SECOM RUGGUTs

2006年トップリーグ

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試合日程/結果

セコムラガッツ  17 クボタスピアーズ  59
トップリーグ 第8節 開催地 秩父宮ラグビー場
開催日 2006年12月2日(土) キックオフ 12:02

好機生かせず、ミスが響いて序盤で勝敗決する

光ったタアラ&カウチの奮闘、前田は闘志伝わる復帰戦

 でも、一つだけわかったことがある。このままじゃ終われない。 どんなに負けが続いても、ラガッツは戦うことを止めない。最後まで絶対に勝負は捨てない。
セコムラグビー部1:クボタ戦タアラ選手
頼れるチームの大黒柱、NO.8セネ・タアラの突進。80分間働き続けた【カメラ:志賀由佳】
セコムラグビー部2:クボタ戦鈴木貴選手
アジア大会日本代表のWTB鈴木貴士。見せ場は作るがノートライに終わる
セコムラグビー部3:クボタ戦小池主将
カバーディフェンスやインターセプトなど地味な働きを見せたSH小池善行主将
 後半戦開幕。ここまで1勝6敗、勝ち点6のラガッツ。シーズン前に掲げたプレーオフ進出(ベスト4)の可能性がなくなった今、とにかく一戦一戦いい準備をして、勝利をめざすだけだ。
 試合前、テレビの取材陣を前にウェイン・ラブヘッドコーチは穏やかな口調でチームの指令塔・リチャード・アパヌイの戦線離脱を発表した。「この試合から復帰の予定だったが、水曜日の練習中に以前痛めていた左肩を再度脱臼してしまった。近く手術することになるだろう」と話し、「それは今季絶望ということですか」との記者の問いに「そういうことだ」と頷いた。
 今季期待の新戦力、セコムラグビー部史では事実上初めての外国人指令塔として注目されたアパヌイ。開幕戦から安定したゲームメークとゴールデンブーツで勝利に貢献し、一躍チームの顔となった。しかし、アパヌイがケガでメンバーから外れたサントリー戦以降、チームはそれと比例するように下降線を辿った。アパヌイの復帰を待ちながらの戦いだった2ヶ月、それにピリオドを打ち「これからはリッチ(アパヌイ)抜きで戦っていく。そのための準備もできている」(ラブヘッドコーチ)という強い自信、決意の表れだった。
 序盤、まず先制したいラガッツは、クボタのペナルティからチャンスを迎える。タッチキックで敵陣深くに入ると、ラインアウトからモールを組んでトライをめざす。しかし、十分なドライブができずボールはオープンへ展開。クボタの激しい出足でノックオンを誘われる。それでも直後のファーストスクラムでFWが強烈にプッシュ。コラプシングのペナルティを奪うと、ここは確実に長井達哉がPGを狙い3点を先行した。
 対戦相手のクボタは特徴的なプレーヤーの多いチーム。中でも昨年、ラガッツのセネ・タアラとトップリーグトライ王の座を分け合ったダミアン・マクイナリーは、鋭角なステップを持つ超攻撃的FB。分かっていてもその走りは簡単には止まらない。効果的にオーバーラップを作るクボタのアタックに、ラガッツも「この1ヶ月、徹底して取り組んできた」(小池善行主将)ディフェンスで応戦するが、前半7分、密集に人を使いすぎて、薄くなった外でトライを奪われたちまち逆転された。
セコムラグビー部4:クボタ戦渡邊選手
ケガで欠場の渡邉庸介はウォーターボーイを務めながら檄を飛ばした
セコムラグビー部5:クボタ戦前田選手
3年ぶりのトップリーグ復帰を果たしたFL前田貴洋。チームに芯が通った
 だが、チーム一丸勝利をめざすこの日のラガッツは必死に喰らい付く。WTB鈴木貴士が3人を交わしてゴール前へ。ラックからSO長井が突っ込み、さらにタアラが飛び込むが惜しくもノックオン。すると今後はイージーなミスから逆に相手のカウンターアタックを受け、追加点を奪われてしまう。「攻撃からディフェンスの切り替えの遅さ。またその逆も然り。反応が鈍かった」(小池主将)。
 リードが拡がると苦しい。焦り、浮き足だったプレー。ノータッチキックからカウンターを受けトライ。ハンドリングエラーからボールを拾われ、つながれてトライ。ディフェンスももっと我慢が必要だった。簡単にはターンオーバーできない。一発、二発ではダメ。しつこくタックルし続けてその機会を待たねばならなかった。
 前半終了間際にはスコット・カウチからタアラ。タアラが縦に行きディフェンスを巻き込むと、カウチが3人を引き付けて外へ絶妙なパス。鈴木貴が走りこんだが、すんでのところでタッチに押し出される。不安定なクボタのラインアウトを崩しきれず、逆にロスタイムに致命的な失点を与えた。
 ハーフタイムを迎え3−33。絶望的な点差となったが、切り替えてトライを取りに行こうとラガッツは後半キックオフから猛攻を仕掛ける。ゴール前でFWが前にラッシュ。最後はタアラが押さえてようやく1トライを返した。「相手のテリトリーに入る。ボールを持ち続けて、アタックし続ける。同じことを繰り返せ」(ラブヘッドコーチ)。あと4トライを重ねれば逆転できる。しかも風上だ。
 しかし、続くキックオフのボールを奪われると相手の切り札にラインブレイクされてあっさりノーホイッスルトライ。前節NEC戦で5トライをマークしたマクイナリーに出場わずか50分間で4トライを献上する形になり、勝敗は決した。
セコムラグビー部6:クボタ戦カウチ選手
ノーサイドの直後、肩を落とすフィフティーンを鼓舞する闘将スコット・カウチ
 観衆も静まり返ってしまう惨敗。だが、その中にも明るい材料はあった。80分間フル出場したタアラは完全復活を印象づけた。そして、ケガから復帰、3年ぶりにトップリーグ出場を果たしたFL前田貴洋。体を張り、ルーズボールに飛び込む。後半10分からの30分間、全力でプレーし続けた。
 「前田が戻ってきてくれた。練習中から、チームのためにがんばりたい、メンバーに入りたいという気持ちがとても伝わってきた」とラブヘッドコーチが話すと、前田の胸には熱いものがこみあげた。「練習ができない時にヘッドコーチが変わって、ラグビーのスタイルも変わった。それに取り残されないように意識して練習や試合を見ていた。またラグビーができるようになるのか不安もあったけど、もう一度トップリーグで勝つ喜びを味わいたいという一心で。入院中に世話になった家族や、励ましてくれた人たちにもグラウンドでラグビーをしている姿を見せたかった」(前田)。
 さらに、この日の試合後にはカタールのドーハで開催中のアジア大会日本代表に合流するため、鈴木貴が出国。次節のリコーブラックラムズ戦には出場できないが「セコムの代表として、必ず金メダルを取って帰ってくるので、みんなも絶対にリコーに勝ってください」とチーム全員の前で挨拶した。チームに宿るハートに疲弊感はない。きっちりと切り替えさえできれば。
 最後に60年代、陽気なアメリカンポップスシーンを席巻した、ビートルズに良く似たカッコいいバンド・モンキーズのヒット曲から。キャロル・キング、ニール・ダイヤモンド、ニール・セダカといったメロディメーカーによる珠玉のナンバー「DAYDREAM BELIEVER」──。
Cheer up sleepy Jean
Oh、what can it mean
To a daydream believer And a home comming queen.
元気を出して、寝ぼすけのジーン
君はデイ・ドリーム・ビリーバー
ずっと夢見てた勝利はもうすぐやってくるよ

 さぁ、今週末。今季最後の秩父宮──。勝とうぜ、ラガッツ!みんなが勝利を待っている。
【文責=小谷たけし】
セコムラガッツ   クボタスピアーズ
前半 後半 得点 前半 後半
0 2 T 5 4
0 2 G 4 3
1 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
3 14 33 26
17 合計 59
10 反則 12
セコムラガッツ アキ クボタスピアーズ
トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート ポジション トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート
    山賀 敦之  (PR)     伊藤 邦行 
    安藤 敬介  (HO)     荻原 要 
    千巖 和彦  (PR)     中島 貴司 
    沢口 高正後14分 (LO)     鈴木 康太 
    鈴木 学  (LO)     大鰐 健後41分
    堀越 健介  (FL)     岩上 篤史前7,37分
    スコット カウチ  (FL)     鈴木 力 
    セネ  タアラ後1分 (NO8)     トウタイ ケフ 
    小池 善行  (SH)     笠倉 みちる前41分
    長井 達哉2/2,PG1/1 10(SO)     伊藤 宏明7/9
    鈴木 貴士  11(WTB)     根岸 康弘 
    艶島 悠介  12(CTB)     渡海谷 保 
    今井 通  13(CTB)     吉田 英之後6分
    石橋 秀基  14(WTB)     柴原 英孝 
    白藤 友数  15(FB)     ダミアン マクイナリ 前14,22,後3,9分
    上野 進  16(R)     竹野 慈 
    石塚 陽介  17(R)     佐川 聡 
    川口 和晃  18(R)     マーティン ヴィール 
    前田 貴洋  19(R)     川井 一馬 
    大野 達也  20(R)     井上 碩彩 
    升本 草原  21(R)     高野 彬夫 
    及川 英典  22(R)     カトニ オツコロ 
凡例
後半10分6.堀越 → 19.前田 交替 後半13分1.伊藤邦 → 17.佐川
後半23分1.山賀 → 17.石塚 15.マクイナリ → 22.オツコロ
2.安藤 → 16.上野 後半20分2.荻原 → 16.竹野
9.小池 → 20.大野 12.渡海谷 → 21.高野
後半33分12.艶島 → 22.及川 後半25分4.鈴木康 → 19.川井
   8.ケフ → 18.ヴィール
   後半34分9.笠倉 → 20.井上

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