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2006年オープン戦

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試合日程/結果

セコムラガッツ  17 日本IBMビックブルー  5
オープン戦 第2戦 開催地 セコムラグビーフィールド
開催日 2006年6月4日 (日) キックオフ 14:00

ディフェンス冴えて連勝もスクラムに課題残す

ある名将の教えから、ラガッツの選手たちの心根を一考

写真1:小池選手
写真2:スクラム
写真3:大野選手
写真4:アパヌイ選手

 “ハートが悪くちゃ意味がない”、“3年先のための稽古”、“スポーツでも勉学でも一流でいろ”。競技が上手いだけではいけない。人として──。ラグビーとは他競技だが、これは、母校を率いて6度の全国制覇に導いたある名監督の言葉である。


 ラガッツ、2戦目の相手は今季トップリーグに返り咲いた日本IBMビックブルー。春シーズンはここまで無キズの5連勝と絶好調。ワールド、ヤマハ発動機、クボタ、NECとトップリーグ勢を次々になぎ倒してきた。今季、虎視眈々と上位進出を狙う両チームの対戦はお互い若手中心の2本目構成、チーム層の厚さを図る上でも注目が集まるゲームとなった。
 伝統的に立ち上がりが悪い、スロースターターのラガッツだが、この日は違った。序盤からHB団がボールポゼッションを上げつつ、球を散らして前に出ると15分、SH小池善行主将がテンポ良く、ワイドにボールをさばく。FBジェームズ・リチャーズの果敢なライン参加から、最後は外に余ったWTB下瀬央輔が走りきって先制トライ。
 後半に入ると今度はSOリチャード・アパヌイが魅せる。左右両足から繰り出すロングキックを披露。追い風を上手く利用して敵陣に入り、多くのトライチャンスを作った。また、このゲームで何よりも光ったのはディフェンス。ベテランのHO上野進やLO沢口高正、FLの渡邊庸介やスコット・カウチが存在感を見せた。「特に岡本(信児)の献身的なタックルと仕事は素晴らしかった。初めてロックに入った小松元気が違う一面を見せてくれたのも収穫。複数のポジションをこなしながら、3列でもレギュラーを獲れるようがんばってほしい」(脇屋洋一アシスタントコーチ)。
 後半2分にモールで追加点を挙げると、34分にはルーキーWTB河村雄二が嬉しい初トライ。完勝といえる内容であったが、気がかりなのは安定しないスクラム。「まだ、ユニットでまとまって押し込むということができてない。シーズンまでになんとかする」とPRの田村義和。組み際で崩れ落ちてペナルティを取られ、レフリーから何度も注意を受けるなど早急な課題として残った。
 ──冒頭の言葉は、筆者の親友の父で、このゲームがあった6月4日に55歳の若さで他界した明大中野高相撲部監督・武井美男さんの口ぐせだった。ラグビーの名門でもある山梨県・日川高を卒業後、明治大に進学し相撲部主将を務めた。卒業後は明大中野高で教職につき、相撲部監督として35年間、後進の指導に当たり、若貴兄弟や栃東、玉力道など多くの角界力士を輩出した。前日まで元気に教壇に立って授業をしており、あまりにも突然の訃報だった。
 細かい技術云々よりも、まわしを切って自分の「形」を作ることを身体に覚えこませた。最近では病と戦い、人工透析を受けながらも、まわしを締めて土俵に上がり、力士たちに稽古を付けた。指導者として、命を削って名門復活をめざしていた。
 7日に行われた告別式には教え子の花田勝氏や栃東関らが姿を見せ、最後の別れを惜しんだ。取材に押し寄せたメディアは「貴乃花親方は欠席、代わりに景子夫人が参列」と報じたが、式場の奥では決して表に出ず、ちゃんこを作り、遺族の世話など裏方に徹する親方の姿があった。「先生はしこの踏み方もわからなかった自分を育て、高校横綱にしてくれた」。泣きじゃくりながら弔辞を読み上げた栃東関。大きなカラダの大関も、恩師の前ではまるで子供のようだった。
 ラガッツにも幾多の指導者がいた。そして、ここに至るまでにラガーマンたちはスクールで、高校・大学で、数々の師と仰ぐ人間と出会い、教えを受け大きく成長してきた。
 「どの世界でも成功するのは教えをものにして、上手くなりたいと思う人間。練習後に、自分の不得意なプレーに自主的に取り組んでいる選手、上をめざす気持ちを感じる選手には、がんばってほしいし、試合にも出してやりたいと思う。(次の)神戸製鋼戦も、細かいことは気にせず、相手を倒し、相手に勝つ気持ちを持って戦うことが今は大切。」(仲野哲也アシスタントコーチ)。
 6月は神戸・長崎への遠征に出るラガッツ。トップリーグ勢とのガチンコ対決が待つ。たとえオープン戦であっても「死に物狂いで勝ちに行く」。ラグビーを愛する一人の競技者として、日本ラグビー界の範として。そんな熱のこもったパフォーマンスが見たい。

【文責・フォトグラフ=小谷 たけし】

セコムラガッツ   日本IBMビックブルー
前半 後半 得点 前半 後半
1 2 T 1 0
0 1 G 0 0
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
5 12 5 0
17 合計 5
13 反則 11

セコムラガッツ position 日本IBMビックブルー
小松 学 → 中井 高志 (PR) 山口 泰生 → 菅野 泰慎
上野 進 → 安藤 敬介 (HO) 須田 康夫 → 作田 敏哉
田村 義和 → 千巖 和彦 (PR) 池澤 昌一 → 長澤 晃一
小松 元気 → 生沼 知裕 (LO) 山田 晋司 → 大島 慶
鈴木 学 → 沢口 高正 (LO) 南方 誠支 → 徳力 拓
高根 修平 → 齊藤 泰裕 (FL) 安藤 裕樹
渡邊 庸介 → 岡本 信児 (FL) T.マヘ
S.カペリ → S.カウチ (NO8) 棚橋 建太
小池 善行 → 大野 達也 (SH) 田仲 一正 → 塩谷 純司
小原 義巧 → R.アパヌイ 10(SO) 阪元 弘幸 → 中西 大
下瀬 央輔 11(WTB) 櫻井 崇将 → 榮田 祐希
升本 草原 → 姫野 拓也 12(CTB) 神名 茂樹 → 本間 直
及川 英典 → 今井 通 13(CTB) C.テナナ → 佐藤 大作
石橋 秀基 → 河村 雄二 14(WTB) 棟方 真吾
J.リチャーズ → 長井 達哉 15(FB) 畠山 健
[セコム得点者]
トライ 下瀬1(前15分)、河村1(後34分)、モール1(後2分)
コンバージョン ジェームズ0/1、アパヌイ1/2
[IBM得点者]
トライ モール1(前39分)
コンバージョン 畠山0/1

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