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2005年トップリーグ

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2005-6年トップリーグ

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試合日程/結果

セコムラガッツ  28 トヨタ自動車ヴェルブリッツ  59
トップリーグ 第7節 開催地 秩父宮ラグビー場
開催日 2005年10月29日(土) キックオフ 14:00

FWの押し健在。超大型エイト相手に意地の勝ち点奪取

個人技に翻弄され6連敗も、後半戦へ手ごたえつかむ

 それには、たしかに、新しい感覚があった。後半のラガッツは明らかに4トライを狙っていた。純粋というものに、ある種のあこがれにも似た思いで楕円球を追うチーム。無報酬の行為。まったく利己の心の無いチェイス。けれども、それだけで勝つのは至難の業だ。汚いプレーには烈しさを持って対処しなければならないし、リーグで上にいくためには、時に勝利よりも優先して進めなければならない仕事がある。
 ラガッツにはプランがある。組織がある。必要なものは揃っている。勝利まではもうすぐだ。
写真1:タアラ選手
写真2:応援団
 このゲームが終われば、リーグは1ヶ月間の休止期間。ラガッツは今、持っているすべての力を出し切って勝利しようと、“オールアウト”の覚悟でゲームに臨んだ。前半キックオフから、激しくボールに絡むラガッツは、ゴール前へ攻め込むと、モールを組んでドライブ。「開始10分までに先手を取る絶好のチャンス」(黒岩純コーチ)を迎えた。
 ところが、モールの固いパックの上からトヨタ自動車の選手の大きな手が伸びてくる。FLトロイ・フラベルだ。想定の範囲外とはまさにこのこと。モールの上から片手を突っ込み、ハンドボールを持つようにボールをむしり取ると、そこからパスを出してカウンターアタック。ラガッツの攻守の切り替えが一瞬遅れる間に、ボールはバックスへ渡り、FBアレニ・アイイの独走トライを許す結果となった。
 その後もラガッツが攻め込み、ミスしたところに、襲ってくるのがアイイ、フラベルの強力な外国人選手。単純なミスが、致命傷となり、前半はカウンターだけでアイイが3連続トライ。ロスタイムにもアイイの独走から、桁外れの運動量を誇るフラベルがきっちりサポートして、痛い追加点を奪われた。
 前半を終えて7−31。このスコアをどう捉えるか。「ここで諦めたらダメだ。絶対にまだ逆転できる」。最後までゲームを諦めないのが加藤尋久ヘッドコーチの信念。後半、キックオフから流れをつかもう、と気持ちを高め選手たちはグラウンドに飛び出した。
 迎えた後半──、だが、先にスコアしたのはトヨタだった。フラベルのトライで点差は31点と開く。しかし、ここでラガッツは今までのチームにはなかった切り替えを見せた。「ここまで来たら4トライを狙う。もうショット(PGやDG)は必要ない」(小池善行主将)。一昨年、ボーナスポイントの4トライが奪えず、勝ち点の差で泣いた経験が生きていた。相手FW、SO廣瀬桂司の周辺となるチャンネル0、1のエリアを突いて、前進を図る。
 ゲームを捨て、防御をおろそかにし、70、80点取られての「4トライ狙い」とは訳が違う。あくまでも得点する手段を、トライのみに絞ったアタックだ。12分、29分とモールから最後はセネ・タアラがトライを奪うと、ロスタイム。三度、タアラがゴールライン超え負けゲームの中、なんとか勝ち点1を死守した。
写真3:長井選手写真4:小松選手
写真5:リガイリ選手と鈴木貴選手
写真6:4トライ目
 「泥臭さ、接点での激しさ。それがトヨタらしさだと認識していたことをすべてセコムさんにやられてしまった」と試合後のトヨタ自動車・朽木英次監督は渋い顔。北川俊澄主将も「トヨタが勝てたのは個人技の強さや巧さといったところだけ。今日はセコムさんに勉強させてもらった」と反省のコメントばかりが口をついた。
 そういう意味では、ラガッツとしては自分たちのあるべき姿を出せたゲームだった。創部当初から、セコムはモールを基軸にFWでガツガツ攻めるスタイルのチーム。ただ、それだけではいつまでたっても日本一になれないと、2年前から加藤ヘッドコーチの下、ボールを動かすラグビーを目指してはいるが、息づく伝統は廃ることはない。
 ラグビースタイルこそ転換したが、FWの強化は継続的に行われてきている。「今日は絶対にFWで勝負しようと決めていた。相手の一番強いところで思い切ってプレッシャーをかけられれば、逆にチャンスが生まれる」(PR山賀敦之)。ともすれば、日本屈指の大型FWを誇るトヨタ自動車の前に大敗を危惧する声もあったが、相手の看板から逃げず、真正面からにぶつかった結果、密集の近場で4トライすべてを奪い、後半戦に向け確かな手ごたえをつかみ取った。
 前半6戦を終え、いまだ勝ち星なし。これは2年前のトップリーグと変わらない成績だ。しかし、中身は異なる。「『イチかバチか』でゲームを戦っていた2年前とは明らかに違う。自信を持って、自分たちの戦いが計算できるようになってきた」と加藤ヘッドコーチ。前回は負け試合で一つも奪えなかったボーナスポイントの勝ち点も、ここまで3つ確保している。
 「まだまだ全力を出し切れてない。やってきたことをチャレンジできず、力を出し惜しみしていた。チーム全員が同じ方向性をもって、試合に向けての準備をし、厳しく激しく反復練習をして集中力を高めていきたい」(FL渡邉庸介)。大混戦のトップリーグ。これからの巻き返し次第では、マイクロソフトカップにも十分手の届く位置だ。「勝つべくして、勝つ」。その実現のためにも、これからの1ヶ月がラガッツにとって、正念場となる。
【文責=小谷たけし】
セコムラガッツ   トヨタ自動車ヴェルブリッツ
前半 後半 得点 前半 後半
1 3 T 4 4
1 3 G 4 4
0 0 PG 1 0
0 0 DG 0 0
7 21 31 28
28 合計 59
4 反則 11
セコムラガッツ アキ トヨタ自動車ヴェルブリッツ
トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート ポジション トライ ゴール ペナルティゴール ドロップゴール プレーヤー ノート
    山賀 敦之  (PR)     中野 真二 
    上野 進  (HO)     七戸 昌宏 
    竹内 基詔  (PR)     豊山 昌彦 
    生沼 知裕  (LO)     平塚 純司 
    鈴木 学  (LO)     北川 俊澄 
    渡邉 庸介  (FL)     トロイ フラベル前42,後2分
    岡本 信児前33分 (FL)     遠藤 正俊 
    セネ タアラ後12,29,42分 (NO8)     菊谷 崇 
    小池 善行  (SH)     麻田 一平 
    鈴木 健  10(SO)     廣瀬 佳司8/8,1/1
    及川 英典  11(WTB)     久住 辰也 
    艶島 悠介  12(CTB)     難波 英樹 
    セレマイア バイ  13(CTB)     赤沼 源太 
    堀籠 道也  14(WTB)     水野 弘貴 
    長井 達哉4/4 15(FB)     オレニ アイイ前10,29,36,後20分
    安藤 敬介  16(R)     岩間 保彦 
    千巖 和彦  17(R)     谷地村 政幸 
    澤口 高正  18(R)     菅原 大志 
    小松 元気  19(R)     アストン クロフォード後24分
    鈴木 貴士  20(R)     阿部 亮太 
    今井 通  21(R)     山本 剛後31分
    ノーマン リガイリ  22(R)     セコベ レアウェレ 
凡例
後半0分4.生沼知 → 18.澤口 交替 後半9分4.平塚 → 18.菅原
11.及川 → 22.リガイリ 後半12分11.久住 → 21.山本
13.バイ → 21.今井 後半14分2.七戸 → 16.岩間
後半8分10.鈴木健 → 20.鈴木貴 後半21分6.フラベル → 19.クロフォード
後半9分5.鈴木学 → 19.小松 15.アイイ → 22.セコベ
後半26分1.山賀 → 17.千巖   
2.上野 → 16.安藤   

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