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第17回
2016/06/07

海外に誇れる日本の街

高山 ミシュランが認めた三ツ星観光都市(前編)

飛騨・高山は、情緒ある古い町並みがきれいに残された街。ミシュラン・ガイドが星三つを送った観光地でもある。
春と秋にはその町並みを舞台に高山祭が行われ、豪華絢爛な祭絵巻が繰り広げられる。日本の原風景を求めて高山市を歩いてみた。

日本一広い市

 高山市は人口では岐阜県で6番目の市だが、面積では日本一。その広さは東京都全体の面積とほぼ同じだという。市域の9割以上が森林で占められている自然豊かな都市である。
 その歴史は古く、周辺の飛騨地区を含め、縄文時代(紀元前131世紀頃~紀元前4世紀頃)の遺跡が数多く発見されている。7世紀後半から10世紀にかけての律令時代には朝廷に納める米や織物の代わりに木挽きや大工の労役を税として納めるようになり、奈良の平城京の造営にも飛騨の人々が貢献している。彼らこそ、のちに名工「飛騨の匠」と呼ばれる技術者集団のはじまりである。
 戦国から江戸時代には飛騨高山藩・金森氏の城下町として発展。京風の文化や武家の文化が栄えたが、元禄5年に幕府直轄の「天領」となった。このころから商人が力を持ちはじめて町人文化が栄えた。
 材木や金の取引で栄えた江戸から明治時代の町並みが、現在も大切に保存されており、ミシュランのガイドブックでは「日本の原風景を残す街」として三ツ星が贈られた。

高山祭の舞台

 旅の始まり、JR高山駅に到着した。
 駅前の道を線路沿いに北に向かって歩き、最初の信号を東に渡る。商店街を少し歩くと、左手に飛騨国分寺が見える。鐘楼は高山城の城門を移したもの。境内の銀杏の大木は樹齢1200年を越えるそうだ。さらに進むと宮川にかかる鍛冶橋。橋のたもとには山と海の神「手長足長」の像がある。橋を渡ったところが、「古い町並み」と呼ばれる歴史的景観の保存地域だ。
春の高山祭
春の高山祭
 歩いていて気がついたのは、電信柱がほかの土地よりもずっと高いこと。春と秋の高山祭の屋台曳きの邪魔にならないためだという。
 高山祭と一口に言うが、毎年4月に行われる春の高山祭は町の南側にある日枝神社の山王祭。10月の秋の高山祭は北側の桜山八幡の八幡祭。祭の区域も南の上町、北の下町にわかれ、曳き出される屋台もそれぞれ違う。今年は4月14・15日が春の高山祭で12台の屋台が、10月9・10日が秋の高山祭で11台の屋台が出る。
秋の高山祭
秋の高山祭
 屋台がつくられたのは江戸時代で、飛騨の匠の技が随所に取り入れられ、精巧につくられたからくり人形の奉納は、今でも見る人を驚かせている。
 普段、屋台は屋台蔵にしまわれて見ることができないが、桜山八幡の境内にある「高山祭屋台会館」で、4台ずつ交代で公開されている、というのでまずそちらに向かった。会館の見学コースは屋台の上の部分まで間近に見ることができて、その細工の素晴らしさには目を見張る。
 つぎの機会にはぜひとも祭りにスケジュールを合わせたいものだと思った。

町歩きを楽しむ

 さて、古い町並みの散策に戻ろう。古い町並みも祭にあわせて2地区ある。春の山王祭側が「三町伝統的建物保存地区」。秋の八幡祭側が「下一之丁大新町伝統的建物保存地区」となっている。映画のセットに迷い込んだような町並みが続き、お土産物を売る店やそば屋ののれんなどが目に入る。2004年には「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれている。
 桜山八幡の西にある吉島家住宅はかつて造り酒屋だった大家である。高山の旧市街は明治8(1875)年に大火のため、1032軒の建物がいったん焼失し、その後再興されている。吉島家も明治9年に再建されたが、明治38年に再び火災にあい、現在の建物は明治40年のものだ。水平方向に延びる梁と垂直方向の束柱が構成する吹き抜けの空間が実に美しい。
藤井美術民芸館
藤井美術民芸館
 お隣の日下部民藝館は、明治12年の建築。昭和41(1966)年、吉島家と同時に国の重要文化財に指定された町家。元は御用商人の家で、御用金も扱った豪商だったという。太い梁と束柱が特徴的で、吉島家住宅とは全く違った美しさを感じる建物である。
 「三町伝統的建物保存地区」では、城門のような入り口にひかれて藤井美術民芸館に立ち寄った。地元の医師・藤井糺一氏が大正時代から70年かけて収集した古美術2500点を公開する施設で、江戸時代のひな人形や富岡鉄斎の掛け軸、地元の漆器・飛騨春慶などが見事だ。入り口は、高山城の二の丸登城門をもとにしたもの。建物本体は江戸萬流総檜造の土蔵だという。
 そぞろ歩いていると、造り酒屋の杉玉がそこここに見られる。古い町並みには7軒の造り酒屋があって、一週間交替で酒蔵見学も実施しているそうだ。取材の日は「山車」の原田酒造を見学させてもらい、試飲も楽しんだ。
 見学と試飲だけではもの足りない方には、十三軒の蔵元のお酒を扱っている飛騨地酒蔵という店がある。飛騨の銘酒と言えば「山車」「久寿玉」「神代」「蓬莱」「天領」「飛切り」「冬ごもり」「鬼ころし」などが東京でも有名だが、ここには貴重な限定品もあって、棚を見ただけでほろ酔い気分になった。


取材先
  • 【吉島家住宅】高山市大新町1-51 TEL:0577-32-0038
  • 【藤井美術民芸館】高山市上三之町69 TEL:0577-35-3778
  • 【飛騨地酒蔵】高山市上三之町48 TEL:0577-36-8350
※このコラムは『セコムライフ』2009年春号に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。

第17回 高山 ミシュランが認めた三ツ星観光都市(前編)

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