第8回
癒しとビジネスの国 タイ篇

観光地として有名な「ワット・ポー」

「微笑みの国」と言われるタイには、日本を始め全欧州、中東、近隣アジアから「癒し」を求めて観光、ゴルフ、リゾート、メディカルツーリズムにと旅行客が大挙して押し寄せています。
 その一方で、「東洋のデトロイト」とも呼ばれるほどに、ほとんどの自動車・関連部品メーカーが生産と開発拠点を擁し、またほとんどの電子メーカー、化学など主要な製造業が進出する一大工業ビジネス国家へと変貌しています。さらに、農畜産業も盛んで、良好な経済バランスを保っており、ますます成長拡大をしています。
 まさに、「癒しとビジネス」という言葉がピッタリの国と言えるのではないでしょうか。

アジアのへそ、親日家の顔も

チャオプラヤー川の西岸になる「ワット・アルン」

チャオプラヤー川の西岸になる
「ワット・アルン」

 タイは、人口約6,500万人(日本の約半分)ながら、国土は日本の約1.5倍。ASEAN、中国、東アジア、インドなどの全アジアのちょうど“へそ”に位置し、経済や交通にもとても便利な場所と言えます。
 タイ国内への最大の進出国は日本であり、バンコクでは日本人居住者や出張者・旅行者などの非居住者を合わせると5万人はくだらないほどで、その勢いはいまだ衰えることを知りません。また、経済のみならず、日タイ皇室王室の交流は明治期から続くなど、アジアでも突出した「親日国」です。宗教はもちろん95%が仏教徒、街行くお洒落な若者が各所の祠(ほこら)には必ず手を合わせる風景が当たり前で、日本人にも馴染みやすいお国柄でもあります。
 かつての欧米列強の植民地化から独立を守り通した東南アジア唯一の国として、歴史と誇りを持つ国と言えます。

タイのセキュリティ事情

 そんなタイでも、犯罪、騒じょうなどとは無縁ではありません。タイのセキュリティ事情は以下の4つに大別できます。
1.
ホームランドセキュリティ(国土・国境防衛、都市部などでの暴動など治安上の安全)
2.
個人とホームセキュリティ(住居の防犯、生活上の安全対策)
3.
企業セキュリティ(企業活動上の内部犯罪、防犯防災、労務対策)
4.
情報セキュリティ(情報の漏洩、ネットワーク安全対策)

ホームランドセキュリティ

 タイは王制下の民主主義制度ではあるものの、クーデターなどの政変も多くあります。また、大規模デモなどの騒じょう事態も過去多くあり、近隣国との国境紛争も抱えています。
 さらに、タイ南部を拠点とするイスラム過激派のテロリズムも頻発傾向。タイでセキュリティ事業を展開するタイセコムピタキイ(株)も、国会議事堂や首相府などの主要官庁、空港、地下鉄、BTS(高架鉄道)、主要市街施設などにセキュリティシステムと警備業務の提供、非常事態における治安情報提供などを行い、治安対策に一役買っています。しかし、日本人居住・非居住者問わず、その治安動向には注意を払う必要があります。

個人とホームセキュリティ

 ホームセキュリティや生活安全問題も注意が必要です。きっちりしたマンションなどでも盗難が少なくなく、特に学校の入学・新学期や賭博が横行するサッカーワールドカップなどの大きな世界的スポーツイベント後は多発の傾向にあるようです。警備員、保守要員などのスタッフや雇い入れたメイドの関与も少なくありません。バイクによる引ったくりや睡眠薬強盗、いかさま詐欺にも注意が必要です。
 気になるデータがあります。元々、殺人(未遂含む)や強盗、強姦は日本の数倍発生しています。特に、拳銃所持などは許可制ですが、許可銃だけで500万丁ほどあり、違法を含めれば800万丁前後存在すると言われています。銃器不法所持検挙者24,000人超、強盗などはもちろん、若年層の使用、麻薬、怨恨がらみ、突発的な銃使用の凶悪犯罪が後を絶ちません。南北アメリカや欧州、アフリカほどではないにせよ、日常に潜む銃犯罪リスクを忘れてはならないでしょう。

企業セキュリティと情報セキュリティ

 ホームランドセキュリティ、ホームセキュリティと並んで、タイセコムピタキイが関与したり、相談に預かることが多いのが、何と言っても企業セキュリティ問題です。ローカル企業における外部犯罪組織と内部の結託による犯罪の横行、労務管理問題、進歩してきたとはいえ情報セキュリティ対策の脆弱さ(ウイルス対策、情報の流失など)は、企業活動の安全走行に多くの克服課題を残しています。
 当初、日系企業はローカル企業と比べて防犯意識は高くはありませんでしたが、品質、納期、労務管理と会社コンプライアンス問題も絡み、昨今は欧米系企業と並んでセキュリティ環境を重視する傾向が多いようです。

各種の大型プロジェクトに多数参画する
「タイセコムピタキイ」

タイでもおなじみのセコムステッカー

タイでもおなじみのセコムステッカー

 タイセコムピタキイは、1987年の設立以来、首都バンコクを中心に、チェンマイやハチャイなどの地方都市でもサービスを展開しています。多くの日系企業様や店舗、個人邸宅にご愛顧いただくだけでなく、今ではタイ系のお客様によるご利用も増えてます。さらに近年では、圧倒的な信用力により、政府系のプロジェクトや民間大型開発プロジェクトにも数多く参画しています。
 真に求められるセキュリティーの提供に、今後とも邁進(まいしん)していきます。
 タイは日本と比較して、確かに犯罪は多いのですが、場所、ケースによることも多く、警察の捜査レベルや、治安水準も向上してきています。日本人も諸外国同様に、外国であるという適度な緊張感と適切な行動さえ取れば、極めて安全です。
 表も裏もしっかり理解した大人として、より充実したビジネス活動、生活、そして「癒し」のAmazingなタイをエンジョイしていただければと願っています。
タイセコムピタキイの仲間

タイセコムピタキイの仲間

話し手: タイセコムピタキイ(株)
社長 畠田俊治氏
[2011/10/4更新]
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