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2006年トップリーグ

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試合日程/結果

セコムラガッツ  29 コカ・コーラウエストレッドスパークス 14
トップリーグ 第12節 開催地 近鉄花園ラグビー場
開催日 2007年1月8日(月) キックオフ 12:00

甦った自信とプライド。大胆に攻め抜いて花園初白星

長いトンネルを脱出し、さぁいよいよ1月14日駒沢でIBMとの最終決戦だ

 選手が出て行ったロッカールーム。静まり返った小部屋の小さな薄板に書かれた文字が強い力を放っていた。
 We can't change the past.(過去のことは変えられない)
 But, We can control what is about to happen or what happens today.
 (しかし、今日これからのことは、自分たちで変えられる)
 開幕戦勝利の後、10連敗。実に4ヶ月白星から遠ざかっているラガッツ。だが、危機感を募らせた選手たちはここ数試合で劇的に変貌を遂げた。負けて学んだもの──。ウェイン・ラブへッドコーチはどこまでも優しい目で呟く。「ようやく選手たちはわかってくれたようだ。ハートでラグビーをすることの意味を」。
セコムラグビー部1:コーラ戦生沼選手
もうLOが弱いなんて言わせない。激しいタックルを見舞い続けた生沼知裕【カメラ:志賀由佳】
セコムラグビー部2:コーラ戦石橋
自ら「9人目のFW」と話すWTB石橋秀基、度々のビックゲイン
セコムラグビー部3:コーラ戦廣畠部長
元日本代表でセコムラグビー部の祖・廣畠登
元部長も京都から激励に訪れた
 残り2戦の相手はコカ・コーラウエスト、日本IBM。いずれも今季昇格組のチームだ。現在13位に沈むラガッツは圧倒的な力の差を見せつけ、勝利あるのみ。この日、敗れればリーグ自動降格の危機に立たされていたラガッツだったが、そんなプレッシャーをも楽しむかのように、前半から自然体かつアグレッシブにボールを動かしていった。
 10分、SH小池善行主将から始まった連続攻撃。HO安藤敬介がラインに残りゴール前に突進する。NO.8セネ・タアラ、FLスコット・カウチとつないで先制のトライ。前に出る圧力が止まらない。7点を先行するとさらに13分、SO長井達哉がインゴールに転がしたボールを追いWTB石橋秀基が抑えて連続トライ、先手を取った。
 「久しぶりにトライできた」と白い歯を覗かせる石橋。今季はトライゲッターよりもチャンスメークに徹してきた。「オレが相手を何人も巻き込んでラックになると、次のフェーズでいいアタックができる。トライは貴士(鈴木)が取ってくれればいい」と逆サイドのゴールドメダリストを持ち上げた石橋だが、トライこそバックスリー永遠の快楽。「9人目のFW」と呼ぶに相応しいパワフルな男の復活はチームにさらなる活気をもたらした。
 1トライを返された22分にはハーフウェイで相手SO淵上宗志がノックオン。素早く反応したCTB今井通が入れ違いで抜け出しゴールへ向け一直線に走る。ラックから鈴木貴に渡り、最後はタアラ。ディフェンス3人を吹き飛ばしトライ。抜群の決定力を見せリードを拡げると、ロスタイムにも長井がPGを決め、前半だけで15点をリードしてハーフタイムを迎えた。
 ゲーム自体はコーラに支配されたが逆に点差はついた。後半への課題は相手が自信を持っているセットプレーの対策。コーラのFWは大きく、ファーストスクラムでは「完全に組み負けた」とPR山賀敦之も舌をのぞかせるほど。一気に押し込まれてボールを失った。ラインアウトでも2度、3度とマイボールをキープできず、いい流れを持続できなかった。
 「これからどうなるか、すべて我々の手で決めていくしかない。直接対決で勝って生き残りを決める」(ラブヘッドコーチ)。熾烈を極めるリーグ残留争い。愛知県の瑞穂では、負ければ最終節を待たずに降格が決まってしまうワールドが、ライバル・トヨタ自動車の猛攻に打つ手なく大量リードを許していた。4年前、トップリーグ入りを懸け、残された一つの椅子を争ったワールドは、この地で名門トヨタを破り、トップリーグ切符を手にした。皮肉にもその因縁の場所、因縁の相手に伝統ある隆盛の歴史を傷付けられようとしていた。
 秩父宮ではラガッツの目先のターゲット・12位の日本IBMが8位のクボタを前半リードとの報せが届く。さまざまな人間模様が渦巻く中で、花園は後半がスタート。13分、コーラが誇る福岡のファンタジスタ・築城昌拓にトライを奪われ、8点差に迫られたラガッツだが、この日のフィフティーンは前節のヤマハ発動機戦同様、最後まで強いタックルを浴びせ続け、一瞬たりとも集中力が途切れることはなかった。
 膠着状態で迎えた30分、ラガッツはゴール前ラインアウトからモールをドライブ。しつこく攻め続けると最後はFL川口和晃が潜り込んで値千金の4トライ目。これでボーナスポイントを獲得すると残り10分、コーラの猛攻を凌ぎきってついに29−14でノーサイド。相手に1ポイントも与えない完勝で待ちに待った今季2勝目を手にした。
セコムラグビー部4:コーラ戦タアラ選手
3試合連続のトライを決めたNO.8セネ・タアラ、頼れるラガッツの核弾頭
セコムラグビー部4:コーラ戦川口選手
FW3列が揃ってトライをマーク。FL川口和晃が殊勲の4トライ目を挙げる
 その頃秩父宮では、一度は試合を引っ繰り返されたIBMがクボタを再逆転。7点をリードしてロスタイムに突入したとの情報が入る。一方、瑞穂のワールドは見せ場のないまま、終了間際には小競合いから二人の退場者を出すなどし、10−46の大差で試合終了のホイッスルを聞いた。
 「日常の苦しみを我慢して練習してきた。この勝利を素直に受け止め、努力を続けた選手たちと共に喜びたい」とラブヘッドコーチ。ようやく長いトンネルを抜け出したラガッツ。創部以来、花園ラグビー場で初勝利というおまけもつき、長年応援していただいている関西の社員や多くの仲間の前で新年早々、会心の勝利を飾ることができた。
 そして、さらにドラマは続く。東京青山の秩父宮はロスタイム、クボタが執念で同点に追いつきIBMは勝利目前で引き分け。勝ち点3に止まり、この日勝ち点5を上乗せしたラガッツは一つ順位を上げて12位に浮上した。
 「IBMを倒せば無条件で残留できる10位の可能性も残している。この一週間、降格を恐れるのではなく、ミスを減らし、もう一段階プレーの精度を上げてセコムラガッツのラグビーをやりきるだけ」と小池主将。最終戦はお互いに勝った方が入替戦出場(or無条件残留)、負ければ自動降格という大一番。激しい気持ちのぶつかり合いが予想される。
 それでも今のラガッツは誰にも止められない。1月14日(日)、決戦の地・駒沢公園で我々は目撃することになるだろう。セコム史上、最高と呼ばれ語り継がれるであろうラグビーを。
【文責=小谷たけし】
セコムラグビー部6:コーラ戦電光掲示板 セコムラグビー部5:コーラ戦ノーサイド
聖地・近鉄花園ラグビー場での公式戦初白星を表す電光掲示板
ノーサイド、天に向かって拳を突き上げる歓喜の瞬間は何度味わっても気持ちのいいもの
セコムラガッツ   コカ・コーラウエストレッドスパークス
前半 後半 得点 前半 後半
3 1 T 1 1
2 1 G 1 1
1 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
22 7 7 7
29 合計 14
10 反則 11
セコムラガッツ アキ コカ・コーラウエストレッドスパークス
トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート ポジション トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート
    山賀 敦之  (PR)     西浦 達吉 
    安藤 敬介  (HO)     日隈 慎太郎 
    竹内 基詔  (PR)     松尾 健 
    沢口 高正  (LO)     三根 秀敏 
    生沼 知裕  (LO)     柳 竜一郎 
    川口 和晃後30分 (FL)     ウェイン オーモンド前18分
    スコット カウチ前10分 (FL)     岡田 佳 
    セネ タアラ前22分 (NO8)     クレイトン マクミラン 
    小池 善行  (SH)     森原 弘太郎 
    長井 達哉3/4,PG 1/2 10(SO)     淵上 宗志2/2
    鈴木 貴士  11(WTB)     小柳 泰貴 
    姫野 拓也  12(CTB)     ニールソン 武蓮傳 
    今井 通  13(CTB)     徳住 茂久 
    石橋 秀基前13分 14(WTB)     築城 昌拓後13分
    白藤 友数  15(FB)     菅藤 圭 
    上野 進  16(R)     蔵 憲治 
    千巖 和彦  17(R)     山下 克典 
    堀越 健介  18(R)     堀田 亘 
    シオペ カペリ  19(R)     上本 茂基 
    大野 達也  20(R)     竹内 恵亮 
    升本 草原  21(R)     鶴丸 誠 
    下瀬 央輔  22(R)     ベンジャミン ジョーンズ 
凡例
後半10分3.竹内 → 17.千巖 交替 前半33分13.徳住 → 21.鶴丸
後半27分2.安藤 → 16.上野 後半0分9.森原 → 20.竹内
後半37分5.生沼 → 18.堀越 後半10分8.マクミラン → 19.上本
   21.鶴丸 → 22.ジョーンズ
   後半13分2.日隈 → 16.蔵

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