SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

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トップイーストリーグ第4節

セコムラガッツ  14 キヤノン  18
開催日 2009年10月18日(日) キックオフ 14:00
天候 晴れ/弱風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー 雨宮 康順(関東協会) 観客数 200人

体内の奥深くからほとばしるラグビーへの愛と熱。悔しい4連敗にも敵将から届いた感謝と温かなエール

 ノーサイドの瞬間、かつて日本中のラグビーファンを虜にした稀代のスクラムハーフは、指令塔の上で苦虫を噛み潰したような表情のまま、額の汗をゆっくりとぬぐった。
 永友洋司。学生時代は紫紺のジャージーをまとい、国立競技場7万の大観衆の前で日本代表・堀越正己を封じ込め、ワインレッドの社会人時代には、屈強な神戸製鋼のV8を止め、三洋悲願の単独日本一を阻止した。数々のドラマを超えるドラマを現実のものにし、いまもなお人々から愛される存在。さてこの好漢は、キヤノンラグビー部監督として、今季のセコムラガッツの実力をどのように分析していたのだろうか。
セコムラグビー部1:高根選手
豪快なトライを決めFWの核として奮闘する高根修平
【PHOTOGRAPHED BY BRAVISEAMO】
セコムラグビー部2:西川選手と山賀選手
セットプレー安定の鍵を握る西川匠(左)と山賀敦之
セコムラグビー部3:タックル
気持ちのこもったタックルは80分間途切れなかった
 開幕から勝ち星のないラガッツ。3戦のうち2戦を1トライ差で落とし、今週こそと初勝利に懸ける思いは強い。一方で昨季、関東社会人リーグで2位に滑りこみ、トップイースト初昇格を果たしたキヤノン。開幕戦でいきなり日本IBMを破り勢いに乗る。この日は新型インフルエンザ対策から選手・スタッフ全員がマスク姿の異様な出で立ちで現れると、皆が自信に満ちた顔つきでラガッツのホーム・狭山の地に入った。
 試合開始早々から、心穏やかではなかった。「自信を持っていた」(永友監督)スクラムが押せない。ラガッツの意思統一されたプレー、ボールへの集散は思いのほか早かった。「今年のセコムのチーム事情については聞きおよんでいました。練習量も足りていない。実戦経験も乏しい」。だからこそ勝負に徹し、前半から主導権を握るつもりだった。思うようにいかない試合運びに苛立ちを隠さない。「そこはキックだろ」「切り返しの反応が遅い」。単なるグラウンドへの指示だけではない、つい独り言も増えた。
 試合が動いたのは前半18分。PGで先制したキヤノンが再びチャンスを迎える。決定力のあるWTBロマノ・レメキがライン際を快走し、ゴール前でラガッツのタックルを引きずりながらFB新井光へラストパス。トライを演出し、0−8とキヤノンが先手を取った。
 しかし、この直後からラガッツの反撃が始まる。キヤノンの連続ペナルティに乗じて敵陣深くに入ると、ゴール前5mスクラムからNO.8高根修平がサイドをえぐる。さらにはLOの西川匠、FL渡邉庸介。何度も押し戻されるが、今度はSO升本草原がDG(これは失敗)。その後も、ラインアウトからのモールでじわりじわりとキヤノンゴールに迫る。
 前半34分、一瞬ブラインドサイドのディフェンスが薄くなったのをNO.8高根が見逃さなかった。スペースへ持ち出し力強い突進でインゴールへダイブ。追撃ののろしを上げるトライ。SO升本が難しい角度からのコンバージョンを決め、1点差になると前半も残り時間は5分。永友監督はたまらず指令塔から駆け下り、サイドライン沿いまで出ると、ラガッツが誇る屈強なバックローの猛烈なプレッシャーを受け続けている田原圭祐・今村友基のHB団に指示を飛ばした。
 結局そのまま前半終了。とてもリードしているチームとは思えない防戦一方の展開に、永友監督は黙っていない。10分間のハーフタイム。緑の芝生の上で檄が飛んだ。
 一方のラガッツ。得点力不足に悩むチームにとって、前半FWで取った1本は大きな自信になった。選手たちは確かな手ごたえを感じて息を弾ませる。「こんな緊張感なかなか味わえないぞ。この緊張を楽しんで、絶対勝とうぜ」。ベテラン・沢口高正の声に全員が反応した。
セコムラグビー部4:藤田選手
ラガッツの熱き魂の象徴ともいえる藤田大吾の突進
セコムラグビー部5:山田選手
キレのあるスワーブを切り山田久郎が公式戦初トライ
セコムラグビー部6:モール
ドライビングモールで攻めたが逆転はならなかった
 勝負の40分が始まった。どちらが先にスコアするか、互いに敵陣には入るもミスで取りきれない展開。試合はこう着状態となる。迎えた11分、ラガッツのアタックに思わぬほつれが生じた。ボールを奪われると、またもレメキに走られる。続く16分にはハーフウェイ付近で痛恨のインターセプト。レメキの連続トライで点差は開く。
 後半勝負どころでリードを奪い、眉間にしわを寄せていた永友監督の表情にも少しばかり安堵の色が浮かぶ。しかしそれを打ち消すかのように、ラガッツゴール裏の円陣では老獪な沢口が、意気消沈する若い選手たちを大声で鼓舞する。「まだ十分に時間は残っているから落ち着いていこう」。2年ぶりの現役復帰。チーム最年長のベテランは、厳しい冬の時代を経験してきた。その言葉には安心感と重みがあった。
 落ち着きを取り戻したラガッツ。選手たちの目の奥に宿る闘志はますます燃えたぎっていた。一昨年までのチームメート、キヤノンの前田貴洋主将も苦しい時間帯の心境を吐露する。「正直、ラガッツは後半になればもっと(スタミナが)落ちてくると思った。それが一人タックルを外しても二人目、三人目が絡んでくる。気力も体力も最後まで変わらなかった」。
 25分、ラガッツは再びチャンスでドライビングモール、SH樋口勝也のパスアウトから狭いサイドへボールを送り、ルーキーのWTB山田久郎がトライ。「あの11番、夜勤明けらしいですよ」。永友監督は言葉を失った。
 1トライで逆転となる14−18でラスト10分の攻防。攻めるラガッツ。何度もチャンスはあった。ペナルティが続くキヤノンは途中出場のPR立川大介がラフプレーで一人退場に。あと一歩、もう少し、だがまたしてもあと一歩が届かなかった。
 試合後、知と情、慈愛に満ちた敵将を直撃する。
 「指導者として恥ずかしい気持ちでいっぱいです。セコムさんの試合に懸けるものすごい“熱”を感じました。ラグビーができる喜び、それを応援してくれる方に対する感謝の気持ちが伝わってきました。はっきりいって、ラグビーってそこだと思うんですよ。情熱を持ってやれているか。確かに一人ひとりのスキルは昨年までの方が高かったかもしれない。でも今日、これだけのラグビーをやられて、サントリーで選手として、コーチとして何度も対戦してきましたけど、セコムってこんなチームだったっけという印象。うちの選手にとっても本当にいい勉強になったし私自身、大事なものに気付かされた思いです」。
 これまでも常に試合後のインタビューでは、真っ先に相手チームやレフリーへの敬意を表してきた永友監督の偽りない実感だ。
 「どのような環境でも、プライドを持って戦っているセコムの選手たちに一人のラガーマンとしてエールを送りたい。いいチームだと思いますよ。この仲間たちと一緒にグラウンドで戦って勝つ喜びは格別でしょうね」。

セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「もっと厳しく激しく『ONE TEAM』を意識して」
 試合内容はとても充実していましたが、簡単にトライを取られてしまったことが悔まれます。PGを狙うべきところでトライに固執してしまっていたのは自分の判断ミス。チームとしてやろうとしていたことはできましたが、最後の詰めが甘い。ゴール前で粘って得点を重ねることの大切さと、もう少しの辛抱が足りませんでした。何度も同じ過ちをしていては成長がありません。もっと厳しく激しく「ONE TEAM」を意識します。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「足りないのはチャンス時の集中力と意思統一」
 チームは成長できていますが、それでも勝てないのはチャンス時の集中力、意思統一が足りないからだと感じています。相手ゴール前まで行ったら絶対に得点して帰ってくる意識を全員がしっかりと持つことが大事。そして得点するためにチームとしてどうするかを明確にしたいと思います。良い内容の試合をしても、負けては意味がない。全員がそう感じています。次戦に向けていい準備をして初勝利をつかみます。

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