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2005年トップリーグ

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2005-6年トップリーグ

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試合日程/結果

セコムラガッツ  49 福岡サニックスブルース  14
トップリーグ 第11節 開催地 県営熊谷ラグビー場
開催日 2005年12月25日(日) キックオフ 13:00

うっぷん晴らす猛攻7トライ、サニックスを圧倒

大ケガ克服の石橋秀基、「お帰り」の復帰戦を自ら祝うトライ

 強いまなざし。きっぱり、借りを返すために。
 今年1月、トップリーグ昇格をかけたチャレンジマッチ。0−34の惨敗は今も昔や、駒沢の悲劇。氷雨の中、大応援団の口から発せられる真白い息、そのまま凍りつくかのような立ち上る湯気。声援に応えられなかった宿敵・福岡サニックスとのトップリーグでの再戦は絶対に負けられない戦い。
写真1:仲野選手,石塚選手
写真2:石橋選手
 2年前──。トップリーグ初年度。なかなか勝ち星に恵まれない苦しい戦いの中で一人、気を吐く男がいた。石橋秀基、東北福祉大からラガッツに進み、2年目のシーズン。無名のFBは野性味を帯びた突進でチーム最多の6トライをマークし、その名を全国区に知らしめた。
 昨夏には7人制日本代表の候補合宿にも呼ばれ、チームの顔に成長するはずだった。だがそんな矢先、練習で大ケガに見舞われる。左膝前十字と内側側副靭帯の断裂。クリスマスイヴに生涯初めて体にメスを入れた。手術の後は、半ば放心状態のまま病室のベッドで聖夜を過ごした。
 「あの時は何も考えられなかった。大きく開いた傷口を見たら、もうダメだと思った。少なくとも相手にぶつかって突き進むプレースタイルは変えないといけないな、と」(石橋)。
 1月、チームはトップリーグに再昇格。しかしケガで練習できない日々に石橋の心は折れた。「グラウンドに行くのも嫌なときがあった。でも長井さん(達哉)とか、同じ手術した人が復帰してがんばってるのを見てくじけちゃいけないと思った」。リハビリを耐え抜き、9月末からチームに合流。福岡サニックス戦を控えた週の練習で、ついにAチームに呼ばれた。
 「今年は正直、試合に出られないと思ってた。でも、これはチャンスだと思って猛アピールした。Aチームのメンバーに固定された試合の3日前からはまったく眠れなかった」(石橋)。ドン底のイヴからちょうど1年。栄光の背番号14のジャージーというプレゼントを、自らの意志で手に入れた。
写真3:鈴木貴選手
写真4:タアラ選手
 リベンジの刻(とき)。立ち上がりから、静かな闘志がうかがえるラガッツは7分、ゴール前の密集を割ってNO.8セネ・タアラがトライ。今季初めてトライで先制点を奪う快調な滑り出し。さらに前半23分、復帰戦の石橋に見せ場が訪れる。
 ハーフウェイから22mラインの間でボールをもらうと、外のスペースを駆け上がる。大外に一人残した状態ながら、ハンドオフで相手を振り切ると、そのままインゴールへ飛び込んだ。これぞ石橋という力強いトライ。「バシ(石橋)の走りが見たい、って。ゲンさん(故・生沼元選手)から言われた最期の言葉。ゲーム中、ずっとそのことを考えていた」(石橋)。
 FW陣も荒々しい接点のやり合いでまったく相手を苦にしなかった。前回の対戦でやられた激しいブレイクダウンでの攻防。この日は完勝だった。「ペナルティをされたら、されっぱなしになっていたのが今までの弱い自分たち。(ペナルティを)取ってくれないレフリーにセルフジャッジをしてみたり。でも、大事なのは相手どうこうより、自分たちのプレー。ペナルティすらさせない戦い方を徹底して身につけさせた」(小池善行主将)。
 前半を14−0で折り返したラガッツは後半、さらに攻撃のテンポを上げていく。12分、連続攻撃からCTB今井通が抜け出しトライ。18分にはゴール前中央のスクラムからタアラが、単独でサイドアタックを仕掛け、相手を吹き飛ばす豪快なトライ。タアラはこれで通算9トライとし、トップリーグのトライランキングで首位に躍り出た。
写真5:長井選手写真6:トライ
写真7:応援
 勢いの止まらないラガッツ。直後の20分には代わって入ったHO上野進が巧みなステップから裏に出て独走。SH小池主将につなぎ35−0と、これまでのうっぷんを晴らすかのような猛攻でリードを拡げる。なんとか一矢報いたい福岡サニックスも、元日本代表SOの岩渕健輔選手兼任ストラテジーコントローラーを中心に2トライを返して反撃するも、終了間際にもラガッツは2トライを重ね、49−14。FB長井は難しい角度からのゴールキックをすべて決め、クリスマスのリベンジマッチを圧倒で締めくくった。
 「リーグ降格から再昇格と、この2年間同じ道を歩んできたチーム同士の対戦で、成長度合いの違いを見せ付けることができた。ゲーム前に選手たちに言ったのは自分の感情をプレーで表現しろと。ディフェンスもよくがんばったし、こんなゲームができるようになったのも、また一つチームが強くなっている証拠だと思う」(加藤尋久ヘッドコーチ)。
 あわよくばシャットアウトも、の予感こそ立ち消えたが、それが年末年始への課題であるならば残るは最終節の三洋電機ワイルドナイツ戦。勝利でリーグ戦を終えたいところ。「試合後、グラウンドでみんなが「お帰り」って言ってくれて、うるうるきた。あと、スタンドからも。やっぱり佐藤部長(嘉彦応援団長)の存在はでかい。いつも気にしてくれたし。後援会の人たちの温かさがあったから自分もここまでこられた。次出られるかはわからないけど、自分のプレーをもっと見てほしい」(石橋)。
 年の瀬。遅ればせながら、ラガッツの熱き鼓動たちに火が点った。
【文責=小谷たけし】
セコムラガッツ   福岡サニックスブルース
前半 後半 得点 前半 後半
2 5 T 0 2
2 5 G 0 2
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
14 35 0 14
49 合計 14
9 反則 7
セコムラガッツ アキ 福岡サニックスブルース
トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート ポジション トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート
    山賀 敦之  (PR)     金 晋興 
    安藤 敬介  (HO)     安岡 忠和 
    石塚 陽介  (PR)     松園 正隆 
    生沼 知裕  (LO)     遠藤 哲 
    鈴木 学後35分 (LO)     ハレ マキリ 
    堀越 健介  (FL)     西端 要後25分
    スコット カウチ  (FL)     渡辺 正善 
    セネ タアラ前7,後18分 (NO8)     ディオン ミュア 
    小池 善行後20分 (SH)     徳永 剛 
    仲野 哲也  10(SO)     岩渕 健輔 
    鈴木 貴士  11(WTB)     堀田 雄三後33分
    艶島 悠介  12(CTB)     菅藤 友 
    今井 通後12分 13(CTB)     野々村 成朗 
    石橋 秀基前23分 14(WTB)     乾 武志 
    長井 達哉7/7 15(FB)     古賀 龍二2/2,PG 0/2
    上野 進  16(R)     篠原 光弘 
    千巖 和彦  17(R)     上田 栄太 
    小松 元気  18(R)     伊達 肇 
    渡邉 庸介  19(R)     ジャック ディーン 
    セレマイア バイ  20(R)     大庭 正裕 
    及川 英典後40分 21(R)     籔本 貴久 
    ノーマン リガイリ  22(R)     松尾 博文 
凡例
前半39分6.堀越 → 19.渡邉 交替 前半32分8.ミュア → 19.ディーン
後半20分1.山賀 → 17.千巖 後半16分4.遠藤 → 17.上田
2.安藤 → 16.上野 後半31分13.野々村 → 22.松尾
後半22分8.タアラ → 18.小松   
11.鈴木貴 → 22.リガイリ   
後半26分10.仲野 → 21.及川   

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