SECOM RUGGUTs

2006年トップリーグ

●第1節
●第2節
●第3節
●第4節
●第5節
●第6節
●第7節
●第8節
●第9節
●第10節
●第11節
●第12節
●第13節


試合日程/結果

セコムラガッツ  27 三洋電機ワイルドナイツ  41
トップリーグ 第2節 開催地 太田市運動公園陸上競技場
開催日 2006年9月9日(土) キックオフ 15:00

攻撃に目覚めた後半、怒涛の反撃も時すでに遅し

会見ではオシム顔負けのラブ語録連発「ハーフタイムの指示は私が怒ったことだ」

 真っ赤に染まったスタンド。群馬県太田市は三洋電機の地元、完全アウェーの地だ。彼らにとってホーム開幕戦。相手が昨季、入替戦送りのセコムラガッツとなればもらったも同然と考えるのが妥当だろう。観客の浮かれよう、こだまする「エイエイオー」の雄たけび。そして異様なまでの湿気が充満した太田特有の蒸し暑さ。
 それがどうした、全部ひっくるめて望むところだ。悪役にでも何でもなってやろう。試合が始まってしばらくすると、ファンの緩んだ浮かれ顔からは笑みが消え、しだいに歪んでいく。ざわめきがやがて静けさへと変わる。あぁ、見てみたい。演じるのだ、必然の中に番狂わせを。そう、地元でのワイルドナイツ戦に、燃え立つ気持ちを抑えられない男がラガッツにはいるのだ。
セコムラグビー部1:掘越選手
古巣・三洋電機と2度目の対決に燃えたNO.8堀越健介だが、リベンジならず【カメラ:志賀由佳】
セコムラグビー部2:山賀選手
生涯初となるシン・ビン処分を受けたPR山賀敦之。「あれで、チームに迷惑をかけた」と反省顔
 堀越健介、26歳。今季は開幕スタメン、ラガッツの和製NO.8の座を射止めた。3年間所属した三洋電機を退社し、ラガッツに移籍したのが一昨年の12月。昨年のトップリーグはわずか2試合の出場に終わった。その最終戦、古巣・三洋電機との戦いに先発出場を果たすも、気合いが空回りしたか30点差の惨敗。それだけに今年の対戦に懸ける思いはひとしおだ。
 「開幕戦は柄にもなく、緊張していました。ワールドに勝つか負けるかで、今年のラガッツの勢いも、順位も決まると思ったから。いつも一つ上にはワールドがいたし、そこのラインが上にいけるか、また去年のようになるかの分かれ目。そう思ったら硬くなってしまった。それでもチームは勝てたし、雰囲気は良かったから不安はなかったです。みんな諦めない、弱い自分に勝つ強さを持ちつつある。試合に出られないメンバーも、自分が出たいという気持ちが強くて、練習中も本気でぶつかってくる。ものすごい緊張感があるから、相乗効果になってると思います。今チーム全体が波に乗れてる状態。やっぱり僕にとっては三洋に勝つことが、3年間在籍させてもらった恩を返すことだし、純粋に勝ちたい。思い切りできる場なので、最初からつぶしに行きます」(堀越)。
 いざ上位陣との対戦が続くチャレンジロード初戦のキックオフ。序盤、接点で立て続けにペナルティを取られ、リズムをつかめないラガッツ。ミドルレンジでペナルティを犯すと、タッチキックで自陣深くにまで入られる。ラインアウトモールを押し込まれてのトライは、開始わずか2分の失点だった。
セコムラグビー部3:及川選手
ボールをもらうタイミングをズラしてラインの裏に出たCTB及川英典。再三の好機を演出
セコムラグビー部4:丸山選手
サイズを生かしたアタックは迫力満点。今季の赤丸急上昇・LO丸山隆正はこれからが楽しみ
セコムラグビー部5:上野選手
スコット・カウチをフォローして、上手くパスを受けたHO上野進。今季一つ目のトライをマーク
 続く9分、SOリチャード・アパヌイの裏へのキックに反応したWTB鈴木貴士がチェイスし、敵陣ゴール前でチャンスをつかむも、バックス展開で痛恨のパスミス。それを拾われ、ターンオーバーからCTB霜村誠一に70m独走のトライを許す。23分に、ラガッツはペナルティからの素早い仕掛けでWTB石橋秀基がトライを決め、追撃ののろしを挙げたが29分。故意のノット10メートルバックでPR山賀敦之が生涯初のシン・ビン(10分間の一時的退場)を取られる。
 PGでじりじりとリードを拡げられると、32分。相手が落球して得たゴール前スクラムのチャンスでもミスが起こる。PRの山賀が退場中のため、スクラムでNO.8の堀越を一旦下げて、PR田村義和を投入。しかし、7人で組んだスクラムはコントロールを失い、こぼれたボールは相手の手に。最後はWTB北川智規に一気に走られてトライ。
 「エイトに誰も入らなかったのは一番やってはいけないミス。早く正確な判断とコミュニケーションが必要だった。あそこに自分が居たかった。ああいう場面ではエイトは抜けてはいけないと思うし、悔しくて耐えられない10分間だった」(堀越)。
 失態に次ぐ失態。ハーフタイムではやるべきことを整理して、ポイントを絞って後半に臨んだが、5分にまたしても不用意なペナルティで失点を重ねると9分、CTB艶島悠介のパスが再び三洋電機の霜村にインターセプトされ万事休す。8−34、この時点で勝敗は決した。
 この後、開き直ってボーナスポイントを狙いに行ったラガッツ。アタックに目覚めたチームの方向性は明確で立て続けにトライを奪う。16分、ペナルティからFLスコット・カウチが飛び込むと、26分には絵に描いたような美しいラインアタックでルーキーのCTB升本草原がトップリーグ初トライ。
 31分には再びカウチがライン際を走り、最後はフォローしたHO上野進。あっさり4トライが来るとその差は一気に14点にまで縮まった。あと1トライ1ゴールで勝ち点2に届いたのだが、時すでに遅し。反撃もここまでとなった。
 悔いの残る今季初黒星。形で崩されることはなく、取られたトライは相手の大きなFWを生かしたラインアウトモールと、インターセプトからの独走だけ。昨年のトップリーグで、トロイ・フラベルとオレニ・アイイの二人にやられたトヨタ自動車戦を彷彿とさせる。
 しかし、昨年は大差の付いたゲームでも、4トライ目は後半終了間際やインジュアリータイムに入ってからの駆け込みが多かった。この日の4本目は31分。まだ10分以上もゲーム時間は残っていた。さらにもう1本で7点差にまでなれば、ラスト1プレーでのミラクルも見えてくる。
 加えて、大味な展開に一度集中力の切れた三洋電機はもうリズムを取り戻す力を失い、ディフェンスラインも崩壊。期待の大型新人・田井中啓彰らを試そうと次々にメンバーを送り出したが、まったく見せ場を作れなかった。そう思うと、余計に悔しさが募る。
セコムラグビー部6:ラブヘッドコーチ
記者会見では負け試合にも関わらず饒舌だったウェイン・ラブヘッドコーチ。手ごたえをつかんだ一戦
 試合後の記者会見では、自嘲気味な笑みをたたえながら席に着いたラブヘッドコーチ。サッカー日本代表監督のイビチャ・オシム氏に顔が似ていると巷では噂のようだが、記者団を相手に「オシム語録」顔負けの大談義が始まった。
 「大変がっかりしている。エラーの数だけ相手のスコアが増えた」、「自分たちの強みを生かすのはラグビーの基本。敵に強みを出させたのは我々の弱み」、「ハーフタイムの指示はロッカールームで私が怒ったことだ」、「最後20分で見せたスピリットを展開できれば、今年は有名なチームを次々と倒せる」(ラブヘッドコーチ)。
 「チームディフェンスは一度も破られなかったし、ミスからの失点さえなければもう少し締まったゲームができたはず。こういうことが二度とゲームで起きないように。一人ひとりがしっかりと修正して次のゲーム(NECグリーンロケッツ戦)に臨みたい」(小池主将)。
 一昨年のトップリーグでは開幕6連勝の前年度日本選手権王者・NECを、それまで全敗だった最下位のラガッツが倒してみせた。あの大金星を再び──。
【文責=小谷たけし】
セコムラガッツ   三洋電機ワイルドナイツ
前半 後半 得点 前半 後半
1 3 T 3 2
0 2 G 3 2
1 0 PG 1 1
0 0 DG 0 0
8 19 24 17
27 合計 41
11 反則 11
セコムラガッツ アキ 三洋電機ワイルドナイツ
トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート ポジション トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート
    山賀 敦之前29分シンビン (PR)     山田 貴志 
    安藤 敬介  (HO)     山本 貢 
    千巖 和彦  (PR)     相馬 朋和 
    沢口 高正  (LO)     福永 昇三前2分
    丸山 隆正  (LO)     佐藤 剛 
    渡邉 庸介  (FL)     堺田 純 
    スコット カウチ後16分 (FL)     フィリップ オライリー 
    堀越 健介  (NO8)     コリニアシ ホラニ 後23分
    小池 善行  (SH)     池田 渉 
    リチャード アパヌイ2/4,PG 1/1 10(SO)     入江 順和5/5,PG2/2
    鈴木 貴士  11(WTB)     三宅 敬 
    艶島 悠介  12(CTB)     中村 雅啓 
    及川 英典  13(CTB)     霜村 誠一前9,後9分
    石橋 秀基前22分 14(WTB)     北川 智規前32分
    長井 達哉  15(FB)     吉田 尚史 
    上野 進後31分 16(R)     太田 秀己 
    田村 義和  17(R)     宮本 安正 
    鈴木 学  18(R)     堀井 昭宏 
    高根 修平  19(R)     エペリ タイオネ 
    大野 達也  20(R)     赤井 大介 
    升本 草原後26分 21(R)     古賀 淳 
    下瀬 央輔  22(R)     田井中 啓彰 
凡例
後半1分14.石橋 → 22.下瀬 交替 後半0分7.オライリー → 19.タイオネ
後半17分12.艶島 → 21.升本 後半13分5.佐藤 → 18.堀井
後半27分4.沢口 → 18.鈴木学 後半22分1.山田 → 17.宮本
2.安藤 → 16.上野 後半25分6.堺田 → 20.赤井
3.千巖 → 17.田村 15.吉田 → 22.田井中
後半29分9.小池 → 20.大野 後半27分10.入江 → 21.古賀

ページトップへ戻る

SECOM 信頼される安心を、社会へ。 お問い合わせ セコムラグビー部