第2回 
湯豆腐豆乳仕立て
米なすの田楽焼き

湯豆腐豆乳仕立て 米なすの田楽焼き

サクラビア成城
調理課 総料理長 池田幸蔵さん

 今回のお料理は「湯豆腐豆乳仕立て」と「米なすの田楽」です。ご紹介いただくのは、サクラビア成城 調理課・総料理長の池田幸蔵さん。専門は和食で、以前は大型客船「飛鳥」に乗り、たくさんのお客様を相手に腕を振るっていたそうです。長崎のご出身ということで、今回は、九州特産の料理や調味料のお話も聞くことができました。

湯豆腐豆乳仕立て

湯豆腐豆乳仕立て

栄養価の高いゴマをたっぷり使ったタレで

 「湯豆腐豆乳仕立て」は、サクラビア成城の和食メニューとして人気の「温泉湯豆腐」をアレンジしたもの。「温泉湯豆腐」は、佐賀県・嬉野温泉の名物料理として知られており、豆腐と温泉調理水を火にかけると、豆腐がトロリと溶け出して、まろやかで優しい味わいが楽しめます。豆腐の角がとれるため、高齢の方でも食べやすく、途中でできる湯葉も、この料理のお楽しみのひとつです。
サクラビア成城 調理課 池田幸蔵 総料理長

サクラビア成城
調理課
池田幸蔵 総料理長

 今回ご紹介する料理では、温泉調理水のかわりに豆乳を使いましたが、豆乳だけでは濃厚すぎるので、同量の昆布だしで割ってみました。本場、嬉野では豆腐だけで食べることが多いようですが、ここでは栄養面を考え、白菜、壬生菜、椎茸といった野菜を加えています。これらの野菜も一度湯通しすることで、柔らかく食べやすくなります。
 いちばんのポイントは、栄養価の高いゴマをたっぷり使ったタレです。練りゴマで深いコクを出し、煎りゴマで風味をプラスしました。赤酒は熊本県の特産品で、九州では広く親しまれている調理酒です。香りがよく、照りをつけ、上品な甘みがあります。デパートや大きなスーパーで売っていますが、手に入らなければ、 みりんで味をみながら調味してください。
 そして、和食には季節感、彩りも大切。ちょっとした演出が、食卓をより豊かにしてくれます。今回は、紅葉麩を使いましたが、茹でた人参などでもよいでしょう。
 タレは、そのままでは濃いので、豆乳だしで薄めながら召し上がってください。大豆の滋味深い自然な甘みと、だしの旨味をまとった野菜の味をご堪能ください。

米なすの田楽焼き

米なすの田楽焼き

油を落とすひと手間でよりヘルシーに

 もうひとつの料理は、こちらも人気の「米なすの田楽焼き」です。なすにもさまざまな種類がありますが、火を通すと皮まで柔らかくなって食べやすい、米なすを使います。
 なすは油と相性がよいので素揚げにしますが、ここで、ひとつポイントがあります。素揚げしたなすを、さらに網焼きにして、余分な油を落としてしまうのです。このひと手間で、油の摂取をぐんと抑えることができ、また、香ばしさも増します。
 田楽味噌は、砂糖の量をかなり控え、その分みりんで補っています。田楽味噌というと甘ったるいという印象がありますが、この味噌なら、甘さもしつこくなく、さっぱりといただけます。コツは、火にかける前に、味噌の材料をよく混ぜ合わせておくこと。火を通し過ぎると飴のようになってしまったり、苦みが出てしまったりするので、練り上げる時間にも注意してください。ジューシーな米なすに田楽味噌のコクがたまらない美味しさです。

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