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第6回
2015/12/29

海外に誇れる日本の街

京都(後編)伝統の町家を守り未来に伝える

毎年多くの外国人観光客が訪れる京都。ガイドブックにある京都もいいけれど、今回は観光スポットをちょっと離れ、世界に人々を魅了する古都の景観をかたちづくってきた京町家を巡りながら、京都の街に深く隠された魅力と「世界に誇れるもの」を探ってみよう。

町家の多様な
活用法を知る

 平城京の大内裏があった千本丸太町からバスで祇園に向かった。
 京都に住んでいる友人がどうしても昼食を一緒にと言うのである。これからまわろうとしている町家からは、逆方向になるのだが、京都はほどの良い広さで、寄り道をしてもそれほど時間がかかるわけではない。
 歌舞伎の「假名手本忠臣藏」
とうふ茶屋 半升
とうふ茶屋 半升
にも登場するお茶屋「一力」をはじめ紅殻格子や犬矢来のあるお茶屋料亭が並び、古都の花街の情緒を今に残す花見小路を抜けて、案内されたのは町家を改装した料理店「とうふ茶屋 半升」。野菜と豆腐と湯葉にこだわるお店で、営業は原則お昼だけ。こういう店は地元の人に案内してもらわないと、なかなか辿り着けない。

 
座敷に上がって茄子のステーキセットをいただく。前菜に出てくる豆腐と湯葉がまるでデザートかなにかのようにシャレていて、おいしい。茄子も口の中でとろけそうだ。

be京都
be京都
 徒歩で四条烏丸へ。そこから地下鉄烏丸線で今出川。同志社大学新町キャンパスの北にある「be京都」まで。築200年の大型町家を改装したギャラリー兼レンタルスペースだ。見世の間部分に大きく手を入れて、ギャラリーやイベントスペースとしての使い勝手を良くする一方で、座敷や中庭は原型を生かして改修されており、古いものと新しいものがうまく融合されたスペースだと思った。
こういう町家再生もできる、というのが京都の奥深さかもしれない。
 さらにバスで今出川大宮に。周辺は大きな町家が比較的多く残っている。「冨田屋」は明治18(1885)年建築の国の登録有形文化財。「西陣くらしの美術館」として公開しているのでのぞいてみる。西陣の呉服問屋独特の様式が残っている、というが、確かにこれまで見学してきたものとはスケールが違う。座敷庭と呼ばれる庭も見事だ。
町家写真館
町家写真館
「冨田屋」の並びにあるのが、写真家・水野克比古さんのフォトスペース「町家写真館」。町家で京都の四季の風景写真を楽しめるギャラリーである(要予約)。
 その向かいにある、きもの絵師・南進一郎さんの創作着物アトリエ「夷風」も見学が可能。
築140年の町家は元は糸屋。二階はマンガ家・南久美子さんの常設ギャラリーにもなっている。
 この三軒を見比べるだけでも、京都の町家の多様さに触れることができる。おそらく京都の風土から生まれた共通した構造と、建物の使用目的から来る形の違い、さらには時代の流行が見えてくるようなのだ。

元小学校が京都の新名所に

 バスで今出川まで戻り、地下鉄烏丸線で烏丸御池。三条通を西に入って、新町通を下る。ようやく京都風の住所の言い方にも慣れてきた。
 
京のじゅばん&町家の美術館 紫織庵
京のじゅばん&町家の美術館 紫織庵
茶道に使う茶釜をつくる「釜師」の看板などが並ぶ一角に、「京のじゅばん&町家の美術館 紫織庵」がある。大正15年に室町の豪商・井上利助が建てた和洋折衷様式の町家である。洋館部分の設計は日本近代建築の父・武田五一、茶室や和室部分を名工・上坂浅次郎が担当。設計者の名前が残っているのは町家としては珍しいそうだ。現在は長じゅばんや半襟の美術館としても公開されている。
 烏丸御池まできたついでに、「京都国際マンガミュージアム」に立ち寄った。
 今や世界に誇る日本文化となった
京都国際マンガミュージアム
京都国際マンガミュージアム
マンガの歴史と現在を収蔵・展示するミュージアムで、収蔵資料は約30万点。建物は昭和4(1929)年竣工の元龍池小学校の建物を改修したもの。子どもたちの歓声が響いた階段室、講堂などがそのまま利用され、校長室も残っている。町家ではないが、古いものを残し、新しい息吹を与える点では共通するものがある。
 ミュージアムを楽しんで表に出ると夕景だった。地下鉄を丸太町で降りて夷川通を西へ歩く。夷川通は家具や建具の職人が多く住んだ場所で、今も作事の気風が残る場所。200年ほど続いた米屋の、築80年の町家をギャラリーと所有者の住居に改修した「アートスペース567」などもある。
 
新町通を下った町家レストラン「パスカル ペニョ」でディナーを楽しむことにした。フランス人オーナー・シェフのパスカルさんは町家ブーム仕掛け人のひとり。築100年の町家で食べる本格フレンチは、ふたつの国の伝統に支えられた本物の味であった。


取材先住所
  • 【とうふ茶屋 半升】京都市東山区祇園町南側570-265 TEL:075-532-2393 ランチのみ
  • 【Be京都】京都市上京区新町上立売通上る安楽小路町429-1 TEL:075-417-1315
  • 【町家写真館】京都市上京区大宮通元誓願寺下ル TEL:075-431-5500 要予約
  • 【紫織庵】京都市中京区新町通六角上ル TEL:075-241-0215
  • 【京都国際マンガミュージアム】京都市中京区烏丸通御池上ル TEL:075-254-7414
  • 【レストラン パスカル ペニョ】京都市中京区新町通夷川下る二条新町709-2 TEL:075-211-9776
※『セコムライフ』2008年秋号に掲載した記事をWEB用に再構成したものです

第6回 京都 伝統の町家を守り未来に伝える(後編)

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