第4回
多文化の混ざり合う国 マレーシア篇

マレーシアの代表的な超高層ビル
「ペトロナスツインタワー」

 東南アジアの中心に位置するマレーシアは、マレー半島とボルネオ島の一部・サバサラワク州から成り立っています。国土面積はマレー半島部分とボルネオ島部分を合わせ、日本の面積の9割弱の広さで、人口は約2,500万人です。赤道の近くに位置しているため、国土の約60%が熱帯雨林で覆われている常夏の国です。
 マレーシアはマレー系、中国系、インド系、そして多数の部族に分けられる先住民族で構成される多民族国家でもあります。それぞれの宗教、文化の融合で独特なマレーシアの魅力を創り出しています。また、開放的な砂浜、南国の熱帯雨林、島々、幻想的な山々など、とにかく自然美にあふれた国です。私がここマレーシアに赴任して早2年半、今回はごく簡単ですが、マレーシアの魅力の一端を紹介させていただきます。

多彩な文化が楽しめる環境

 ここ数年、少々の物価の上昇傾向はありますが、近隣諸国に比べるとまだ物価が安く、一流ブランドや化粧品は免税店とほぼ同じ価格で街のデパートで購入することができます。また、「ピューター」と呼ばれる錫(すず)製品、バティック(ろうけつ染め)製品など、マレーシア独特の買い物が楽しめます。インド民族衣装のサリー、マレー民族衣装のバジュクロン、中国のチャイナドレスが同じエリアで購入できるのは多民族国家・マレーシアならではの特徴です。

バティック製品

ピューター(錫(すず)製品)

 ここマレーシアでは、マレー料理、各種の中華料理、インド料理は当然のこと、西欧や日本料理まで幅広く、さらにお手頃な値段で味わうことができます。お店も屋台から高級レストランまで多種多様で「何を食べようか」と迷ってしまうことも多々あります。
 私の個人的な感想として、ローカル料理は油、砂糖、塩、ココナッツミルクなどを多く使用しており、“濃い味付け”という印象が強くあります。また、南国ならではのフルーツも「もう見たくない!」と思うほど味わうこともできます。
 ここは国教がイスラム教ですので、レストランも「ハラル」と呼ばれる誰でもが入店することができるお店と、「ノンハラル」と呼ばれる、豚肉やイスラム教で規定された方法以外で屠殺された食肉を扱うお店(イスラム教徒は入店しません)とで分かれます。

“果物の王様”
ドリアン

密集した屋台から好きなものを選んで食べる

代表的なマレー料理、サテー

シニアにも人気の暮らしやすい環境

 マレーシアでは2010年現在、4カ所の世界遺産(マラッカ、ペナン島、キナバル公園、グヌン・ムル国立公園)があり、また多くのダイビングスポット、ゴルフ場など自然をふんだんに生かした活動をすることが可能です。
 マレーシア政府も外国人の長期滞在を推奨しており、ある一定の条件を満たせば最長10年間(更新可能)まで滞在許可を得ることができます。この制度は「マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム」と呼ばれています。
 マレーシアは、医療、治安、物価などがある程度満足の行く水準であることから、多くのシニア外国人の方々がこの制度を利用してマレーシアで生活しています。

世界遺産でもあるペナン島

ジョージタウン同じく世界遺産のマラッカ

マレーシアのゴルフ場

マレーシアの海

平和な国ですが、犯罪への注意は必要

 このように、魅力に富んだマレーシアもやはり日本ではなく外国です。従って、常に防犯意識をもって、自身の安全に注意を払うことが大切です。マレーシアは、東南アジア諸国の中では、比較的治安の良い国に挙げられています。しかし、日本と比べると「殺人事件は約2.5倍、強盗事件は約37倍(外務省海外安全ホームページからのデータ)」と、相当な差があります。
 また、近年の社会・経済状況の変化にともない、地方から都市への人口の流入、麻薬関連犯罪の増加、不法移民の流入など、治安上の不安要素も存在しています。特にクアラルンプール、ペナン、ジョホールバルなどの主要都市では、殺人や強盗などの凶悪事件のほか、侵入窃盗事件(空き巣・侵入)、詐欺賭博、スリ、ひったくりなどの発生が目立ってきています。
 不運にも被害に遭ってしまった場合、抵抗などせず、まずは自身の安全を確保する事を心がけてください。また、交通マナーも日本と比べかなり悪く、“歩行者優先”という言葉など存在しないものと考えて十分に注意をしなければいけません。

犯罪件数の長期推移(1980~2010)

犯罪件数の長期推移(1980~2010)

セコムマレーシアのめざすもの

コミュニティーポリス

2年前にスタートした「コミュニティーポリス」制度。パトカーに警察官とセコムが1人ずつ乗り込み、地域をパトロールする

 1991年、現地企業のライオングループと警察共済会との合弁でマレーシア現地法人、セコムマレーシア(株)を設立しました。この国では警備員による人的警備(人)が主流ですが、私たちは特にオンライン安全システムと運用方法提案(プロセス)に重きを置いて、「人・システム・プロセス」の3大要素をうまく融合させ、お客様に最適なトータル・セキュリティサービスの提案・提供を行っています。
 マレーシアでは1997年のアジア経済危機以降、犯罪率の増加や外国人労働者の大量流入によって、急速に治安に対する懸念が高まり、セキュリティニーズも高まってきています。このような状況の中、セキュリティそのものについても人から機械(システム)へ、また機械もアナログからデジタルへ、急速な変化が起こっているのが現実です。
 私たちはこのような状況に対応しながら「トータル・セキュリティサービス」を提供する会社、お客様の「CSO(チーフセキュリティオフィサー)」となるべく、今後2年間で組織基盤を現状の3倍に拡大することを目標に掲げ走っていきます。
セコムマレーシアの本社ビル

セコムマレーシアの本社ビル

話し手: セコムマレーシア(株)
課長 星 光祐 氏
[2011/3/8更新]
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