SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

●第1節
●第2節
●第3節
●第4節
●第5節
●第6節
●第7節
●第8節
●第9節
●第10節
●第11節

昇降格順位決定戦

●1回戦
●2回戦


観戦記

試合結果ナビゲーション

トップイーストリーグ第2節

セコムラガッツ  10 栗田工業  33
開催日 2009年9月20日(日) キックオフ 14:00
天候 晴れ/強風 開催地 栗田工業グラウンド
レフリー 篠原 克行(日本協会A1級) 観客数 100人

描いたシナリオ崩れて開幕連敗、今が我慢のとき

 この日のラガッツはどこかフワフワしていた。40分間の前半が終了し、スコアは7−9。今思えばこのとき、ここまで選手に焦燥感を募らせたものとは何だったのだろう。ハーフタイム、選手たちは時間を惜しむかのように口々に思いのたけをぶちまけた。
セコムラグビー部1:加藤選手
加藤祐太は切れ味鋭い走りでトライをマーク
【PHOTOGRAPHED BY BRAVISEAMO】
セコムラグビー部2:主導権
気持ちの入ったプレーで後半途中まで主導権を握ったが
セコムラグビー部3:樋口選手
帰ってきた樋口勝也だが初勝利ならず悔しさを露わに
 「開幕戦と別のチームになっている」「ミスしたっていいだろ、思い切ってやろう」「一人ひとりが自分の仕事をしよう」「下向くな、顔を上げろ」「元気がないお前たちなんか見たくない」「勝つためにここにきたんだろ」「試合ができている感謝が足らない」。それだけ納得できない何かが皆の思いの中にあったということだ。心と体が離れてしまっている。
 試合前からチームの試練は続いていた。開幕戦で獅子奮迅の活躍を見せたSO升本草原。練習中も常に先頭に立ってチームを引っ張ってきた若きゲームリーダーが、眼底骨折でメンバーを外れた。代わって10番を背負ったのはキャプテンの姫野拓也。本職はCTB、東海大時代にFLにコンバートされ、社会人で再びバックスに転向した苦労人だ。
 この一週間、猛練習を積んできた甲斐もあり前半11分、FB加藤祐太の逆転トライ後のゴールキックを難しい位置から見事に決める。「チームのためならどこでもやる。みんなそれだけの覚悟を持って今季に臨んでいる」(姫野主将)。
 姫野主将だけではない。バックスは部員不足のため相手を付けての練習ができない分、それぞれがより鮮明にイメージを膨らませながら練習を重ねてきた。ディフェンスではラインにギャップを作ってしまうシーンもあったが、自在にボールを動かし、幾度もチャンスを作った。前半あっさり逆転した後は、ラガッツのペースでゲームは動いていた。
 だが追加点を奪えないまま迎えた26分、ハイパントにタッチキックと安定したプレーを見せていた姫野のたった1本のミスキックが命取りとなる。高い位置でボールをキャッチし、一気にカウンターを仕掛けてきた栗田工業の選手を、慌てて止めに行ったLO沢口高正のタックルが首にかかった。一発で前節の渡邉庸介に続く2試合連続のシンビン(10分間退場)。一人少ない時間帯に抜け目ない栗田工業のSOフィリップ・ドーソンは33分にDG、36分にPGを沈めきっちりリードを奪い前半を終えた。
セコムラグビー部4:姫野主将
SOデビューの姫野拓也主将「勝つためならどこでもやる」
セコムラグビー部5:中村選手
恵まれたサイズも魅力の2年目・中村功知が後半出場
セコムラグビー部6:山田選手
気合十分のルーキー・山田久郎はハートも一級品
 前述の通り、気持ちを切り替えてグラウンドへ飛び出していったラガッツは後半、キックオフから敵陣に入る。
 キックを効果的に使いながら前進すると、下半身に疲労はたまっているはずだが、まるでそんなことを感じさせないFB加藤の華麗なアタックからビッグチャンスを演出。しかしラストパスでミスが起こり逆転には至らない。その後もゴール前でモールを組んでトライをめざしたが、押し切るでもなく、バックスで仕留めるでもないしつこさに欠ける攻めでスコアを動かすことができなかった。
 接戦のまま終盤の逆転劇を狙った後半20分すぎからは、逆に栗田工業のペネトレーター、ポール・ミラーに勝負を決める連続トライを許し、最後はスコアも決壊した。
 開幕連敗のショック。それでも暗いニュースばかりではない。最後まで勇気を与えてくれたのがCTBでコンビを組んだルーキーの山田久郎と今村六十の二人だ。ルーズボールに対して顔面から地面に突っ伏すような今村の献身的なセービング。パスを放る味方を探すよりも先に、真っすぐに相手ゴールを目指して駆け上がる山田の意志を感じるラン。将来性のある二人のプレーがまだまだ終わらないラガッツの未来を予感させる。
 追いつめられたネズミは猫も噛むだろう。20点差以上開いた試合の後半ロスタイムに「まだ逆転できる」と勝利を信じて楕円球を追うのはナンセンスだ。それが人格形成という教育の要素を多分に併せ持つ高校生たちならまだしも。なぜ、そうなる前にチャンスを生かせなかったのか。開幕戦以上に悔しさの残る試合だった。
 試合の翌朝、埼玉県狭山市のグラウンドには選手たちが元気な姿を現した。前夜は思い思いの闇を彷徨っただろう。しかし一晩寝て起きて、頭は切り替わった。「元気じゃないラガッツなんて何も魅力のないただのチーム」(山賀敦之)。試合のビデオを皆で見返し、全員がくまなく意見し、考え、反省した。落ち込んでいるヒマなどない。シルバーウィークだって今のチームには仲間が集まれる貴重な機会だ。「活気ある話し合いができた。決まった人間だけでチームを作るのではなく、みんなでやる。これが今年のラガッツのスタイル。チームは着実に進歩している」(姫野主将)。
 かの戦国武将、甲斐の武田信玄はどでかい城を築くことはしなかった。「人は城、人は石垣、人は堀」。人材こそが宝と説いた信玄は、最強の武田騎馬軍を率いて、歴史にその名を残した。
 ラガッツの誇りこそ、人だ。ここに残り、集まった信頼できる仲間たちの存在だ。これから先の筋書きのないストーリー。作るのは自分たちだ。

セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「チャンスをものにできず『敗因は自分』と責任を痛感」
 チャンスをチャンスにできず、昨年までと同じように自分たちのミスで流れを切ってしまいました。敗因はゲームまでの入り方と、それを修正ができなかった点にあります。後半は特に自分のせいで、ディフェンスを崩してしまいました。ラインディフェンスをしていくという決まりを守らなかった自分の責任。はっきりとした反省内容があり、その中で皆が何をすればいいのかがわかっているので、チームの方向性はぶれていません。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「活気ある話し合いで悪いイメージを払拭。地元で白星を」
 気持ちが入っていないはずはないのに、いるべきところに人がいなかったり、リアクションが悪かったです。肝心なところでのミスやブレイクダウンの攻防での遅れが勝敗を分けました。局面の一つ一つに躍起になるのではなく、的確な状況判断をしながらのプレー選択が次への課題です。試合後に『これが今の実力、受け止めよう』と選手には話しましたが、チームの士気が下がることはありません。このままではダメだ、やってやろうという雰囲気がぐっと固まりました。

試合結果ナビゲーション

ページトップへ戻る

SECOM 信頼される安心を、社会へ。 お問い合わせ セコムラグビー部