SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

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トップイーストリーグ第5節

セコムラガッツ  21 JALウィングス  0
開催日 2009年10月25日(日) キックオフ 14:00
天候 曇り/微風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 鈴木 正史(関東協会) 観客数 200人

見出し

 ある人は云った。「虹のはじまる場所を探しているんだ」と。
 それから、こうも云った。「光ってないとすぐに忘れられてしまうから」。
セコムラグビー部1:千巌選手
完全復活、攻守にわたり全力プレーが光る千巌和彦
【PHOTOGRAPHED BY BRAVISEAMO】
セコムラグビー部2:石橋選手
石橋秀基はスピードに乗った縦への突破で活路見出す
セコムラグビー部3:宮澤選手
ビーチフットで全国制覇の宮澤永将、芝は7年ぶりの復帰
 開幕5戦目。時折雨のパラつく曇天模様の空の下でも、初勝利に向かって汗を流すラガッツの選手たちは美しい。今シーズン初めて、セコム株式会社の原口兼正社長が応援に駆けつけた御前試合で、やるべきことはただ一つ、勝利あるのみだ。
 前半、気合いみなぎる両CTB・姫野拓也主将と今村六十のタックルが相手の膝下に突き刺さる。ボールを奪うとすぐに敵陣へ。10分、SO升本草原のPGで幸先よく先制する。さらに25分、ここでも姫野の強烈なタックルが決まると、たまらず相手はボールを落球。カウンターからの素早い仕掛けで大きく外へ展開する。一番外で「待ってました」とばかりにパスを受けたWTB山田久郎はライン際のスペースを走り切って2試合連続のトライ。8−0とリードした。
 気持ちで相手を圧倒した前半戦。ゴール前にFWがラッシュすると、沸き起こる大歓声とともに、原口社長も席から立ち上がって試合の行方を追った。さらにラグビーの格闘技としての側面でもある激しい肉弾戦、升本のハイパントを相手がキャッチするや否や一人、二人とトップスピードのタックラーがすっ飛んでくる。
 過去4戦の反省を踏まえ、敵陣に入ったら確実にショットを選択。必ずスコアして帰ってくる理想的なゲームの流れを形成する。終了間際の39分、43分に3点ずつを加え、14−0とリードして前半を終えた。
 後半もラガッツペースは続く。しかし、ゴール前のラインアウトでミスが続くなど点差を広げることができず、セーフティリードを奪えない。スコアが動かないことで試合の主導権も少しだけよれた。互いにまだ勝ち星のないチーム同士の戦い。JALも決死の覚悟でこの一戦に挑んでいた。後半15分過ぎからは逆にラガッツが続けざまにピンチを迎える。
 それでも、この日のラガッツは最後まで徹底されたプレーで、最後の一線を越えさせなった。徹底されていたのはシステムではない。ファーストタックルが外され、決められたラインディフェンスが崩れた時間帯もあったが、それでもすぐ後にミスを取り返すプレーがあった。徹底されたのは“意識”であり“ONE TEAM”の思い。ゴール前5mの攻防では、白線の上に手をつき相手を待つFL藤田大吾の表情に、狂気にも似た笑みがあった。
 絶対に止めてやる。ちびっ子たちの人気者・大吾の直情。「子どもとの約束は破れない。今日こそは勝って、いつも一生懸命応援してくれるラグビースクールの子たちと喜び合う。大きくなったら、強いセコムラガッツに入るんだって思ってもらいたい」。
 どん底を味わった人間だからこそ分かる境地がある。“苦しいとき、自分だけ苦しいと思うヤツは最低だ”。
セコムラグビー部4:山田選手
トライゲッターとしての地位を築きつつある山田久郎
セコムラグビー部5:渡邊監督と山田選手
5年前の国体で選手宣誓する渡邉庸介監督兼任(左)と当時高校生の山田
 もう一人、最後はオレが決めてやるとチャンスを窺う者がいた。先制トライの山田。今年入社のルーキーは地元・埼玉の深谷高出身。開幕から全試合フル出場を続ける元気印の心にも期するものがあった。
「社会人になって“ホーム”という感覚を知った。こんなにも近い距離でファンの人が見てくれているなんて、今まで味わったことのない経験。狭山での最後の試合で、勝つことがみんなへの恩返しになると思った。後半は自分のパスミスもあったし、自分の暴言でペナルティも取られて情けなかった。ボールをもらったら勝負しようと決めていた」。
 忘れもしない、5年前の埼玉国体──。成年男子の部・埼玉県代表は、オールセコムで本気のメンバーを編成し見事、地元に栄冠をもたらした。そのとき、少年男子の埼玉代表にいたのはまだ高校生だった山田。渡邉庸介監督兼任と並んでの選手宣誓は、思い出に残る1枚だ。
 だからこそ、今年2月10日のセコム強化中止の報を受けても「ラグビーができるならセコムでやりたい」。意思を貫いた。さすれば、鮮明に描いた思いは必ず叶う。
 後半ロスタイム、ボールはNO.8高根修平から途中出場のFB長井達哉とわたり、長井が芸術的なラストパスを送る。受けた山田は無我夢中で駆けた。内に切ってマークをずらすと、タックルを振り切りインゴールへ。勝負を決めるトライ。勝利を確信したHO安藤敬介が、升本が駆け寄り山田は揉みくちゃにされた。
 そして、待ちわびた白星を告げるホイッスルが鳴り響いた。選手の体から、ドクドクとアドレナリンは分泌されただろうか。勝者のみが浸ることのできるエクスタシーの味はやはり最高だ。「勝つことがこんなに大変だとは思わなかった」(山田)。高校、大学と強豪校で揉まれた選手ならではのストレートな感想だろう。こんなに負けが続いたことなど、おそらく人生で初めての経験だ。
「仕事で一緒に練習する時間も少なくて、チームに馴染めない時期もあったので、自分はプレーで認めてもらうしかないと思ってやってきました。ジローさん、ヤマさん、草原さん、高根さん・・・いい仲間ばかりがいるチームの一員にようやくなれた気がします。セコムに入ってよかった。今、この場に居られることが幸せ」(山田)。
 一つの思いが結実し、選手たちの努力は報われた。だが、本当の戦いはこれから始まる。手放しで喜んではいられない。ちらほらと散見される課題だって見過ごせない。後半最初の得点チャンスでトライにこだわったのは、ゲームマネジメントの観点からすれば、全敗のチームとは思えないミスジャッジだ。血気盛んなルーキーのレフリーへの文句など言語道断と釘を刺したい。
 リーグ戦も折り返し地点。これから「未知の領域」に挑む選手たちへ。どうかケガにはくれぐれも気をつけて。いつまでも尊敬できるセコムラガッツであってほしい。

ようやく訪れた歓喜の瞬間、セコムの原口兼正社長を囲んで
セコムラグビー部5:社長を囲んで
セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「勝てたことが一番の収穫、多くの応援に感謝」
 まずは勝てたことが一番の収穫になりました。今までくすぶっていたものが少し解消できたと思います。応援に来てくださったたくさんの方に感謝します。しかし、課題であった“チャンスをミスでつぶす”ことが多かったのは反省材料。後半に選手の入れ替えを考えていましたが、点差が開かずむやみに動けない状況にしてしまいました。それでも相手に得点を許さなかった点は評価できます。今後も状況判断を皆で共有できるようにしていきたいです。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「皆が気持ちで止めて相手をゼロに抑えられた」
 2009年度公式戦初勝利を素直に喜びたいと思います。日ごろから温かなご支援をいただいている多くの皆様の支えによるものと、あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。接戦を落とす試合が続いていましたし、勝ち切れたことは大きい。タックルミスやラインディフェンスで悪いところも出ましたが、皆が気持ちで止めて相手をゼロに抑えられたのはとてもよかったと思います。次戦の秋田ノーザンブレッツ戦もチーム一丸、全力で勝利をつかみます。

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