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2005年トップリーグ

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2005-6年トップリーグ

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試合日程/結果

セコムラガッツ  35 リコーブラックラムズ  29
トップリーグ 第8節 開催地 県営熊谷ラグビー場
開催日 2005年12月04日(日) キックオフ 13:00

待望の初勝利!後半、鮮やかな逆転劇

自分を信じ、仲間を信じた証。チームに笑顔戻った

 長いトンネルを抜けた先には大粒の涙があった。「こんなにも勝つことがうれしいと思わなかった。負けっぱなしでリーグが休みに入って1ヶ月、一時たりともラグビーのことが頭から離れることはなかった」(小池善行主将)。
 物憂げな真冬の青空。吹きすさぶ赤城おろしに、身を切るような寒さの中、巻き返しのトップリーグ後半戦の火ぶたは切って落とされた。
写真1:今井選手
写真2:艶島選手
 先制したのはリコーブラックラムズ。前半6分、ラガッツのディフェンスに生まれた一瞬のギャップを突き、FB小吹祐介がインゴールを陥れる。すぐさま反撃に転じるラガッツは8分、敵陣に攻め入ると、相手のペナルティを誘い前進を図る。
 タッチからラインアウト。さらにはスクラム選択と、立ち上がりは徹底したFW勝負。ペナルティの数がリーグワーストのリコー(逆にラガッツは第7節時点でリーグ最少の60)に対し、我慢強く攻め続けることでチャンスを拡げていく。たまらず反則を繰り返すリコーに11分、警告のゼブラカードが提示された。
 それでもペナルティは止まず、ついに15分、小野塚隆レフリー(日本協会A1)はリコーNo.8相亮太に対してシンビン(10分間退場)を宣告。数的優位に立ったラガッツは直後のスクラムからNo.8セネ・タアラがサイドを突き同点トライ。SO長井達哉のゴールも決まり逆転に成功した。
 「今日は頭からFW勝負と決めていた」とRPの山賀敦之。好調のFL岡本信児をリザーブに下げ、バックローにスコット・カウチ、セネ・タアラの外国人2枚を先発起用し、序盤から攻め立てた。ケガで出遅れ、この日ようやくデビュー戦を迎えたカウチは「来日して8ヶ月、フィールドに立つことができず苦しんだ。焦りもあった。私は試合を見るために日本に来たわけではない。早く自分のプレーを見せたかった」。
 その後ミスからトライを許すも34分、CTB今井通がタテ一閃のラインブレイク。フォローした艶島悠介が走りきり、再びリードを奪い返す。終了間際にPGで1点のビハインドを背負ったが、後半に向け確かな手ごたえをつかみ、ロッカーへと引き揚げた。
写真3:スコット・カウチ選手
写真4:セネ・タアラ選手
写真5:千巖選手
 「まずは後半、先にスコアだ。4トライ取って勝とう」(HO安藤敬介)。リザーブからも声が飛んだハーフタイム明け。ところがいきなり3分、ゴール前でモールをドライブされ、LOトロイ・ジャックスにトライを奪われる。「オブストラクションではないか」。小池主将が猛然と抗議するが判定は覆らず。さらに、悪い流れを引きずり9分。ハーフウェイ付近の攻防でターンオーバーされると、相手SO河野好光に深く蹴りこまれたボールは無人のインゴールへ。最悪の展開でCTBブライス・ロビンスにトライを決められ、点差は15点に──。
 またやられるのか。ここまで何度も味わってきた悲劇のエンドロールが頭をよぎる。だが「ネバーギブアップ。辛抱すれば絶対に流れはうちにやって来る」(タアラ)。ラガッツは揺らがなかった。「今日はみんなの気持ちがまとまっていた。最後まで集中力が切れることはなかった」(山賀)。
 まずは風上を利用してキックで敵陣に入り、ボールをつないでゴールラインに迫る。16分、タアラがトライを奪い反撃ののろしを上げると、24分。相手のノータッチキックからWTB及川英典がカウンターを仕掛け展開。最後にパスが渡ったのは左WTBの鈴木貴士だ。
 昨季トップイーストのトライ王。眠っていた点取り屋が目覚めの走りを見せ、今季初トライをマークし、点差はわずか1点に縮まる。こうなれば押せ押せのラガッツ。29分にはゴール前でタアラが逆転のトライを奪って、粘るリコーを沈めると、ラスト10分間、防戦一方の相手をゴール前に釘付けにし、攻撃の手を緩めなかった。
 そしてようやく訪れたノーサイド。笑顔が戻ったフィフティーンの姿。ほとんどが関係者のみで構成されたスタンドはこじんまりとした祝福だったかもしれない。だが、それは100kmと離れぬ国立競技場で行われていた、意味を失った早明戦よりはるかに美しいシナリオとして描かれた。
 今季初白星のチームMVPに選ばれたのはカウチ。自分のプレーについては「まだ粗いしミスばかり。ベストパフォーマンスには程遠い」としながらも「周りに盛り上げられて、チームが一丸になれたのが勝因。グッドフェローに囲まれ、とてもハッピー」と笑顔を覗かせた。
 「願っていた勝利が転がり込んできたのではなく、自らの力でつかみ取ることができた。持っている力をゲームの中で発揮する。その当たり前のことがどれだけ難しいかを実感したゲームだと思う。今日もたくさんのミスがあった。今までと違うのはそれを勝って反省できること。これで喜んで終わりじゃない。これからが本当の始まり」(加藤尋久ヘッドコーチ)。
写真6:歓喜のノーサイド
 キックオフの48時間前、急きょ試合会場が盛岡から熊谷に変更となった。雪の戦いも視野に入れていたチームの動揺がうかがい知れよう。だが、最後はチームが一つになった。
 信念にまかせるか、判断にゆだねるか。いずれにしろラガッツが歩む“かたち”の第一歩が刻まれた。
【文責=小谷たけし】
セコムラガッツ   リコーブラックラムズ
前半 後半 得点 前半 後半
2 3 T 2 2
2 3 G 1 2
0 0 PG 1 0
0 0 DG 0 0
14 21 15 14
35 合計 29
9 反則 13
セコムラガッツ アキ リコーブラックラムズ
トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート ポジション トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート
    山賀 敦之  (PR)     友利 玲臣 
    上野 進  (HO)     岡崎 匡秀 
    竹内 基詔  (PR)     仁和 佑輔 
    生沼 知裕  (LO)     井上 隆行 
    鈴木 学  (LO)     トロイ ジャックス後3分
    渡邉 庸介  (FL)     磯岡 和則 
    スコット カウチ  (FL)     伊藤 鐘史 
    セネ タアラ前16,後16,29分 (NO8)     相 亮太前15分シンビン
    小池 善行  (SH)     後藤 崇志 
    長井 達哉5/5 10(SO)     河野 好光前19分
    鈴木 貴士後24分 11(WTB)     太田 幸己 
    艶島 悠介前34分 12(CTB)     ブライス ロビンス後9分
    今井 通  13(CTB)     金澤 良3/4,1/1
    及川 英典  14(WTB)     西辻 勤 
    下瀬 央輔  15(FB)     小吹 祐介前6分
    安藤 敬介  16(R)     滝澤 佳之 
    千巖 和彦  17(R)     中村 浩二 
    小松 元気  18(R)     赤羽根 拓也 
    岡本 信児  19(R)     イポリト フェヌキタウ 
    遊佐 和彦  20(R)     月田 伸一 
    セレマイア バイ  21(R)     ネイサン メイジャー 
    正木 健介  22(R)     山品 博嗣 
凡例
後半30分1.山賀 → 17.千巖 交替 後半8分2.岡崎 → 16.滝澤
   後半17分1.友利 → 17.中村
   後半22分5.ジャックス → 19.フェヌキタウ
   後半30分8.相 → 18.赤羽根
   14.西辻 → 22.山品

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