SECOM RUGGUTs

トップイーストリーグ
2009-2010

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トップイーストリーグ第1節

セコムラガッツ  10 釜石シーウェイブス  14
開催日 2009年9月13日(日) キックオフ 13:00
天候 晴れ/弱風 開催地 ニッパツ三ツ沢球技場
レフリー 堀江 学(日本協会A1級) 観客数 602人

見出し

 すべてはこの日、勝つためにやってきた。このグラウンド上でラガッツの魂を見せる。選手の誰もがこんなにも胸の昂ぶりを感じながら、開幕の朝を迎えたことはなかっただろう。チームの強化中止が発表されてから7カ月、ついに、ここまでたどりついた。
セコムラグビー部1:選手入場
試練を乗り越え今年もリーグ戦の舞台に立った
【PHOTOGRAPHED BY YUKA SHIGA】
セコムラグビー部2:升本選手
キックにランに大車輪の活躍を見せた升本草原
セコムラグビー部3:今村選手
先制トライを決めた今村六十は期待のルーキー
 選手の移籍や引退で人数が不足し、幾度も存続の危機に立たされながら、次々と若手OBがチームに復帰し、2名の新入社員も運命をともにする道を選んだ。ケガや練習不足に悩まされながらも、初戦のスコアボードには確かに22名の“レギュラー”選手の名が刻まれた。
 初戦の相手は釜石シーウェイブス。原点を守り、頂点を翔けるラガッツにとって、これ以上ない相手だ。勢いよくグラウンドに走り出てきた選手たち。気持ちの高揚を抑えきれず、涙を流している選手は一人や二人ではない。FB加藤祐太のキックオフでいよいよ長いシーズンのホイッスルが鳴り響いた──
 序盤、ラガッツはセットプレーに苦しむ。キックオフのボールがダイレクトタッチ。ラインアウトも安定しない。押し勝っていながら、スクラムではたびたびペナルティを取られた。前半11分、スクラムで2度目となるペナルティから攻め込まれると最後は釜石のPR斎藤芳に抑えられ先制を許す。さらに21分にはゴール前のマイボールラインアウトをミスしてピンチを招くと、釜石のWTB津嶋俊一にPGを決められ、0−8とリードを拡げられた。
 先制されるとしゅんとなる。しだいに覇気が消え声が出なくなり自分たちを見失う。昔のラガッツならそうだっただろう。だが、今は違う。「限られた時間と環境の中でどうやって勝つかをみんなで頭を使って考え、話し合いながらやってきた。今までとは気持ちの入り方が全然違う」(FL渡邉庸介監督兼任)。
 相手がどうこうではなく、自分たちのやるべきことやろう。気持ちを切り替えた前半26分、チャンスは訪れる。PR千巌和彦の突進が起点となり、FB加藤が鋭いステップでラインを突破、フォローしたCTB今村六十がゴール真下へ飛び込む。新生ラガッツ、最初の得点はルーキーの快走から生まれた。日ごろはBE(緊急対処員)として、警備の最前線で昼夜問わず勤務する今村。初めての社会人生活、慣れない環境の中でもグラウンドでのパフォーマンスは、目を見張るものがある。SO升本草原のゴールも決まり7−8と1点差に追い上げた。
 しかし、前半終了間際にペナルティから再び釜石にPGを決められるとロスタイム、FL渡邉が相手選手に出会い頭のハイタックルを浴びせ痛恨のシンビン(10分間退場処分)。もう1本釜石がPGを積み重ね、7−14となったところでハームタイムを迎えた。
セコムラグビー部4:高根選手
プレーの一つひとつに執念が感じられた高根修平
セコムラグビー部5:加藤選手
加藤祐太は鋭い出足で幾度もチャンスメークした
セコムラグビー部6:沢口選手
2年ぶりに現役復帰のベテラン・沢口高正もフル出場
 後半最初の10分間を一人少ない状況で戦うことになったラガッツ。しかし、燃え上がる闘志は増す一方。渡邉がピッチに戻るまでの時間帯、釜石の攻撃をしのぎ切ると、流れはラガッツに大きく傾く。20分すぎからはFWが釜石を圧倒。モールを組み、しつこくボールを保持して前に出る。サイドをえぐり、倒されても再び前へ。チーム全員がかたまりとなって釜石ゴールに襲い掛かる。
 29分にはゴール前のラックから出たボールをSO升本が狙いすましたDGを決め10−14。とうとう1トライで逆転できる射程圏内にまでとらえた。
 「とにかく勝ちたい。1点差でも勝たなきゃ何も意味がない」(NO.8高根修平)。惜敗、健闘、よくやった。そんな言葉はとうに聞き飽きた。観客席には懐かしい顔が並び、声援を送っている。今春、チームを去り移籍したかつての仲間たちもまた、新生ラガッツの船出を目に焼き付けようとしていた。
 後半38分、ゴール正面でペナルティを得たラガッツ。イージーな位置でのPGを狙えば1点差となる。だが、チームの気持ちは一つだった。「勝ちにいこうと。これまでやってきたことを信じてトライを獲りにいった」(姫野拓也主将)。仲間を信じ、逆転を信じて全員でボールをつないだ。ロスタイムのラガッツの猛攻、耐える釜石。両チーム、最後は死闘となった。逆転はならなかった。
 ノーサイドの笛が激闘に終止符を打ち、ラガッツの初戦は黒星スタートとなった。姫野主将を中心にできた円陣の輪の中で、選手たちの目は真っ赤だ。「悔しい。でも、自分たちがやってきたことは間違っていなかったとわかった。下を向くことなんかない。もうこんな思いをしないように残り10試合、全部勝とう」(姫野主将)。
 悔しい。ただ、ただ悔しい。おそらく、今のラガッツは勝っても負けても心から涙を流せる。それだけのことをしてきたチームだ。だからこそ初戦、ここに懸けて、気持ちを込めて勝負した。最後は勝って泣きたかった。
 戦いから一夜明けた試合の翌日、このようなメッセージがチームに届いた。
 「昨日の試合を釜石ファンとして観戦しました。しかし、試合途中からあなた方の必死にラグビーに取り組む姿に感動し、目が潤んでしまいました。なぜかノ−サイドにはラガッツの応援席にいました。本当にラグビーが好きで、ラガッツを愛し続けるあなた方は、真のラガ−マンです。ラグビーを愛するあなた方を、ラグビーを愛する一ファンとしてこれからも応援し続けていきたくなるほどの感動を与えてくれました。これからの試合も苦難が待ち受けているでしょうが、観客に感動を与える最高のチ−ムでいてください」。
 2009年9月13日、ニッパツ三ツ沢球技場。じりじりとした陽射しが残る秋の午後だった。80分の激闘であれだけ太陽に熱を奪われてもなお、選手たちの体から放熱がやまなかった。これからも試練は続くだろう。だが決して心はぶれない。ラガッツが大きな一歩を踏み出した。

セコムラグビー部7:渡邊監督 監 督  渡邉 庸介
「ドキドキと喜びでいっぱいの開幕戦だった」
 開幕戦は本当の意味でドキドキしたのと、喜びでいっぱいでした。みんなで熱くなったし、チームが最初から一つになっていました。多くの社員やファンの方の応援に励まされて、もっと頑張らないといけないと思いました。これからもずっと変わらず応援に来てください。そして僕たちの姿を見て、少しでも感じてもらえるものがあれば何よりです。次からは必ず全勝します。

セコムラグビー部8:姫野主将 主 将  姫野 拓也
「敗戦を受け止め次戦も全力で勝利めざす」
 周りの人に支えられ、助けられて、リーグ初戦のグラウンドに立てたことに心から感謝しています。悔しい結果になりましたが、負けたことには必ず原因があります。サポートの遅れや、我慢して立ってプレーする意識があれば、もっとペナルティを減らすことができました。次も総力戦となりますが、全力で勝利をつかみにいきます。

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