SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

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トップイーストリーグ第3節

セコムラガッツ  9 サントリーフーズサンデルフィス  14
開催日 2009年10月4日(日) キックオフ 14:00
天候 晴れ/弱風 開催地 セコムラグビーフィールド
レフリー フィル スミス(ウェリントン協会公認) 観客数 300人

見出し

 あの男がやってきた。週末、新大阪から新幹線に乗ってやってきた。のぞみでもひかりでもない、こだまに乗ってはるばるチームに合流したのはSO長井達哉。一度は引退した天才がぶっつけ本番の今季初出場だ。
セコムラグビー部1:選手たち
「One Team」を合言葉に勝利を信じて戦う選手たち
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
セコムラグビー部2:長井選手
まったくブランクを感じさせなかった長井達哉の動き
セコムラグビー部3:升本選手
升本草原は後半、長井から10番を引き継いでプレー
 開幕連敗で本拠地・狭山に戻ってきたラガッツ。セコムの社員や地元のファンなど大勢の観客が詰めかける中で、サントリーフーズ戦を迎えた。初勝利をめざして意気込むラガッツは前半、無駄のない動きでラインをコントロールする長井の正確無比なキックで敵陣深くに攻め込む。10分、FWとバックスが一体に前へ出ると、22mラインの外から長井がDGを決め先制。DGでの得点は単にスコアだけでなく、立ち上がりのチームを勢いづかせる呼び水となる。
 さらに続く12分、長井が上げた滞空時間の長いハイパントにLO西川匠、PR千巌和彦が猛然とダッシュ、キック処理にもたつく相手FB白藤友数に体ごと襲い掛かりミスを誘う。17分には長井がきっちりPGを決め、6−0。序盤戦の主導権を握った。
 「長井のよさは視野の広さ。常に狙うべきスペースが見えている」(遊佐和彦チームサポーター)。久々のゲームにも関わらず違和感なくチームにフィットしている、そんな長井の姿を、ベンチから食い入るように見つめる升本草原の姿があった──
 今年3月、セコムラグビー部の強化中止が決まり、長井は引退を決めた。2005年シーズンにはトップリーグで日本人2位の得点を叩きだしたスーパーブーツ(ちなみに1位は廣瀬佳司氏・元トヨタ自動車ヴェルブリッツ、長井にとっては島本高−京都産業大の先輩)。会社に職場の異動を申し出て、家族とともに生まれ故郷の関西へ帰ることが正式に決まった。
 それから数日後、ある日の宴席で長井は背番号10を託す後輩・升本と静かに語り合っていた。チームとしての先が見えず、思わず不安を口にした升本に長井はものすごい勢いでキレた。「スタンドオフが迷ってどないすんねん。そんなんやったら、やめてまえ。周りがどうこうやなくて自分がどうしたいかやろ。ちゃうんか。お前がはっきりせえへんかったらな、他のヤツがみんな可哀相やぞ」。無論、酔いもあったろう。しかし、このときラガッツの背番号10の精神は後輩へと託された。
 今季、新チームでの升本の頑張りは目を見張るものがあった。常に大声で練習を引っ張り、開幕戦での活躍は記憶にも新しい。しかし、激しいコンタクトにケガはつきものだ。わずか1戦で悪夢の戦線離脱。升本は受傷した夜、真っ先に長井に連絡を入れた。「代わりがいません。助けてください」。
 ラガッツのチームとしての公式戦出場が決まっていた時点で、人数不足を補うため、遠く離れた兵庫から長井もバックアップメンバーとして選手登録を済ませていた。升本はゲームのビデオを送り、長井にチームの状況を刻々と伝えた。
 「楕円球はまったく触っていない。走りこんで体を作っていただけ」と話す長井は、試合前日にチームに合流し、見事にキックオフからゲームを支配してみせた。「長井さんが入るとガラッと雰囲気が変わる。自分もそういう選手になりたい」(升本)。
セコムラグビー部4:石橋選手
なかなかいい球がもらえない石橋秀基、次戦初トライを狙う
セコムラグビー部5:高根選手
力を出し切ろうとするハートが伝わってきた高根修平の突進
セコムラグビー部6:山賀選手
敗戦の笛にぶつけようのない怒りで思わず絶叫する山賀敦之
 ラガッツは前半、ミスから2本のトライを許し6−14とリードされて試合は後半に突入する。5分、長井のPGが決まりその差はわずか5点。その後、両チーム一進一退の攻防が続き、迎えた26分、ケガをおして升本がグラウンドに登場、長井に代わりSOの位置に入る。長井はFBへ。新旧2人の指令塔タッグがラインを動かし、初勝利をめざした。
 升本が振るタクトは、どんなときも同じ姿勢で柔軟にプレーすること。そしてチームの強みを引き出し、相手の良さを消す。最後に勝利を手繰り寄せるのがスタイルだ。
 逆転を信じて戦うラガッツ。しかし、後半30分すぎからはゴールラインを背負い、自陣に釘付けにされる。勝負を決めようとモールを組み、執拗にサイドアタックを浴びせてくるサントリーフーズ。それでも「One Team」となったラガッツは鉄の塊りのごとく、決死のディフェンスでトライを許さない。その鬼気迫るプレーは見るものの魂を揺さぶった。古巣との初対戦となったサントリーフーズのPR田村義和も「まったく太刀打ちできなかった。セコムFWはめちゃくちゃ強かった」と脱帽した。
 ラスト10分の攻防、攻めるフーズ、守るラガッツ。そして、何度目かの密集での肉弾戦の末、とうとうラガッツはボールを奪い返した。だが、無情にも試合をひっくり返す時間は残っていなかった。「一番きついあの時間帯にあれだけ粘れるんやったら、あともう少しのとこ。これまでできていなかった最後20分間の戦い方を整理して、しっかりしたアタックもできた。前半取られた2本が計算外」(長井)。
 なかなかどうして、神様は勝たせてはくれない。開幕からの連敗は3に伸びた。しかし、つかみたい勝利はもうすぐそこまで来ている。
 「みんないい顔してたな。こういうゲームを続けて、あきらめないでやること。また来ますわ」。笑顔でそう言い残して、長井は家族と仕事が待つ関西へと帰っていった。

セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「負けが続いているが気持ちをしっかり持って戦う」
 セットプレーの悪さとペナルティ・タックルミス、敗因はこれに尽きます。あと少し我慢が足りない。許した2本のトライはいずれもタックルミスによるものでした。アタックに関してもブレイクした後に取りきれない。相手を楽にさせてしまいました。3戦終わって負けが続き、選手の気持ちが落ち着いてしまうようなことがあってはならない。心をしっかりと持って。2005年トップリーグで戦ったときのように、一つ勝てば変わる気がします。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「実戦重ね感覚取り戻した、チームは成長途上」
 負けるにはそれなりの原因があります。ここ一番の集中力、ゴール前の決定機で致命的なミスが出てしまったことがうちのチームの弱さです。敵陣に行ったら、スコアして帰ってこなければいけません。それでも春、夏と実戦を経験できなかった分、公式戦を重ねる中で各自がゲーム感やフィットネスなど、感覚を取り戻してきた部分はあります。決して悲観的な試合をしているわけではありません。次のキヤノン戦が楽しみです。

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