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第4回
あきらめてはいけない、関節リウマチ (2)

グラフ:リウマチと診断された年齢

Q.何が原因で起きるのですか。

 関節リウマチだけでなく膠原病なども含めたリウマチ性疾患の根本的な原因はわかっていません。ウィルス感染が引き金になっているとか、化学物質などの環境要因が関わっているといわれているし、一卵性双生児の場合、一人が膠原病であればもう一人も膠原病になりやすいので遺伝子が関係しているといわれているように、ひとつの原因ではなく、いろんな原因が複合して起きています。
 このため、炎症を抑えるのがいまの治療法で、リウマチを完全に治すところまで至っていないのが現状です。

Q.診断・検査はどのように行うのですか。

 関節の腫れなどの症状や、血液検査、X線検査である程度は診断がつきますが、膠原病のような他の原因で関節炎を引き起こす病気と区別するのが難しい場合があります。また、一時的に細菌が関節に入って腫れることがありますし、ごく稀に代謝疾患、異常な物質が身体にたまってくることで関節が腫れることがあります。そういう場合はいろいろな検査をしますし、「リウマチの疑いあり」ということで経過を見守ることもあります。

Q.最近、新しい治療法が話題を呼んでいますね。

 リウマチの最初の薬は100年ほど前に開発されたアスピリンです。次いで50年ぐらい前に炎症を抑えるステロイドが開発されて脚光を浴びましたが、これは、痛みを和らげるだけでした。その後、30年ぐらい前から非ステロイド性消炎鎮痛薬が増えていき、20年ぐらい前に抗リウマチ薬が開発され、病状の進行をある程度抑えることができるようになりました。
 これはいまなお有効な治療法ですが、さらに7年前から、症状の進行が止まる、場合によっては関節の破壊が改善する生物学的製剤(注射薬)が日本でも使えるようになり、急速に広まっています。
 このように最近の治療法の進歩には目覚しいものがありますが、生物学的製剤には感染症にかかりやすくなるといった副作用があるので、専門医と相談したうえで使用する必要があります。
 また、こうした抗リウマチ薬や生物学的製剤でも症状をコントロールできない場合は、たとえば膝の人工関節手術など必要に応じて外科的治療も組み合わせて行います。

Q.リウマチと診断されてもあきらめることはないということですね。

 私の祖母もリウマチで、最後は寝たきりとなり、当人も家族も大変な思いをしました。その時代のことを思うと、いまは隔世の感があります。治療法の飛躍的な進歩によって、病状の悪化を食い止められますし、もう寝たきりにはならないで済みます。
 ですから、リウマチではないかという疑いを持ったら、専門医に相談していただきたいし、リウマチと診断されても諦めないで前向きに治療を受けてもらいたいですね。と同時に、完全に治る病気ではないので、糖尿病や高血圧などの慢性病と同じくリウマチと上手に付き合っていただきたい。
 つまり、あせらずに根気よく治療を続けることによってQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を維持し、人生を楽しむことを考えてもらいたいと思います。
 なお、生物学的製剤は治療費が高額になりますが、高額医療費の適用を受ければ差額が戻ってきますので、必要な治療は受けていただきたいというのが私の願いです。

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三池 聡(みいけ さとし)
医療法人社団誠馨会
千葉中央メディカルセンター リウマチ科部長
医学博士
日本内科学会認定総合内科専門医
日本リウマチ学会専門医
日本アレルギー学会専門医
【略歴】
千葉大学医学部卒業
千葉大学医学部大学院卒業
メイヨークリニック(米国)アレルギー研究室に留学

第4回 あきらめてはいけない、関節リウマチ (2) 1 2

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