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第4回
2015/11/25

海外に誇れる日本の街

金沢 歴史と現代が融合した「文化と芸術」の街(後編)

加賀前田家百万石の伝統を今に伝える街並みと加賀料理や豊富な伝統工芸品で知られる金沢。2015年春には北陸新幹線が開業してさらなる賑わいを見せている。伝統文化とモダンが交錯する古都をそぞろ歩く。

城下で一番古い街
尾張町を散策する

近江町市場のカニ
近江町市場のカニ
 朝早めにホテルを出て、近江町市場に出かけた。金沢市民の台所といわれる活気のある市場だ。カニや鮮魚に目移りしそうになる。いろいろ冷やかして、好物のカニを地方発送にしてもらった。
 市場から西に出ると、落ち着いた雰囲気の道が続いていた。尾張町である。1538(天正11)年、豊臣秀吉から石川・河北の2つの土地を与えられた前田利家が金沢に入城したときにできた、城下でも最も古い町だ。尾張の出身だった利家が、尾張の商人を連れてきて住まわせたことが町名の由来である。
 ここは、街全体がちょっとした博物館になっていた。昔からある商店が、店先に小さな展示コーナーをつくって、古い看板や引き札(今で言うチラシ)、かつて扱っていた商品などを展示している、というのだ。書道用具を扱う店では、筆の形をした立て看板など。写真店ではアンソニーの木製カメラや乾板・・・。すごい。
尾張町老舗交流館
尾張町老舗交流館
 大正時代の商家の建物を復元したという老舗交流館に立ち寄った。商家に伝わる茶道具や金沢特有の四角い火鉢「大和風炉」などが目を引く。
 通りのはずれは、旧石川銀行の建物を保存した金沢文芸館。単なる展示施設ではなく、地元で文芸活動を続ける人々が勉強会や発表会に使っている、という話にちょっと感動した。草の根的な文芸活動がこの街には生きていたのだ。「金沢五木寛之文庫」も併設されていて、隠れファンとしてはうれしい。

人材を生み出す
文化的ポテンシャル

金沢蓄音器館
金沢蓄音器館
 次に足を運んだのは金沢市が運営する金沢蓄音器館。展示されているのは地元でレコード店を経営していた八日市屋浩志氏が収集した蓄音器やSPレコードを中心とする珍しいものばかり。事前情報でぜひ訪ねたかった場所だ。1日に3回(11時、14時、16時)蓄音器の試聴も行っていてタイミングよく1回目に間に合った。
 それにしても、昨日の中村記念美術館と言い、この
主計町茶屋街
主計町茶屋街
蓄音器館と言い、個人のコレクションをもとに立派なミュージアムができているというのがいい。箱が先ではなく、中身が先。まあ、中身の蓄積がたっぷりとある、という文化的余裕なのだろうが・・・。
 泉鏡花の生家跡に建てられた泉鏡花記念館を見学後、久保市乙剣宮の境内を抜け、鏡花の作品にも出てくる「暗がり坂」を降りて主計町茶屋街に。「かずえまち」と読み、金沢三大花街の一つ。風情のある街並みだ。
 お昼は、浅野橋の袂にあるビストロ金沢とどろき亭というレストラン。元は信用金庫だったという古い洋館建築をレストランに改装した店で、落ち着く。ランチコースもボリュームがあっておいしい。うまい店があることだって文化なのだ。
 腹ごしらえをした後は、徳田秋聲記念館へ。鏡花、
徳田秋聲記念館
徳田秋聲記念館
秋聲、そして室生犀星を金沢の三文豪と呼ぶ。金沢には三文豪それぞれに縁がある場所に記念館がある。これはすばらしいと思った。どんな町並みや風景が作品に影響を与えているのか。それは、縁のある場所に行かなければわからない。少なくとも文芸とはそういうものだろう。


室生犀星記念館
室生犀星記念館
 三文豪のうち室生犀星記念館へは周遊バスを使う。犀川にかかる犀川大橋の西、少年時代を過ごした雨宝院のそばにあるのだ。最寄りのバス停のひとつ手前で降りて、川沿いを歩くコースを選んだ。犀星が愛した風景だという。
 三文豪それぞれの記念館を廻り終えてみて、金沢という街の奥深さに感心した。三文豪をはじめ多くの文化人が金沢から生まれたのは偶然ではない。金沢にはそうした人を生み出す文化的なポテンシャルがある。しかも、その伝統や文化をいまこの街に暮らす誰もが日常の中で楽しんでいる。
 なんて素敵な街なのだろう。


取材先住所
  • 【尾張町老舗交流館】金沢市尾張町1-11-11 TEL:076-234-6666
  • 【金沢文芸館】金沢市尾張町1-7-10 TEL:076-263-2444
  • 【金沢蓄音器館】金沢市尾張町2-11-21 TEL:076-232-3066
  • 【泉鏡花記念館】金沢市尾張町2-12-7 TEL:076-222-1025
  • 【徳田秋声記念館】金沢市東山1-19-1 TEL:076-251-4300
  • 【室生犀星記念館】金沢市千日町3-22 TEL:076-245-1106
※このコラムは『セコムライフ』2009年新年号に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです

第4回 金沢 歴史と現代が融合した「文化と芸術」の街(後編)

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