧を描いたボールはゴールポストの間をめがけて伸びていくも直前で失速。しかし、ノーザンブレッツの選手が落球。ノックオンの笛が吹かれ、堀江学レフリーはラガッツボールの5mスクラムを示した。
 まだワンプレーある。悲鳴とどよめきがスタンドから起こる。しかし、スクラムのポイントまで走り寄ったレフリーは再び手元の腕時計に目をやると、耳の奥まで切り裂くようなノーサイドの笛を吹き鳴らした。
 今季ここまで未勝利。昨季も全敗で最下位に沈んだノーザンブレッツのリーグ戦勝利は2007年12月2日の栗田工業戦以来。そのお膳立てをして、秋田の地に祝福をもたらしてしまった。痛恨の極みである。番狂わせなどと口が裂けてもいえない。もう一度戦ってラガッツが勝つ保証などどこにもないのだ。ロッカールームで升本草原が口にした一言にすべてが集約される。「強いから勝つんじゃない、勝ったほうが強いんだ」。
 以下は、しばしの放心状態から、強い覚悟で前を向き走り出した選手たちの述懐。
「絶対勝つではなく、最後まで絶対勝てると思っていた。心のどこかでラグビーを甘くみていたのかもしれない。今年のラガッツは気持ちで大きく試合内容が変わる。本当に応援してくれている人たちに申し訳ない気持ちでいっぱい」(高根修平)
「プレッシャーもあまりきつくなくて、いつでも得点できると思っていた。そんな気持ちが中途半端なプレーにつながり、何度もピンチの場面を作ってしまった自分に腹が立つ。もう二度とこんなことのないように。一つひとつのプレーに責任をもって、全力で取り返したい」(加藤祐太)
「試合もそうだが、結局は自分自身に負けた。前日のビデオセッションからどこか今までと違う雰囲気だった。ラガッツは決して弱いのではない。一人ひとりがチャレンジ精神を持ち続けて戦うことでチームが強くなり、必ず思い通りの納得いく試合ができるはず」(浅野和義)
「普段しないような反則を3回もしてしまった。自分の甘さ、緊張感のなさが出た。自分たちは失うものは何もない。それぞれが自分にできることを全力でやる。ラガッツの生命線は気持ち。自分に勝ってあと5戦、もうどこにも負けない」(藤田大吾)
 誰が悪いわけじゃない。ここまできたらみんなでやるしかない。残る対戦相手はトップリーグ降格組と昨年の上位3チーム。ならば腹をすかした獣になろう。今こそ2003年12月13日秩父宮、NEC戦の再現を。ノックスがいなくたって、今のラガッツにならやれないはずはない。

セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「ラグビーの定石を完璧に崩してしまった私の責任」
 チームのどこかにひそんでいた怠慢な気持ちが、このような結果につながってしまった試合でした。やろうとしたことが何もできない中で、いつでも得点できるだろうという慢心があった。前半、風下でキック中心の組み立てをしてしまったことが、後半の流れを作れなかった原因です。ラグビーの定石を完璧に崩したこと、戦術を立て直せなかった私の責任です。これから上位陣との対戦が続きますが、上を向いてあきらめずに頑張ります。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「負けたという事実をしっかり受け止めなければ」
 前節ようやく勝利することができましたが、このような結果になってしまいました。負けたという事実をしっかり受け止めなければいけません。前半はなかなかエリアマネジメントが上手くいかず、我慢のゲーム展開でした。後半は敵陣にいる時間が長かったですが、それを得点につなげられなかったのが自分たちの弱さです。こういう状況だからこそ、よりチームが一つになって、NTTコミュニケーションズ戦に臨みたいと思います。

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